【派遣元責任者必読】日本全国対応の派遣会社が行うべきキャリアアップ計画書の作り方|社会保険労務士が実務目線で解説 2026.01.13
はじめに:キャリアアップ計画書は「派遣元責任者の責任」である
派遣元責任者として業務を行う中で、
「キャリアアップ計画書は本社が作っているから大丈夫」
「形式は整っているので問題ないはず」
と感じている方も多いのではないでしょうか。
しかし、労働局や労基署の調査において、実際に説明を求められ、運用状況を確認されるのは派遣元責任者です。
キャリアアップ計画書は、単なる本社書類ではなく、派遣元責任者が理解し、説明し、運用していることが前提の制度です。
特に日本全国対応の派遣会社では、
- 地域ごとに派遣先が異なる
- 職種が多岐にわたる
- 派遣元責任者ごとの理解度に差が出やすい
といった事情から、キャリアアップ計画書が「形骸化」しやすい傾向があります。
本記事では、派遣元責任者の立場に立って、日本全国対応の派遣会社が実務で困らないキャリアアップ計画書の作り方と運用ポイントを、社会保険労務士の視点から解説します。
日本全国対応の派遣会社が行うべきキャリアアップ計画書の重要ポイント
派遣元責任者が理解すべきキャリアアップ計画書の位置づけ
キャリアアップ計画書は、労働者派遣法第30条の2に基づき、派遣元事業主に作成義務が課されている法定書類です。
そして、その実施・説明・管理を担うのが派遣元責任者です。
派遣元責任者として最低限理解しておくべきポイントは以下のとおりです。
- なぜキャリアアップ計画書が必要なのか
- 派遣社員にどのように説明すべきか
- 調査時にどこを確認されるのか
「書類がある」だけでは不十分で、「説明できるか」「実施しているか」が問われます。
日本全国対応の派遣会社で特に重要になる視点
全国対応の派遣会社では、派遣元責任者が複数配置されていることが一般的です。
そのため、キャリアアップ計画書について、
- 拠点ごとに説明内容が違う
- 派遣元責任者が内容を把握していない
- 派遣社員から質問されても答えられない
といった事態が起こりやすくなります。
派遣元責任者として重要なのは、「全国共通の枠組み」を理解したうえで、現場に落とし込むことです。
社会保険労務士の視点から見た「使える」計画書
実務で評価されやすいキャリアアップ計画書には、次の特徴があります。
- 初級・中級・上級など段階が明確
- 各段階ごとに「何ができるようになれば次に進めるのか」が明文化されている
- OJT(派遣先)とOFF-JT(研修・eラーニング等)の区別がされている
派遣元責任者としては、「派遣社員に説明して納得してもらえるか」という視点で内容を確認することが重要です。
日本全国対応の派遣会社が行うべきキャリアアップ計画書の注意点
派遣元責任者が陥りやすい典型的なミス
派遣元責任者向けの相談で特に多いのが、次のようなケースです。
- キャリアアップ計画書を一度も派遣社員に説明していない
- 内容を読んだことがない
- 調査時に初めて中身を確認した
これらはすべて、是正指導につながりやすいリスク行動です。
派遣元責任者は「管理職」ではなく、「法令上の責任者」であるという認識が不可欠です。
全国一律運用で問題になりやすいポイント
日本全国対応の派遣会社では、次の点が特に指摘されやすくなります。
- 実施予定の研修が現実的でない
- 派遣先業務とキャリア段階が合っていない
- 派遣社員が制度を知らない
派遣元責任者としては、「実際にこの拠点で運用できるか?」という目線で計画書を確認することが重要です。
社会保険労務士が現場でよく受ける質問
Q. 派遣先でのOJTだけではだめですか?
A. OJTのみでは不十分と判断される可能性があります。OFF-JTを組み合わせる設計が必要です。
Q. 派遣元責任者が説明しなければいけませんか?
A. はい。派遣元責任者が説明できる体制が望ましいとされています。
Q. 全派遣社員に同じ説明で問題ありませんか?
A. 基本説明は共通で構いませんが、職種に応じた補足があるとより適切です。
日本全国でキャリアアップ計画書を適切に運用するメリット
派遣元責任者の業務負担を軽減する効果
キャリアアップ計画書を正しく運用すると、
- 派遣社員からの不安・不満が減る
- 説明対応がスムーズになる
- トラブル予防につながる
結果として、派遣元責任者の精神的・実務的負担が軽減されます。
全国どの拠点でも共通して得られる効果
地域に関係なく、
- 派遣社員の定着率向上
- 派遣先からの信頼向上
- 行政調査への耐性強化
といった効果が期待できます。
まとめと結論(派遣元責任者向け)
キャリアアップ計画書は、派遣元責任者にとって
「知らなかった」では済まされない制度です。
- 内容を理解する
- 派遣社員に説明できる
- 実施状況を把握する
この3点を押さえることで、調査対応・現場対応の両方が格段に楽になります。
社会保険労務士に相談する理由(日本全国対応)
派遣元責任者として、
- 計画書の内容に自信がない
- 調査対応が不安
- 本社に改善提案をしたい
という場合、社会保険労務士への相談は非常に有効です。
日本全国対応の派遣会社であれば、オンライン対応可能な社会保険労務士に相談することで、拠点を問わず統一的なアドバイスを受けることができます。
派遣元責任者として安心して業務を行うためにも、キャリアアップ計画書は「専門家と一緒に整える」ことを強くおすすめします。
初回のご相談は無料です。ホームページのお問合せよりご連絡ください。
派遣社員の定着率を上げるために日本全国の派遣会社が取り組むべき労務施策 2026.01.12
― 社会保険労務士の視点から考える定着率向上の実務 ―
派遣社員の定着率が派遣会社経営に与える影響
日本全国の派遣会社に共通する課題の一つが、派遣社員の定着率です。
人手不足が続く現在、派遣社員の確保は年々難しくなっており、「採用できても定着しない」という声を多く耳にします。
派遣社員の離職が続くと、
- 採用・教育コストの増加
- 派遣先からの評価低下
- 現場の業務効率の悪化
など、経営面・労務面の双方に影響が及びます。
そのため、派遣社員の定着率向上は、単なる人事課題ではなく、派遣会社の安定経営に直結する重要なテーマといえます。
日本全国での派遣社員の定着率を上げるための労務施策の重要ポイント
労働条件の明確化と丁寧な説明
社会保険労務士として多くの派遣会社を見てきた中で、定着率が低いケースに共通しているのが、労働条件の伝え方に関する問題です。
具体的には、
- 業務内容の範囲が曖昧
- 残業や休日出勤の可能性が十分に説明されていない
- 契約更新の判断基準が不明確
といった点が、派遣社員の不安や不信感につながっています。
雇用契約書や就業条件明示書の内容を形式的に整えるだけでなく、実際の就業実態と一致しているかを定期的に確認することが、定着率向上の第一歩となります。
日本全国での具体的なケーススタディ(社会保険労務士の視点から)
ある全国対応の派遣会社では、派遣社員の早期離職が課題となっていました。
