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無期雇用派遣とは?2025年最新調査で見えた“安定雇用”の実態と課題   2025.11.12

### はじめに:派遣の「安定雇用」はどこまで進んでいるのか 

 

「派遣社員=不安定な雇用」といったイメージは、少しずつ変わり始めています。 

その象徴的な動きが「無期雇用派遣(常用型派遣)」です。 

 

エン・ジャパン株式会社が2025年に発表した最新の調査によると、 

無期雇用派遣の経験者はまだ10%にとどまるものの、2年間で4ポイント上昇しました。 

さらに、経験者の77%が「無期雇用派遣で働いて良かった」と回答しており、 

満足度の高い働き方として注目を集めています。 

 

一方で、認知度はまだ39%と限定的。 

多くの人が「名前は聞いたことがあるけれど、仕組みはよくわからない」と答えています。 

 

この記事では、社会保険労務士の立場から、 

無期雇用派遣の仕組み・メリット・課題、そして派遣会社が取るべき対応策について、 

最新データをもとに詳しく解説します。 

 

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### 第1章:そもそも「無期雇用派遣」とは? 

 

「無期雇用派遣(常用型派遣)」とは、派遣会社と“期間の定めのない”雇用契約を結び、 

派遣先で働く形態を指します。 

 

一般的な派遣(登録型派遣)では、派遣先の契約が終了すると雇用も終了しますが、 

無期雇用派遣では、派遣先での業務が終わっても雇用関係自体は継続します。 

 

つまり、派遣会社の「社員」として継続的に雇用されるのが特徴です。 

 

もう少し具体的に整理すると、次のようになります。 

 

| 比較項目 | 一般派遣(登録型) | 無期雇用派遣(常用型) |

|-----------|------------------|------------------|

| 雇用期間 | 有期契約 | 無期契約 |

| 派遣先契約終了時 | 雇用も終了 | 雇用継続 |

| 雇用主 | 派遣会社 | 派遣会社 |

| 雇用の安定性 | 低い | 高い |

| 働き方の自由度 | 高い | やや低い |

 

無期雇用派遣は、一般派遣よりも「安定性」が高く、 

正社員と同じように長期的なキャリア形成が可能な点が特徴です。 

 

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### 第2章:2025年最新調査で見えた実態 

 

エン・ジャパンの「無期雇用派遣に関する意識調査(2025)」では、 

1,381名の派遣社員を対象にアンケートが行われました。 

主な結果は以下の通りです。 

 

#### 1. 認知度は39%で横ばい 

「名称も意味も知っている」と回答した人は39%。 

2024年の調査と変わらず、まだ6割の人は理解が十分ではありません。 

 

#### 2. 経験者は10%、しかし満足度は高い 

無期雇用派遣を経験した人は10%にとどまりましたが、 

そのうち77%が「働いて良かった」と回答しています。 

 

満足の理由としては、 

- 契約更新の不安がなくなった 

- 休暇条件が正社員と同等になった 

- 同じ職場で長く働ける 

といった安定面での安心感が大きいようです。 

 

#### 3. 未経験者の関心は高い 

「働いてみたい」「興味がある」と回答した人は76%。 

有期契約の不安を感じる人が多いことが背景にあります。 

 

#### 4. 人気の派遣形態は「紹介予定派遣」 

最も魅力的と感じる派遣形態は「紹介予定派遣」(43%)。 

続いて「一般派遣」(31%)、「無期雇用派遣」(26%)でした。 

 

つまり、正社員登用への道筋を描ける形態が最も支持を集めています。 

 

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### 第3章:派遣会社にとってのメリットとリスク 

 

派遣会社から見た無期雇用派遣には、 

「人材の安定確保」という大きなメリットがあります。 

 

無期雇用であれば、優秀なスタッフを長期的に抱えられ、 

派遣先からの信頼やリピート契約にもつながります。 

 

しかし同時に、明確な“リスク”も存在します。 

 

1. **待機期間中のコスト負担** 

派遣先が決まらない期間も、給与や社会保険料を支払う必要があります。 

 

2. **派遣先マッチングの難しさ** 

無期社員を抱えている以上、継続的に派遣先を確保する責任が発生します。 

 

3. **契約管理・評価制度の複雑化** 

一般派遣と無期雇用派遣では雇用管理の仕組みが異なり、 

規程や評価制度の整備が求められます。 

 

特に「待機期間中の賃金」をどう設計するかは、 

派遣会社の経営に直結する重要なポイントです。 

 

