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全国展開する派遣会社が直面する労務リスクと2025年の最新対策   2025.12.01

2025年を間近に控え、派遣会社が向き合うべき「労働市場の大転換」はこれまでとは次元が異なるものになっています。 

私は全国の派遣会社を支援する社会保険労務士として、各地域で起きている変化を日々肌で感じています。

 

首都圏と地方都市、製造業中心のエリアとサービス業中心のエリア、外国人スタッフが多い地域と少ない地域──。 

日本全国には、多様な“地域差”があります。しかし、どの地域の派遣会社も共通して抱えている課題があります。

 

それが **「労務リスクの複雑化と増大」** です。

 

2025年の労働市場シフトに伴い、派遣会社は早急に労務管理の見直しを進める必要があります。 

本記事では、全国展開する派遣会社が直面しやすい労務リスクを整理し、そのうえで2025年に向けた最新の実務対策を社会保険労務士の視点から詳しく解説します。

 

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■ 1.全国展開する派遣会社が抱える“共通の悩み”

 

日本全国で派遣事業を展開している企業の多くから、次のような声が寄せられています。

 

- 「地域によって人材が集まらない」 

- 「都市部と地方で労働条件や働き方の希望が全く違う」 

- 「外国人労働者の管理が複雑で追いつかない」 

- 「法律改正が多すぎて社内ルールが古くなる」 

- 「派遣先からの要望が増えて労務トラブルが怖い」 

 

特に2024〜2025年にかけては、以下の要因によって労務リスクが増加しています。

 

- 副業・兼業の一般化で“労働時間の通算管理”が必須に 

- 外国人労働者の受け入れ拡大で“在留資格管理”が高度化 

- 同一労働同一賃金の再点検を求められる機会が増加 

- 倉庫・物流などで“労働災害”が増え、安全衛生が課題に 

- リモート派遣や短時間勤務の普及で勤怠管理が複雑化 

 

このように、全国展開する派遣会社ほど多方面の対応が求められます。

 

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■ 2.2025年に向けて特に重要となる3大労務リスク

 

私が全国の派遣会社を支援するなかで、どの地域でも共通して重要だと感じるポイントが3つあります。

 

① 適正な労働時間管理と健康管理 

派遣社員は複数現場の掛け持ちや短時間勤務が増えており、従来型の管理では把握しきれません。 

特に副業・兼業者が増えたことで、36協定や過重労働のリスクが高まっています。

 

クラウド勤怠を導入し、派遣先とリアルタイムで勤怠共有を行う仕組みが不可欠です。

 

② 外国人労働者の受け入れと管理の標準化 

特定技能・技能実習・留学生アルバイトなど、在留資格ごとに就労条件は異なります。

 

- 「この人はこの業務をしても良いのか」 

- 「フルタイム勤務が認められているか」 

- 「更新手続きはいつ必要か」 

 

こうした確認ができていないと、不法就労助長に問われるケースもあります。

 

全国展開なら、**統一されたチェックリスト** の作成が最優先です。

 

③ 同一労働同一賃金の再点検 

地域によって派遣先の求めるスキルが違うため、賃金体系のズレが起きやすくなります。

 

説明責任が果たせないと、最悪の場合は損害賠償につながるリスクがあります。

 

2025年の景気・物価動向を踏まえ、賃金制度のアップデートは避けられません。

 

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■ 3.全国で実際にあったケーススタディ(社労士の現場から)

 

ここでは、全国の派遣会社から相談を受けた具体的な事例をご紹介します。

 

● ケース1:地方で人材が集まらず都市部からリモート派遣に切替 

クラウド勤怠と健康管理をセットで導入し、派遣先とも毎週データ共有を実施。 

結果、法令違反リスクを大幅に低減し、採用効率も改善。

 

● ケース2:技能実習→特定技能へ切替支援し定着率が向上 

在留資格の確認と労務管理の標準化を行い、派遣先との契約も透明化。 

外国人スタッフの離職率が2割以上改善。

 

● ケース3:倉庫系派遣で労災が増加し安全衛生教育を標準化 

教育のマニュアル化と定期教育を実施。 

派遣先とも安全衛生協議会を立ち上げ、事故件数が半減。

 

いずれも **「地域差に応じた柔軟性」×「全国で使える標準化」** が成功の鍵です。

 

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■ 4.2025年に向けて見逃せない全国共通の注意点

● 副業・兼業の通算管理 

月80時間の副業が知らぬ間に発生し、過重労働状態になるケースも珍しくありません。 

勤怠申告ルールの作成が必須です。

 