ヒアリングを行ったところ、「派遣先での業務内容変更が頻繁」「評価されている実感がない」といった声が多く見受けられました。
そこで、
- 派遣先との業務内容確認プロセスの見直し
- 派遣社員向けの簡易的な評価・フィードバック制度の導入
- 定期的なフォロー面談の実施
といった労務施策を段階的に導入しました。
その結果、派遣社員の不満が早期に把握できるようになり、定着率の改善につながりました。
派遣社員にとって、「派遣元がきちんと関与してくれている」という安心感は、非常に大きな意味を持ちます。
日本全国での派遣社員の定着率を上げるための労務施策の注意点
法令遵守に加えて「運用」が重要
派遣法や労働基準法を守ることは当然ですが、実務の現場では「制度はあるが運用されていない」というケースも少なくありません。
例えば、
- 有給休暇制度はあるが取得しづらい
- 相談窓口が機能していない
- ハラスメント対策が派遣先任せになっている
といった状態では、派遣社員の不安は解消されにくく、結果として離職につながります。
制度を整えるだけでなく、実際に使われているか、機能しているかを確認する視点が重要です。
社会保険労務士によく寄せられる質問と対応の考え方
派遣社員にも定期的な面談は必要でしょうか。
派遣社員は、職場内で孤立しやすい立場にあります。
定期的な面談を行うことで、小さな不満や違和感を早期に把握でき、離職防止につながります。
派遣先とのトラブルにはどこまで関与すべきでしょうか。
派遣社員にとって、派遣元は最も頼りにできる存在です。
派遣先との関係性を考慮しつつも、派遣元として適切に関与する姿勢が、信頼関係の構築につながります。
日本全国全域での派遣社員の定着率を上げる労務施策のメリット
定着率向上がもたらす中長期的効果
派遣社員の定着率が向上すると、
- 採用活動の負担軽減
- 教育・引き継ぎコストの削減
- 派遣先からの評価向上
といった効果が期待できます。
結果として、派遣会社全体の業務効率や収益性の向上にもつながります。
地域を問わず共通する考え方
日本全国どの地域であっても、派遣社員が重視しているのは、
「安心して働けるか」「きちんと見てもらえているか」という点です。
派遣社員であっても、
- 丁寧な説明
- 適切なフォロー
- 公平な労務管理
が行われていれば、定着率は着実に改善していきます。
まとめ:派遣社員の定着率向上に向けて
派遣社員の定着率を上げるためには、
- 労働条件の明確化
- 継続的なフォロー体制
- 派遣先との連携強化
- 派遣社員目線での労務管理
が欠かせません。
これらを積み重ねていくことが、派遣会社の信頼性向上と安定経営につながります。
社会保険労務士としてできる支援(日本全国対応)
派遣社員の定着率改善には、法令理解と現場実務の両面が求められます。
社会保険労務士は、
- 派遣会社の実情に合わせた労務施策の提案
- 法改正を踏まえた制度設計
- 継続的な労務リスク管理
を通じて、派遣会社の経営を支援します。
派遣社員の定着率でお悩みの際は、専門家への相談も一つの選択肢としてご検討ください。
初回のご相談は無料です。ホームページのお問合せよりご連絡ください。
【2024年10月施行】社会保険適用拡大で51人以上の企業に何が変わる? 2026.01.09
2024年10月から、社会保険の適用範囲がさらに拡大されました。
これまで対象外だったパート・アルバイトなどの短時間労働者についても、一定の条件を満たせば社会保険への加入が義務となります。
「うちは正社員が少ないから関係ない」
「パート中心の会社だから対象外だと思っていた」
こうした声を、派遣会社や中小企業の経営者・人事担当者の方から多く耳にします。しかし今回の改正では、“企業規模の考え方”や“加入判断の基準”を正しく理解していないと、知らないうちに未加入状態になってしまうリスクもあります。
本記事では社会保険労務士の立場から、
・社会保険適用拡大の概要
・「従業員数51人以上」の正しい判断方法
・新たに対象となる短時間労働者の要件
・企業が実務で準備すべきポイント
をできるだけわかりやすく解説します。
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■ 社会保険の適用拡大とは?
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社会保険とは、主に「健康保険」と「厚生年金保険」を指します。
これまで社会保険は、原則としてフルタイムで働く正社員が対象というイメージを持たれがちでした。
しかし近年は、働き方の多様化により、パート・アルバイト・派遣社員など短時間で働く方が増えています。
こうした背景を踏まえ、短時間労働者にも被用者としてふさわしい保障を行うため、社会保険の適用範囲は段階的に拡大されてきました。
その最終段階とも言えるのが、2024年10月から始まった「従業員数51人以上の企業」への適用拡大です。
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■ 何が変わった?2024年10月の改正ポイント
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今回の改正で最も重要なポイントは次の2点です。
① 対象企業の範囲が拡大
② 短時間労働者の社会保険加入が義務化
これまで社会保険の適用拡大は、
・2016年:501人以上
・2022年:101人以上
と段階的に進められてきました。
そして2024年10月からは、
「従業員数51人以上」の企業まで対象が広がりました。
これにより、これまで対象外だった中小企業や派遣会社でも、社会保険への対応が必須となっています。
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■ 「従業員数51人以上」の正しい考え方
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ここで注意が必要なのが、「従業員数」の数え方です。
一般的に言う従業員数=在籍している人数
と考えがちですが、社会保険の適用判断では少し異なります。
社会保険でいう従業員数とは、
「厚生年金保険の被保険者数」を基準に判断します。
具体的には、次の人数を合計します。
・フルタイムで働く従業員
・週の所定労働時間および月の所定労働日数が、フルタイムの4分の3以上の従業員
雇用形態(正社員・契約社員・パート・派遣など)は問いません。
条件を満たせばすべてカウント対象です。
また、月ごとに人数をカウントし、
「直近12か月のうち6か月以上で50人を超えている場合」
に、特定適用事業所に該当します。
法人の場合は、同一法人番号の全事業所を合算する点にも注意が必要です。
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■ 特定適用事業所になると何が起こる?