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### 第4章:無期転換ルールと派遣会社の対応 

 

「無期雇用派遣」の広がりの背景には、 

労働契約法で定められた「無期転換ルール」があります。 

 

同じ会社で有期契約を5年以上繰り返すと、 

労働者が申し込むことで「無期契約」に転換できる制度です。 

 

このルールは派遣社員にも適用されるため、 

派遣会社としては“転換を申し込まれる可能性”を常に想定しておく必要があります。 

 

無期転換申込に備え、 

・就業規則に「無期転換後の労働条件」を明記する 

・無期転換後の派遣契約の運用ルールを整理する 

・派遣先と調整できる人事制度を整える 

といった事前準備が欠かせません。 

 

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### 第5章:現場で起こりやすいトラブル事例 

 

実際に、無期雇用派遣を導入した企業では、 

以下のようなトラブルが報告されています。 

 

- 待機期間中の給与を「ゼロ」に設定し、労基署から是正指導を受けた 

- 無期転換後の待遇差が不透明で、社員から不満が出た 

- 派遣先が見つからず、無期社員を持て余してしまった 

 

これらはすべて、制度設計段階での“ルール不備”に起因します。 

「無期雇用=安定」ではありますが、 

裏を返せば「派遣会社が雇用責任を負う」形態です。 

 

だからこそ、制度導入時には 

社労士など専門家のアドバイスを受けながら、 

労使双方にとって納得感のある仕組みを作ることが求められます。 

 

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### 第6章:無期雇用派遣を成功させるための5つのポイント 

 

1. **待機期間中の賃金ルールを明確にする** 

例:基本給の○%を支給、または一定の待機日数後に休職扱いにするなど。 

 

2. **派遣先契約の更新サイクルを見直す** 

無期社員を長期的に受け入れる派遣先を優先的に確保する。 

 

3. **キャリアパスと評価制度を整備する** 

無期社員としてのモチベーションを維持するために、 

昇給・スキル評価の仕組みを可視化する。 

 

4. **労務管理体制を分けて設計する** 

登録型派遣と同じルールで運用するとトラブルのもと。 

勤務時間・福利厚生などのルールを分けておくことが重要です。 

 

5. **無期転換希望者への丁寧な説明を行う** 

「無期=正社員」ではないことを明確に説明し、誤解を防ぐ。 

 

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### 第7章:派遣スタッフから見た「無期雇用派遣」の魅力 

 

調査のコメントを見ると、無期雇用派遣を肯定的に捉える声が多く見られます。 

 

> 「契約更新のたびに不安を感じていたが、それがなくなった」(30代女性) 

> 「休暇制度が正社員と同じになり、働きやすくなった」(40代女性) 

> 「専門職として長く働ける安心感がある」(40代男性) 

 

一方で、「仕事内容を選びにくい」「正社員との違いが曖昧」などの声もあり、 

安定と自由のバランスをどう取るかが、今後の課題といえるでしょう。 

 

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### 第8章:社労士の視点から見た今後の展望 

 

無期雇用派遣は、単なる雇用形態の変化ではなく、 

「派遣業界の構造転換」を促す仕組みだと感じます。 

 

労働市場では“安定を求める働き方”が増加傾向にあり、 

企業側にも「派遣社員を長期戦力として活用する」動きが見られます。 

 

ただし、この流れを健全に進めるためには、 

派遣会社が法的責任と経営リスクの両方を適切に管理する必要があります。 

 

就業規則、賃金設計、待機管理、派遣先契約。 

どれか一つでも欠けると、制度が形骸化し、トラブルを招きます。 

 

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### 第9章:派遣会社が今、取り組むべき3つのアクション 

 

1. **現状の契約・規程を棚卸しする** 

無期転換ルールや待機時対応など、現行制度の適法性を確認。 

 

2. **無期雇用派遣モデルの設計を行う** 

経営状況や派遣先との関係性に応じて、自社に合った制度を作る。 

 

3. **社員・派遣先への説明体制を整える** 

誤解や不満が生じやすい部分こそ、コミュニケーションで防ぐ。 

 

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### 第10章:まとめ ― 安定雇用と柔軟性の両立へ 

 

2025年の調査結果が示すように、 

無期雇用派遣はまだ広がりきってはいませんが、確実に定着しつつあります。 

 

労働者にとっては「安心して働ける環境」を、 

派遣会社にとっては「人材定着と信頼向上」をもたらす制度です。 

 

しかし、導入には法的・経営的な慎重さが必要です。 

雇用を安定させつつ、事業の柔軟性を保つには、 

制度設計段階からの専門的なサポートが不可欠です。 

 