● マイナンバー実務の強化 

全国展開だと取扱人数が多く漏えいリスクも上がります。 

安全管理措置の再点検を行う時期です。

 

● 労働条件明示の法改正への対応 

2024〜2025年にかけて派遣法・労基法関連の明示義務が強化されており、旧様式のままの会社も少なくありません。

 

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■ 5.労務管理を整えることで得られる大きなメリット

 

全国の派遣会社が労務管理を強化すると、次のような成果が出やすくなります。

 

- 優秀な人材が定着する 

- 派遣先からの信頼と依頼が増える 

- 全国で同じ品質のサービスを提供できる 

- 労務トラブルを未然に防ぎ、損失リスクが減る 

- 管理者の負担が軽くなる 

 

特に全国展開企業にとって **「統一された労務ルール」** は大きな武器です。

 

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■ 6.2025年に向けた実務的アクションプラン

 

派遣会社が今年中に取り組むべきことをまとめると以下の通りです。

 

1. 勤怠・労働時間管理のクラウド化 

2. 副業・兼業の通算管理ルールの作成 

3. 外国人労働者の在留資格チェックリスト作成 

4. 同一労働同一賃金の再点検と改善 

5. 派遣先との情報共有フローの標準化 

6. 安全衛生教育・労災対策の強化 

7. マイナンバー管理体制の見直し 

8. 各拠点の労務リスク監査の実施 

9. 法改正への対応状況の棚卸し 

10. 社会保険労務士との連携強化 

 

どれも難しいようで、実は「仕組み化」してしまえば一気に効率化できます。

 

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■ 7.まとめ:2025年は“リスクの年”ではなく“チャンスの年”

 

2025年の労働市場シフトは、派遣会社にとって脅威のように見えますが、労務管理を整えれば大きなチャンスに変わります。

 

全国展開している派遣会社ほど、地域差を踏まえつつも標準化された仕組みが必要です。 

その仕組みづくりこそが、2025年を生き抜くための最重要ポイントといえます。

 

もし…

 

- 労務管理が複雑で自社だけでは対応しきれない 

- 外国人スタッフや副業管理に不安がある 

- 全国で統一したルールを作りたい 

- トラブルを未然に防ぎたい 

 

このような悩みがある場合は、ぜひ社会保険労務士にご相談ください。 

全国対応の社労士として、地域の事情を理解しながら最適な労務戦略をご提案いたします。

 

2025年に向けて、今こそ“全国で戦える労務管理体制”を整えていきましょう。

トラブル防止!派遣社員の雇用契約書と就業条件明示書の違いをわかりやすく整理   2025.11.28

派遣社員として働く際、多くの方が最初につまずきやすいのが「雇用契約書」と「就業条件明示書」の違いです。 

どちらも重要な書類でありながら、その役割や内容がしっかり理解されないまま就業がスタートしてしまうケースは少なくありません。 

 

そしてこの理解不足こそが、後々の労働条件トラブルにつながりやすいポイントです。 

私は社会保険労務士として、派遣会社・派遣社員の双方から相談を受ける機会がありますが、書面の認識違いに起因するトラブルは少なくありません。

 

この記事では、派遣社員・派遣会社双方が安心して契約を進められるよう、2つの書類の違いを徹底的に整理し、実務上の注意点まで分かりやすく解説します。 

派遣会社の担当者の方にも参考にしていただける内容になっています。

 

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## ■1. 「雇用契約書」と「就業条件明示書」の基本的な違い

 

まず大前提として、両者は「目的」も「法律上の位置づけ」も異なります。

 

**●雇用契約書:派遣会社と派遣社員の間で結ぶ“雇用関係”の契約書** 

**●就業条件明示書:派遣先で働く際の“具体的な労働条件”を明示する書類**

 

この違いが理解できていないと、 

「なぜ書類が2つあるの?」 

「どちらが優先されるの?」 

といった疑問につながり、後にトラブルを生み出します。

 

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## ■2. 雇用契約書は“派遣会社と労働者”の関係を規定するもの

 

雇用契約書は、労働基準法・労働契約法に基づき作成される書面で、法的には「雇用関係を成立させる契約書」という位置づけです。

 

雇用主は派遣会社であり、派遣社員はその従業員になります。 

派遣先企業とは雇用関係はありません。

 

記載内容としては、比較的“恒常的な条件”が並びます。たとえば:

 