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特定適用事業所に該当すると、短時間労働者についても社会保険の加入義務が生じます。
日本年金機構から
「特定適用事業所に関する重要なお知らせ」
が届くケースもありますが、通知が来る前であっても、要件を満たしていれば対象となります。
「知らなかった」「通知が来ていない」は理由にならないため、早めの確認が重要です。
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■ 新たに社会保険の対象となる短時間労働者の要件
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短時間労働者が社会保険に加入するためには、次のすべてを満たす必要があります。
① 週の所定労働時間が20時間以上
※残業は含みませんが、実労働時間が継続的に20時間以上になる場合は要注意です。
② 所定内賃金が月額8万8千円以上
※年収106万円以上が目安
※通勤手当、残業代、賞与などは含みません。
③ 雇用期間が2か月を超える見込みがある
※短期契約でも更新予定があれば対象になる場合があります。
④ 学生ではない
※夜間学生・休学中は対象となります。
派遣会社の場合、派遣スタッフについてもこの基準で判断するため、契約内容と就業実態の両方を確認する必要があります。
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■ 企業側の負担はどう変わる?
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社会保険に加入すると、保険料は労使折半となります。
そのため、企業側の社会保険料負担は確実に増加します。
一方で、
・人材の定着
・採用力の向上
・従業員の安心感の向上
といったプラスの側面もあります。
また、厚生労働省の「社会保険料かんたんシミュレーター」を使えば、負担額の目安を事前に把握することができます。
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■ 適用拡大に向けて企業が行うべき実務対応
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実務対応は、次の流れで進めるのが一般的です。
1. 加入対象者の洗い出し
2. 社会保険料負担の試算
3. 社内方針の検討
4. 従業員への周知・説明
5. 被保険者資格取得届の提出(電子申請可)
特に重要なのは、従業員への説明です。
「手取りが減るのでは?」という不安に対して、将来の年金や手当金のメリットを丁寧に伝えることで、理解を得やすくなります。
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■ 社会保険適用拡大は“負担”だけではない
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社会保険の適用拡大は、企業にとって負担増という側面だけが注目されがちです。
しかし実際には、働き方を見直し、人材戦略を再構築するチャンスでもあります。
労働時間の設計、正社員転換、助成金の活用など、制度を正しく理解すれば選択肢は広がります。
──────────────────
■ 社労士としてのまとめ
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2024年10月からの社会保険適用拡大は、
「知らなかった」では済まされない重要な制度改正です。
特に
・従業員数のカウント方法
・短時間労働者の要件
は、実務で判断を誤りやすいポイントです。
不安を感じた時点で一度立ち止まり、専門家の視点で整理することが、結果的に企業と従業員双方を守ることにつながります。
制度対応をきっかけに、より安定した職場づくりを進めていきましょう。
もしご相談が必要であればホームページのお問合せよりお気軽にご連絡ください。
初回のご相談は無料です。
【参照リンク】
政府広報オンライン
https://www.gov-online.go.jp/article/202209/entry-10068.html
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■お申し込み
https://lp.porters.jp/seminar_260203?utm_source=referral&utm_medium=referral&utm_campaign=MMjinji
主催:ポーターズ株式会社
【お問い合わせ】
ポーターズ株式会社 セミナー事務局
※連絡先情報※
E-mail: sales@porters.jp
TEL: 03-6432-9829
人材派遣会社に初の事業停止命令|社会保険未加入が招く重大リスク 2026.01.08
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はじめに:ついに「是正指導」では終わらなくなった
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2019年2月、大阪労働局は人材派遣会社に対し、**社会保険未加入を理由とする事業停止命令**を出しました。
これは、労働者派遣法に基づく行政処分として「初の事例」です。
これまで派遣会社の社会保険未加入については、多くの場合「是正指導」や「改善報告」で対応が終わっていました。しかし今回、ついに**4か月間の事業停止**という極めて重い処分が下されたことで、状況は大きく変わったと言えるでしょう。
派遣会社にとって社会保険の適正加入は、もはや「分かってはいるけど後回し」にできるテーマではありません。本記事では、今回の行政処分の内容を整理しつつ、派遣会社が直面する重大なリスクと、今後取るべき対応について社会保険労務士の視点から解説します。
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今回の行政処分の概要
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今回、行政処分を受けた派遣会社は、**労働者派遣法第9条第1項**に基づき厚生労働大臣から付されていた「許可条件」に違反したと判断されました。
その許可条件の一つが、
「労働保険・社会保険の適用基準を満たす派遣労働者について、適正な加入を行うこと」
というものです。
つまり、
✔ 社会保険の加入要件を満たしている派遣社員がいる
✔ にもかかわらず加入させていなかった
この点が明確な違反とされ、**是正ではなく処分**が選択されたのです。
結果として、大阪労働局は
「労働者派遣事業停止命令(4か月)」
を発令しました。
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なぜ「初の行政処分」になったのか
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「これまでと同じように指導で終わると思っていた」
多くの派遣会社が、正直そう感じたのではないでしょうか。
しかし近年、厚生労働省は派遣業界に対し、次のような強い姿勢を示しています。
・派遣社員の処遇改善
・同一労働同一賃金への対応
・社会保険の適正加入の徹底