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### おわりに 

 

「無期雇用派遣を導入してみたいが、コストやリスクが心配」 

「無期転換の申込が来たが、対応に不安がある」 

 

そんな派遣会社さまからのご相談をよくいただきます。 

 

社会保険労務士として、制度設計・規程整備・運用サポートを通じて、 

安心して導入できる“現実的な無期雇用派遣モデル”を一緒に作っていくことができます。 

 

無期雇用派遣は、単なる雇用形態の選択ではなく、 

「人と企業をつなぐ新しい安定の形」。 

2025年以降の派遣ビジネスを考えるうえで、 

避けて通れないテーマになりそうです。 

 

【参照記事】

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001071.000000725.html

 

#無期雇用派遣 #派遣会社 #社会保険労務士 #働き方改革 #人事労務 #人材ビジネス #安定雇用

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当事務所セミナー会場(27Fスカイラウンジ)で、当事務所が独自にテーマを設定し、お申し込み頂いた、複数の会社様にご参加頂くものです。

セミナー開催実績例
  • 介護事業者様向け「改正介護保険法セミナー」
  • 介護事業者様向け「介護労働環境向上奨励金セミナー」 3回
  • 新規採用をお考えの事業者様向け
    「元ハローワーク職員が教える!求人助成金セミナー」
  • 飲食店様向け「元ハローワーク職員が教える!求人助成金セミナー」

講演について

当事務所代表が会社様や、ご同業者の集まりに訪問し、ご依頼されたテーマ(一般的な課題)について原稿を作成し、講演するものです。

講演実績

日本経営開発協会様 御紹介
市川港開発協議会様 主催 研修

「マイナンバー通知開始!
今知りたいマイナンバー制度の傾向と対策」

【参加者様からのお声】

  • 非常に分かりやすく、90分飽きさせることのない素晴らしいものだった。
  • 非常に役に立ち、興味が持てる内容だった。
  • 普段は講義に集中するのは難儀なのだが、話のスピード、声のトーン、間、どれを取っても感心するばかりだった。
  • マイナンバーが今後いろいろな問題を引き起こす可能性があることがよくわかり、大変勉強になった。早期に確実な運用体制を社内に確立させなければと思った。

一般社団法人 港湾労働安定協会 様 主催
雇用管理者研修「職場のメンタルヘルスに関して(会社を守る職場のメンタルヘルス対策)」

【参加者様からのお声】

  • メンタルヘルス対策は今後も重要になってくると思うので、このような研修会を増やして貰いたい。
  • 社会保険労務士による内容を次回もお願いしたい。
  • メンタルヘルス関係で初めて面白い(役に立つ)情報が聞けたと思います。
  • 大変に良い研修ですので、これからも続けて貰えるとありがたいです。
  • 中間管理職として守るべきというか、部下に対してどのような人事労務管理をすればよいのか、中小企業向けに別途講習会をやってほしいと思った。
  • 株式会社LEC 様 主催
    「介護雇用管理研修」業務委託登録講師
  • 株式会社フィールドプランニング 様 主催
    「派遣元・派遣先・職業紹介責任者講習」業務委託主任講師
  • 神奈川韓国商工会議所様 主催
    経営者セミナー「お役立ち助成金講座
    (雇用の確保と5年ルールへの対応策)」
  • 日本経営開発協会様 御紹介
    株式会社根布工業様 主催
    安全大会「入ってないと、どうなっちゃうの?社会保険のこわ~いお話」
泉文美 講師紹介ページ

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当事務所代表が、会社様のご依頼に基づき、会社様の具体的な人事労務に関わる内容(個別事案)について、オーダーメイドのプログラムを作成し、社員の皆様に研修するものです。

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「働き方改革!派遣社員が選べるふたつの雇用とは」

「近代中小企業」2月号

「近代中小企業」2月号

「近代中小企業」2月号に記事を執筆しました。

「元ハローワーク職員が教える!ハローワーク求人&助成金活用法」

「SR」 9月号

SR 9月号

ハローワークを始め、社会保険事務所(現:年金事務所)、労働基準監督署でも勤務経験を持ち、「お役所の裏事情に詳しい社労士」として定評のある我がみなとみらい人事コンサルティング代表。

ハローワークでの勤務経験を買われ、日本法令様出版の「SR 9月号」に記事を執筆しました。

(第27号 2012年8月6日発売)

元職員が指南する!ハローワークの効果的な利用の仕方

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