特に社会保険については、
**「派遣事業の許可を維持するための前提条件」**
という位置づけが明確になっています。
今回は、
「指導を繰り返しても改善が見られない」
「派遣法上の許可条件違反が明白」
と判断された結果、見せしめではなく**本気の処分**が行われたと考えられます。
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社会保険未加入が派遣会社にもたらす重大リスク
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社会保険未加入のリスクは、単に保険料の問題だけではありません。
① 事業停止・許可取消のリスク
今回のように事業停止命令が出れば、売上はゼロになります。さらに悪質と判断されれば、派遣業の許可取消もあり得ます。
② 労働局からの重点監督対象になる
一度問題が表面化すると、その後は定期的に調査が入るケースも少なくありません。
③ 派遣先企業からの信用低下
「コンプライアンスに不安のある派遣会社」と見なされれば、取引停止につながる可能性もあります。
④ 派遣社員とのトラブル増加
後から未加入が判明し、遡及加入や保険料負担を巡って紛争になるケースもあります。
社会保険未加入は、**経営リスクそのもの**と言っても過言ではありません。
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実務で多い「未加入」の典型パターン
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社労士として派遣会社の相談を受ける中で、次のようなケースをよく見かけます。
・週20時間以上だが「短期だから」と未加入
・更新を繰り返しているのに加入させていない
・月収8.8万円超なのに条件を正確に確認していない
・「本人が希望しないから加入させていない」
いずれも、**理由としては通用しません**。
社会保険は「本人の希望制」ではなく「法律上の義務」です。
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今後、全国に波及する可能性が高い理由
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今回の処分は大阪労働局によるものですが、情報は全国の労働局で共有されます。
・同様の事例が他にも存在する
・行政として前例ができた
・「処分できる」という判断基準が明確になった
この3点から考えると、今後は
**「社会保険未加入=行政処分」**
という流れが全国に広がっていく可能性は高いでしょう。
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派遣会社が今すぐ行うべき自己点検ポイント
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今すぐ確認していただきたいポイントは以下の通りです。
・加入要件を満たす派遣社員を正確に把握しているか
・契約更新時に加入判定を見直しているか
・短時間・短期間という思い込みで判断していないか
・加入漏れがあった場合の是正フローは決まっているか
「たぶん大丈夫」ではなく、**書類と数字で確認すること**が重要です。
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社労士の視点:社会保険対策は経営防衛
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社会保険への加入は、確かにコストがかかります。
しかし、それ以上に重要なのは、
・事業継続
・許可維持
・取引先からの信用
これらを守るための**経営防衛策**だという点です。
適正加入を前提にした人員計画や料金設計を行うことで、長期的には安定した派遣事業運営が可能になります。
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まとめ:社会保険未加入は「見逃されない時代」へ
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今回の行政処分は、派遣業界全体への強いメッセージです。
「社会保険未加入は、もう見逃されない」
そう受け止めるべきでしょう。
今一度、自社の運用を点検し、必要であれば専門家の力を借りながら、早めに是正していくことが重要です。
派遣事業を長く安定して続けるためにも、社会保険対応を“後回し”にしない経営判断が、これからの時代には求められています。
【参照記事リンク】
就業条件明示書を正しく理解する|派遣法に基づく必須項目と作成のコツ 2026.01.07
1.はじめに
派遣業務を行ううえで、必ず対応しなければならない書類の一つが「就業条件明示書」です。派遣会社にとっては日常的な実務の一部である一方、「とりあえず雛形を使っている」「労働条件通知書と一緒だから問題ないだろう」と、内容を深く確認しないまま運用されているケースも少なくありません。
しかし、就業条件明示書は労働者派遣法に基づく重要書類であり、記載漏れや不備があると、行政指導や派遣スタッフとのトラブルにつながるおそれがあります。本記事では、就業条件明示書の基本的な考え方から、派遣法に基づく必須項目、実務で押さえておきたい作成のコツまでを、社会保険労務士の視点でわかりやすく解説します。
2.就業条件明示書とは何か
就業条件明示書とは、派遣元事業主が派遣スタッフに対して、派遣就業に関する具体的な条件を明示するための書面です。労働基準法第15条による「労働条件の明示」に加え、労働者派遣法により、派遣特有の事項を事前に明らかにすることが義務付けられています。
派遣という働き方は、雇用主である「派遣元」と、実際に就業する「派遣先」が分かれている点が特徴です。そのため、誰が指揮命令を行うのか、どこでどのような業務を行うのかといった点を、派遣スタッフが事前に正確に理解できるようにする必要があります。その役割を果たすのが就業条件明示書です。
3.労働条件通知書との違い
就業条件明示書と混同されやすい書類に「労働条件通知書」があります。労働条件通知書は、正社員・契約社員・パート・アルバイトなど、すべての労働者に対して交付が必要な書面で、賃金や労働時間、契約期間など、雇用契約の基本条件を示します。
一方、就業条件明示書は派遣労働者に特化した書面であり、派遣先の名称や就業場所、指揮命令者、派遣期間など、派遣法で定められた事項を記載しなければなりません。
実務上は、労働条件通知書と就業条件明示書を一体化した書式を用いる派遣会社も多いですが、「派遣法上の必須項目がすべて網羅されているか」という視点での確認が不可欠です。
4.就業条件明示書の交付タイミング
就業条件明示書は、派遣スタッフが派遣就業を開始する前に交付しなければなりません。「初日の朝に渡せばよい」「口頭で説明しているから大丈夫」と考えられがちですが、法令上は書面での明示が原則です。
また、派遣就業開始前に内容を理解してもらうことが重要であり、派遣スタッフから質問があった場合に丁寧に説明できる体制も求められます。交付のタイミングが遅れたり、説明が不十分だったりすると、「聞いていた条件と違う」という不信感につながりやすく、結果として早期離職やクレームの原因になります。
5.派遣法に基づく必須記載事項
就業条件明示書には、派遣法で定められた具体的な記載事項があります。主なものとして、以下が挙げられます。
・派遣先事業所の名称および所在地
・就業場所
・従事する業務内容
・指揮命令者
・就業日および就業時間、休憩時間
・時間外労働の有無
・派遣期間
・賃金の額、支払方法、支払日
・有給休暇に関する事項
・社会保険・労働保険の適用
これらは「書いてあればよい」というものではなく、実態と一致していることが重要です。特に業務内容については、「付随業務を含む」といった曖昧な表現だけで済ませてしまうと、後々トラブルになるケースも見受けられます。
6.同一労働同一賃金に関する明示
近年、派遣会社の実務で特に重要性が高まっているのが、同一労働同一賃金に関する事項です。派遣スタッフの待遇決定方式(派遣先均等・均衡方式か、労使協定方式か)や、賃金に含まれる手当の内容などを明示する必要があります。
この部分は制度が複雑で、派遣スタッフから質問を受けることも多いため、単に書面に記載するだけでなく、分かりやすく説明できることが派遣会社の信頼につながります。
7.苦情処理・相談窓口の明示
就業条件明示書には、派遣スタッフからの苦情や相談に対応する窓口についても記載が必要です。派遣先での人間関係や業務内容に関する悩みは、派遣スタッフ自身では解決が難しい場合もあります。
どこに相談すればよいのかが明確になっていれば、問題が大きくなる前に対応でき、派遣会社としてもリスク管理につながります。形式的な記載にならないよう、実際に機能する体制を整えることが重要です。
8.条件変更時の再明示の重要性
派遣期間中に、就業時間や業務内容、派遣期間などが変更になることもあります。その場合、変更内容を速やかに書面で再明示しなければなりません。
「派遣先と話がついているから」「スタッフも了承しているから」と、書面対応を省略してしまうと、後から条件変更の有無を巡ってトラブルになる可能性があります。就業条件明示書は、一度作って終わりではなく、状況に応じて見直す書類であるという意識が大切です。
9.派遣会社が陥りやすい不備事例
社労士として派遣会社の相談を受ける中で多いのが、「古い様式を使い続けている」「法改正が反映されていない」「派遣契約書との内容が食い違っている」といったケースです。
特に、派遣契約書・労働条件通知書・就業条件明示書の内容に不整合があると、行政調査の際に指摘を受けやすくなります。書類ごとに担当者が分かれている場合ほど、全体を横断的に確認する仕組みが必要です。
10.まとめ:正しい理解と運用が派遣会社を守る
就業条件明示書は、派遣スタッフの安心のためだけでなく、派遣会社自身を守るための重要な書面です。派遣法に基づく必須項目を正しく理解し、実態に即した内容で、適切なタイミングで交付することが、トラブル防止の第一歩となります。
「これで本当に大丈夫だろうか」「法改正に対応できているか不安だ」と感じたときは、社会保険労務士に相談することで、実務に即したアドバイスを受けることができます。日々の派遣業務を安定的に運営するためにも、就業条件明示書の見直しを一度行ってみてはいかがでしょうか。
初回のご相談は無料です。お気軽にホームページ問合せからご連絡ください。
労使協定方式は社労士に任せるべき?派遣会社の実務負担を軽減する方法 2026.01.06
派遣会社の経営者や実務担当者の方から、ここ数年とくに多く聞かれるのが
「労使協定方式、正直よく分からないまま毎年更新している」
「この運用で本当に大丈夫なのか不安」
という声です。
働き方改革関連法の施行以降、派遣事業においては“知らなかった”では済まされない実務が急激に増えました。その代表例が労使協定方式です。
本記事では、派遣会社の顧問対応を数多く行ってきた社会保険労務士の立場から、
- なぜ労使協定方式の運用がこれほど重要なのか
- 派遣会社にどれだけの実務負担がかかっているのか
- なぜ社労士に任せる会社が増えているのか
を、できるだけ分かりやすく解説していきます。
そもそも労使協定方式とは何か
労使協定方式とは、派遣社員の待遇を決める方法の一つです。
派遣法では現在、
- 派遣先均等・均衡方式
- 労使協定方式
のどちらかを選択することが義務付けられています。
多くの派遣会社が選択しているのが労使協定方式です。
理由はシンプルで、
- 派遣先ごとに賃金情報を集める必要がない
- 自社で賃金体系をコントロールしやすい
といったメリットがあるからです。
しかし一方で、労使協定方式を選ぶということは、
「法律で定められたルールをすべて自社で守る責任を負う」
ということでもあります。
労使協定方式で派遣会社に求められる実務の多さ
労使協定方式は、協定書を作って終わりではありません。
実際の運用では、次のような実務が毎年発生します。
- 過半数代表者の適正な選出
- 労使協定書の作成・更新
- 職種ごとの賃金水準チェック
- 一般賃金水準(統計データ)との比較
- 派遣社員への説明・周知
- 賃金改定・労働条件明示
- 書類の保存・管理
これらを一つでも誤ると、労使協定方式が無効と判断されるリスクがあります。
実際、労働局の調査では
「形式は整っているが、運用が不十分」
として是正指導を受けるケースも少なくありません。
特につまずきやすい「過半数代表者」の問題
実務で最も多い相談の一つが、過半数代表者の選出です。
- 管理職を選んでしまっている
- 会社が指名している
- 選出方法の記録が残っていない
これらはすべてNGです。
過半数代表者は、
- 管理監督者でないこと
- 会社の意向によらず民主的に選ばれていること
が必要です。
ここが不適切だと、労使協定そのものが無効と判断される可能性があります。
日々の業務に追われる中で、毎年この手続きを正確に行うのは、現実的に大きな負担と言えるでしょう。
賃金水準チェックは専門知識なしでは難しい
労使協定方式では、
「派遣社員の賃金が、同種の業務に従事する一般労働者の平均以上であること」
が求められます。
そのために使うのが、厚生労働省が公表する統計データです。
しかし実務では、
- どの職種を選ぶべきか
- 地域区分はどこまで反映するのか
- 手当や賞与をどう扱うのか
といった判断が必要になります。
ここを誤ると、
「賃金水準が要件を満たしていない」
として指導対象になる可能性があります。
労働局調査で見られるのは“書類”より“運用”
「協定書はちゃんと作ってあります」
そうおっしゃる派遣会社は多いです。
しかし労働局が確認するのは、
- 協定内容どおりに賃金が支払われているか
- 派遣社員にきちんと説明されているか
- 毎年、適正に更新されているか
といった運用の実態です。
形式的に整えていても、実務が追いついていなければ指摘を受けます。
なぜ顧問社労士に任せる派遣会社が増えているのか
ここ数年、全国的に
「労使協定方式は顧問社労士に任せたい」
という派遣会社が増えています。
理由は明確です。
1. 法改正・通達への対応を任せられる
派遣法は、通達や解釈変更が多い分野です。
常に最新情報を追い続けるのは大きな負担ですが、社労士であればその役割を担えます。
2. 実務ミスによるリスクを減らせる
労使協定方式のミスは、
- 是正指導
- 指導後の対応工数
- 最悪の場合、行政処分
につながります。
専門家が関与することで、これらのリスクを大きく下げることができます。
3. 社内の負担が大幅に軽減される
人事・総務担当者が、本来の業務に集中できるようになるのも大きなメリットです。
社労士は「書類作成代行」ではありません
誤解されがちですが、社労士の役割は
「協定書を作る人」
ではありません。
- 実態に合った運用設計
- 調査を見据えた体制づくり
- 担当者が変わっても回る仕組み
こうした部分まで含めてサポートするのが、派遣会社に関わる社労士の仕事です。
まとめ|労使協定方式は“任せる”という選択も一つ
労使協定方式は、派遣会社にとって避けて通れない制度です。
しかし、
- 毎年の更新
- 複雑な賃金判断
- 調査対応の不安
をすべて自社で抱え込む必要はありません。
顧問社労士を活用することで、
- 法令遵守の安心感
- 実務負担の軽減
- 経営に集中できる環境
を手に入れることができます。
「今の運用で本当に大丈夫だろうか?」
そう感じたときこそ、一度立ち止まって体制を見直すタイミングかもしれません。
派遣事業に強い社労士は、単なる外注先ではなく、長く付き合えるパートナーになります。
初回のご相談は無料です。ホームページお問合せよりご連絡ください。
新年のご挨拶|日本全国で進む同一労働同一賃金対応と社労士が寄り添う顧問サポート 2026.01.04
新年あけましておめでとうございます。
日本全国の企業経営者さま、人事・労務ご担当者さまにとって、新しい一年の始まりは、これからの経営や組織づくりを考える大切な節目ではないでしょうか。特に近年、多くの企業で話題となっているのが「同一労働同一賃金」への対応です。
言葉はよく耳にするものの、「実際のところ、何から始めればいいのかわからない」「自社は本当に対応できているのだろうか」と不安を感じている方も多いかと思います。日本全国で制度対応が進む中、対応の遅れが思わぬトラブルにつながるケースも少なくありません。
本記事では、日本全国で加速する同一労働同一賃金対応の基本的な考え方と、社会保険労務士(社労士)がどのように顧問サポートを通じて企業を支えているのかを、できるだけやさしく、わかりやすくお伝えします。
日本全国での同一労働同一賃金対応の重要ポイント
同一労働同一賃金と聞くと、「正社員と非正規社員の給料を同じにしなければならない」といったイメージを持たれがちですが、実際には少し違います。大切なのは、働き方や役割に見合った“納得できる待遇”になっているかどうかです。
日本全国の企業に共通して求められているのは、
- どのような仕事をしているのか
- どの程度の責任を担っているのか
- 配置転換やキャリアの幅に違いがあるのか
といった点を整理し、その違いが待遇にきちんと反映されているかを説明できる状態にしておくことです。
基本給だけでなく、各種手当や賞与、福利厚生、教育研修の機会なども比較対象になります。「なんとなく昔からそうしている」という理由だけでは、今の制度には対応しきれない場面も増えてきました。
また、日本全国で共通して重要なのが、従業員から説明を求められた際に、きちんと答えられる準備をしておくことです。日頃から整理されていないと、いざというときに説明が難しくなってしまいます。
日本全国で進む実務対応のケーススタディ(社会保険労務士の視点から)
社会保険労務士として日本全国の企業さまを支援していると、同一労働同一賃金への向き合い方は本当にさまざまだと感じます。
ある中小企業では、非正規社員の方々の仕事内容を一つひとつ洗い出し、正社員との違いを整理するところから始めました。そのうえで、手当の支給理由や評価の基準を見直した結果、賃金体系がすっきりし、従業員への説明もしやすくなりました。「自分たちの働きがどう評価されているのかわかった」と、社内の雰囲気が良くなったという声もあります。
一方で、対応を後回しにしていた企業では、従業員からの質問をきっかけに慌てて制度を見直すことになり、時間もコストも余計にかかってしまったケースも見られます。
日本全国で共通して言えるのは、「早めに現状を知り、少しずつ整えていくこと」が、無理のない対応につながるという点です。
日本全国での同一労働同一賃金対応における注意点
同一労働同一賃金への対応は、書類を整えれば終わり、というものではありません。就業規則や賃金規程を見直すことは大切ですが、実際の運用が伴っていなければ意味がなくなってしまいます。
日本全国の企業でよく見られるのが、「これまで問題にならなかったから大丈夫だろう」と考えてしまうケースです。しかし、制度や社会の目線は年々変化しています。新年という区切りをきっかけに、これまでのやり方を一度見直してみることが大切です。
また、従業員とのコミュニケーション不足も注意したいポイントです。同一労働同一賃金は、働く側にとって非常に関心の高いテーマです。説明が足りないと、不安や不満が膨らんでしまうこともあります。
社会保険労務士によく寄せられる質問と実務上の工夫
日本全国の企業さまから、社会保険労務士にはさまざまな質問が寄せられます。その中でも多いのが、「どこまで同じ待遇にしなければならないのか」という疑問です。
結論としては、すべてを同一にする必要はありません。大切なのは、その違いに“きちんとした理由”があるかどうかです。
そのために実務上できる工夫としては、
- 仕事内容を言葉にして整理すること
- 手当や賞与の支給目的を明確にすること
- 従業員に説明するための資料を準備すること
などがあります。社内だけで進めるのが難しい場合には、社労士が間に入ることで、第三者の視点からバランスの取れたアドバイスを受けることができます。
日本全国で同一労働同一賃金対応を進めるメリット
同一労働同一賃金への対応は、「大変そう」「負担が増えそう」と感じられることも多いかもしれません。しかし、日本全国の事例を見ていると、前向きな変化につながっている企業も多くあります。
制度を見直すことで、従業員が自分の役割や評価を理解しやすくなり、仕事への意欲が高まることがあります。また、公平感のある職場づくりは、人材の定着や採用活動においても大きな強みになります。
さらに、トラブルを未然に防げるという点も見逃せません。問題が起きてから対応するよりも、事前に整えておく方が、結果的に安心して経営に集中できます。
日本全国の中小企業やさまざまな業種にも共通する考え方
同一労働同一賃金は、大企業だけの話ではありません。日本全国の中小企業や、業種・業態を問わず関係するテーマです。それぞれの会社の規模や実情に合わせて、無理のない形で進めていくことが大切です。
まとめと結論
新しい一年の始まりは、人事や労務の体制を見直す良い機会です。同一労働同一賃金への対応も、「いつかやらなければ」と思っているうちに、負担が大きくなってしまうことがあります。
今の状況を知り、できるところから少しずつ整えていくことで、制度対応は決して難しいものではなくなります。結果として、働きやすい職場づくりや、企業の成長にもつながっていくはずです。
社会保険労務士に相談する理由と顧問サポートのご案内
「自社だけで判断するのは不安」「専門家の意見を聞きながら進めたい」
そう感じたときは、社会保険労務士への相談を検討してみてください。
社労士は、日本全国の法改正や実務動向を踏まえながら、企業ごとの状況に合わせた現実的なサポートを行います。顧問契約を通じて、日常的な相談から制度設計まで、継続的に寄り添うことができます。
新しい一年を、安心して経営に向き合える環境づくりから始めてみませんか。日本全国対応の社会保険労務士顧問サポートが、その一歩をお手伝いします。
日本全国の派遣会社が見落とす「同一労働同一賃金」の運用ミスによる返金トラブル 2025.12.26
― 今すぐ点検しないと“数百万円の返金”が現実になる理由 ―
その運用、本当に「今も」適法ですか?
「同一労働同一賃金には対応済みです」
日本全国の派遣会社から、社会保険労務士として最も多く耳にする言葉です。
しかし、その直後に労働局の是正指導が入り、
過去に遡って数百万円〜1,000万円超の返金が発生するケースが後を絶ちません。
問題なのは、
制度を知らないことではなく、“間違ったまま運用し続けている”ことです。
特に近年は、
- 労働局による派遣事業の重点調査
- 派遣スタッフ側の権利意識の高まり
- SNS・口コミによる情報拡散
これらが重なり、「見逃されていた運用ミス」が一気に表面化しています。
「一度も指摘されたことがない」
「これまで問題なかった」
この認識こそが、最大のリスクです。
日本全国で問題となる「同一労働同一賃金」運用ミスの重要ポイント
日本全国の派遣会社の多くは、労使協定方式を採用しています。
しかし、労使協定方式は「協定を結べば終わり」ではありません。
次の3点が少しでもズレていると、即アウトになる可能性があります。
- 一般賃金水準の職種選定
- 最新統計データの反映
- 実際の賃金・手当への反映状況
特に危険なのが、「前年踏襲」です。
毎年労使協定を更新していても、中身が古いままでは意味がありません。
日本全国の派遣会社で実際に起きた返金トラブル(社会保険労務士の視点)
ある中堅派遣会社(全国対応)では、
事務系派遣について労使協定方式を採用していました。
ところが、
- 実際の業務内容は「高度なOA・顧客対応あり」
- 使用していた一般賃金水準は「単純事務レベル」
というズレがありました。
労働局の調査後、
- 対象者:約60名
- 対象期間:2年
- 返金総額:約900万円
という結果に。
この会社の担当者は
「社労士に相談せず、ネット情報で作った労使協定だった」
と後悔されていました。
👉 このようなケースは、今この瞬間も全国で発生しています。
日本全国の派遣会社が特に見落としやすい注意点
① 職種選定は“仕事内容ベース”で見られる
「派遣先からは事務と言われている」
これは通用しません。
実際には、
- 顧客対応
- 判断業務
- 複数業務の兼務
などがあれば、上位職種に該当する可能性があります。
👉 職種選定を誤ると、過去分すべてが是正対象になります。
② 賃金だけでなく「手当・退職金相当額」も対象
同一労働同一賃金は、
基本給だけを見ていれば良い制度ではありません。
- 賞与の扱い
- 通勤手当
- 退職金相当額
これらが労使協定に適切に反映されていない派遣会社は、非常に多いです。
「そこまでは見ていなかった」
その一言が、返金トラブルの引き金になります。
社会保険労務士が受ける“危険な相談”ベスト3
Q1:労使協定は毎年更新していますが、確認は必要ですか?
→ 必須です。 更新=適法ではありません。
Q2:派遣料金が上がらないので賃金を上げられません
→ 理由になりません。 法令遵守が優先です。
Q3:今まで指摘がないので大丈夫ですよね?
→ 最も危険な考え方です。 調査は突然来ます。
日本全国で正しく運用できている派遣会社が得ているメリット
適正な運用をしている派遣会社は、
「トラブルを避けている」だけではありません。
- 労働局調査でも指摘ゼロ
- 派遣スタッフの定着率向上
- 派遣先との価格交渉がしやすくなる
つまり、守りと攻めの両立が可能になります。
一方、運用を放置している会社は、
「いつ返金トラブルが起きてもおかしくない状態」
で走り続けているのと同じです。
日本全国の派遣会社が今すぐやるべき実務チェック
最低限、次の点は即確認してください。
- 最新年度の一般賃金水準を使用しているか
- 職種が実態と合っているか
- 賃金・手当・退職金相当額が反映されているか
👉 ひとつでも不安があれば、専門家チェックが必要です。
まとめ:問題が起きてからでは「遅い」のが同一労働同一賃金
同一労働同一賃金の返金トラブルは、
起きてから対処する制度ではありません。
- 是正指導後に相談
- スタッフから訴えられてから相談
この段階では、
「できること」が大きく限られます。
日本全国対応|派遣会社専門の社会保険労務士に今すぐ相談を
同一労働同一賃金のチェックは、
派遣業務を理解している社会保険労務士でなければ意味がありません。
- 労使協定の適法性チェック
- 一般賃金水準・職種選定の確認
- 将来の返金リスク診断
これらを事前に行うことが、最大の防御策です。
✅ 労働局調査が不安
✅ 労使協定を見直した記憶がない
✅ 派遣スタッフから質問が増えてきた
ひとつでも当てはまる派遣会社様は、派遣特化型社労士事務所の当方へ今すぐご相談ください。
「問題が起きてから」ではなく、
「問題が起きる前」に動くことが、経営を守る最短ルートです。
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派遣会社が行う「労働条件の説明」はどこまで義務があるのか 2025.12.25
― 社会保険労務士が解説する全国共通の実務ポイント ―
派遣労働者を受け入れる、あるいは派遣事業を運営するにあたり、「労働条件の説明はどこまで行えば十分なのか」「説明不足は法令違反となるのか」といった点は、多くの事業者が共通して抱える課題です。
派遣労働は日本全国で広く活用されている一方、労働条件に関する認識の違いから、派遣労働者との間でトラブルが生じるケースも見受けられます。
本記事では、社会保険労務士の専門的な視点から、派遣会社が負う「労働条件の説明義務」について、日本全国共通の法的枠組みと実務上の留意点を整理します。
コーポレートサイトに掲載する情報として、派遣会社のコンプライアンス体制構築に役立つ内容を中心に解説します。
日本全国における派遣会社の「労働条件の説明」義務の基本
労働条件の説明義務は法令で明確に規定されている
派遣会社が派遣労働者に対して労働条件を説明する義務は、労働基準法第15条および労働者派遣法に基づいて定められています。
これらの規定は、日本全国に共通して適用されるものであり、地域や事業規模による違いはありません。
特に重要なのは、労働条件を書面(または電子交付)で明示する義務です。
派遣労働者が就業の可否を判断するために必要な事項については、事前に明確な形で示すことが求められています。
説明・明示が求められる主な労働条件
派遣会社が説明すべき労働条件には、以下のような項目が含まれます。
- 派遣先事業所の名称・所在地
- 業務内容および業務に伴う責任の範囲
- 派遣期間および契約更新の有無
- 始業・終業時刻、休憩時間、時間外労働の有無
- 賃金の額、計算方法、締日・支払日
- 交通費の支給有無・支給方法
- 社会保険・雇用保険の適用状況
- 年次有給休暇に関する事項
これらの説明は、派遣労働者が安心して就業するための前提条件であり、派遣会社の説明責任の中核を成すものです。
実務で注意すべき「説明の範囲」と社会保険労務士の視点
書面交付だけでは不十分となる場合もある
実務において注意すべき点として、「労働条件通知書を交付しているから足りている」との認識があります。
しかし、実際には内容を適切に説明し、理解を得ることが重要とされています。
特に、派遣労働者が初めて派遣就業を行う場合や、就業条件が複雑な場合には、補足説明を行うことが望ましいといえます。
説明不足は、結果として誤解を生み、信頼関係の低下につながる可能性があります。
日本全国で見られる説明不足によるトラブル事例
社会保険労務士として全国の派遣会社から相談を受ける中で、次のような事例が散見されます。
- 残業や休日出勤の可能性が十分に説明されていなかった
- 契約更新の条件が曖昧であった
- 交通費や各種手当の扱いについて認識の相違があった
これらはすべて、事前の労働条件説明を丁寧に行うことで回避できる可能性が高いものです。
同一労働同一賃金に関する説明義務への対応
派遣会社に求められる説明内容
近年の法改正により、派遣会社には同一労働同一賃金に関する説明義務が課されています。
派遣労働者から求めがあった場合、以下の点について説明する必要があります。
- 賃金決定方式(派遣先均等・均衡方式または労使協定方式)
- 待遇差が生じている場合の理由
- 比較対象となる労働者との違い
これらは、日本全国の派遣会社に共通して求められる対応であり、説明体制の整備が不可欠です。
社会保険労務士が推奨する実務対応
説明義務への対応としては、
- 説明用資料の整備
- 担当者間での説明内容の統一
- 派遣労働者からの質問に備えたFAQの作成
といった取り組みが有効です。
これにより、説明のばらつきを防ぎ、コンプライアンス水準の向上が期待できます。
適切な労働条件説明がもたらす事業上のメリット
信頼性の向上と長期的な人材確保
労働条件を適切に説明することは、派遣労働者との信頼関係構築につながります。
結果として、就業の安定化や人材定着率の向上といった、事業運営上のメリットが期待できます。
行政対応・リスク管理の観点からの重要性
説明義務を果たしていない場合、行政指導や是正勧告の対象となる可能性があります。
一方で、日頃から適切な説明体制を整えておくことで、リスク管理の観点からも有効な対策となります。
日本全国どの地域にも共通するポイント
派遣労働の在り方は地域ごとに異なる側面がありますが、労働条件説明の重要性は全国共通です。
規模の大小を問わず、基本を押さえた対応が求められます。
まとめ:派遣会社の健全な事業運営のために
派遣会社が行う「労働条件の説明」は、法令遵守の観点だけでなく、健全な事業運営を支える重要な要素です。
日本全国において、派遣労働者との信頼関係を築き、不要なトラブルを回避するためにも、説明内容と方法の見直しは欠かせません。
制度や法令は今後も変化する可能性があるため、継続的な確認と改善が重要です。
社会保険労務士に相談する意義(日本全国対応)
派遣事業に関する労務管理は専門性が高く、法改正への対応も求められます。
労働条件の説明内容や運用に不安がある場合には、派遣業務に精通した社会保険労務士へ相談することが有効な選択肢となります。
社会保険労務士は、日本全国の派遣会社に対し、実務に即した助言や制度設計のサポートを行うことが可能です。
適切な労務管理体制の構築に向け、専門家の知見を活用することが、長期的な企業価値の向上につながります。
初回のご相談は無料です。ホームページお問合せより、お気軽にご連絡ください。
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当事務所セミナー会場(27Fスカイラウンジ)で、当事務所が独自にテーマを設定し、お申し込み頂いた、複数の会社様にご参加頂くものです。
セミナー開催実績例
- 介護事業者様向け「改正介護保険法セミナー」
- 介護事業者様向け「介護労働環境向上奨励金セミナー」 3回
- 新規採用をお考えの事業者様向け
「元ハローワーク職員が教える!求人助成金セミナー」 - 飲食店様向け「元ハローワーク職員が教える!求人助成金セミナー」
講演について
当事務所代表が会社様や、ご同業者の集まりに訪問し、ご依頼されたテーマ(一般的な課題)について原稿を作成し、講演するものです。
講演実績
日本経営開発協会様 御紹介
市川港開発協議会様 主催 研修
「マイナンバー通知開始!
今知りたいマイナンバー制度の傾向と対策」
【参加者様からのお声】
- 非常に分かりやすく、90分飽きさせることのない素晴らしいものだった。
- 非常に役に立ち、興味が持てる内容だった。
- 普段は講義に集中するのは難儀なのだが、話のスピード、声のトーン、間、どれを取っても感心するばかりだった。
- マイナンバーが今後いろいろな問題を引き起こす可能性があることがよくわかり、大変勉強になった。早期に確実な運用体制を社内に確立させなければと思った。
一般社団法人 港湾労働安定協会 様 主催
雇用管理者研修「職場のメンタルヘルスに関して(会社を守る職場のメンタルヘルス対策)」
【参加者様からのお声】
- メンタルヘルス対策は今後も重要になってくると思うので、このような研修会を増やして貰いたい。
- 社会保険労務士による内容を次回もお願いしたい。
- メンタルヘルス関係で初めて面白い(役に立つ)情報が聞けたと思います。
- 大変に良い研修ですので、これからも続けて貰えるとありがたいです。
- 中間管理職として守るべきというか、部下に対してどのような人事労務管理をすればよいのか、中小企業向けに別途講習会をやってほしいと思った。
- 株式会社LEC 様 主催
「介護雇用管理研修」業務委託登録講師 - 株式会社フィールドプランニング 様 主催
「派遣元・派遣先・職業紹介責任者講習」業務委託主任講師 - 神奈川韓国商工会議所様 主催
経営者セミナー「お役立ち助成金講座
(雇用の確保と5年ルールへの対応策)」 - 日本経営開発協会様 御紹介
株式会社根布工業様 主催
安全大会「入ってないと、どうなっちゃうの?社会保険のこわ~いお話」
泉文美 講師紹介ページ
研修について
当事務所代表が、会社様のご依頼に基づき、会社様の具体的な人事労務に関わる内容(個別事案)について、オーダーメイドのプログラムを作成し、社員の皆様に研修するものです。
研修のご依頼例
- 就業規則を変更したので、わかりやすい説明会を開いてほしい
- 給与規定を見直したので、従業員に説明をしてほしい
- 従業員向けの、接客マナー、敬語などのレッスン会をしてほしい
執筆のご依頼
雑誌・メルマガ、HPコラムなど、ご希望に沿ったテーマで記事を執筆いたします。
掲載履歴
HP記事執筆
ハッケン!リクナビ派遣に「働き改革!派遣社員が選べるふたつの雇用とは」と題する記事を執筆しました。
「近代中小企業」2月号
「近代中小企業」2月号に記事を執筆しました。
「元ハローワーク職員が教える!ハローワーク求人&助成金活用法」
「SR」 9月号
ハローワークを始め、社会保険事務所(現:年金事務所)、労働基準監督署でも勤務経験を持ち、「お役所の裏事情に詳しい社労士」として定評のある我がみなとみらい人事コンサルティング代表。
ハローワークでの勤務経験を買われ、日本法令様出版の「SR 9月号」に記事を執筆しました。
(第27号 2012年8月6日発売)