- 雇用期間 

- 給与の支払い方法 

- 昇給・賞与の有無 

- 就業場所の変更可能性 

- 退職の規定 

- 休日・休暇 

- 社会保険の扱い 

 

これらは派遣先が変わっても基本的には変わらない内容です。

 

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## ■3. 就業条件明示書は“派遣先で働く条件”を具体的に示す書類

 

一方、就業条件明示書は労働者派遣法で交付が義務づけられています。

 

こちらに記載されるのは、あくまで**派遣先ごとに異なる勤務条件**です。 

派遣先が変わるたびに新しい書類が必要になります。

 

主な記載項目は次の通りです:

 

- 派遣先名 

- 業務内容 

- 勤務時間・休憩・残業の有無 

- 派遣料金と賃金の関係 

- 有給取得の取り扱い 

- 派遣先での福利厚生(食堂利用など) 

 

雇用契約書と違い、“毎回変わる情報”がまとめられたものだと理解しておく必要があります。

 

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## ■4. なぜ2つの書類が必要なのか

 

「記載内容が似ているのに、なぜ2つ必要なのか?」

 

派遣社員から最もよく受ける質問です。 

理由は以下の通りです。

 

- 雇用契約書はあくまで「派遣会社の従業員として働く契約」 

- 就業条件明示書は「派遣先で働くための取り決め」 

 

そして法律としても根拠が異なるため、一方で全てをカバーすることができません。 

そのため「二重構造」になっているわけです。

 

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## ■5. よくある誤解とその危険性

 

現場で非常に多いのが以下の誤解です。

 

### ●誤解①「就業条件明示書の内容=雇用契約書の内容」

これは大きなトラブルの元です。

 

派遣先での勤務条件は就業条件明示書に書かれますが、 

**給与の締め日・支払日、社会保険、各種手当などは雇用契約書が基準になります。**

 

両者が矛盾している場合、優先順位が分からなくなりトラブルにつながります。

 

### ●誤解②「派遣先と直接契約している」

こちらも非常に多い誤解です。

 

あくまで雇用主は派遣会社ですので、 

- 労働条件の説明 

- トラブル時の相談窓口 

- 就業中の指揮命令のルール 

などの責任は派遣会社側にあります。

 

これを勘違いしたまま派遣先とやりとりを進めると、不要な摩擦が起きやすくなります。

 

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## ■6. 書類の不一致による典型的なトラブル例

 

私の実務経験でも、以下のような相談が多く寄せられます。

 

- 時給が雇用契約書と就業条件明示書で違う 

- 交通費の支給方法が派遣会社と派遣先の説明で食い違う 

- 時間外手当の扱いが派遣先と話した内容と異なる 

- 更新時に条件変更があったのに書面が作成されていない 

 

特に多いのは「口頭説明のみ」で進んでしまったケースです。 

労働条件は書面の内容が法的に優先されますので、口頭説明との齟齬は大きなトラブルになります。

 

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## ■7. 派遣社員が必ず確認すべき4つのポイント

 

以下は必ずチェックしていただきたい項目です。

 

1. **雇用契約書と就業条件明示書の記載に矛盾がないか** 

2. **派遣先が変わるたびに就業条件明示書が更新されているか** 

3. **時給・交通費・残業代の扱いが双方で整合しているか** 

4. **更新時の条件変更が書面で明確に示されているか**

 

どれも基本的なことですが、現場では意外と見落とされやすい内容です。

 

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## ■8. 派遣会社が気をつけるべき実務ポイント

 

派遣会社側にも改善できるポイントがあります。

 

- 説明の際に「どこに何が書いてあるか」を明確に伝える 

- 雇用契約書と就業条件明示書の内容をダブルチェックする 

- 更新時は必ず書面をセットで確認してもらう 

- 記載ゆれを防ぐため、フォーマットを統一する 

 

書類の整備が不十分な派遣会社ほど、後々トラブルが発生しやすい傾向があります。

 

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## ■9. 社労士が提供できるサポート内容

 

社会保険労務士としては、以下のようなサポートが可能です:

 

- 雇用契約書・就業条件明示書の整備 

- 記載内容が法律に適合しているかのチェック 

- 派遣社員からの相談対応 

- 派遣会社の労務管理体制の改善 

- トラブル発生時の第三者としての調整 

 

実際、派遣会社の書類作成をサポートし、トラブル件数が大幅に減った例もあります。

 

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## ■10. まとめ:2つの書類の役割を正しく理解することがトラブル防止の第一歩

 

雇用契約書は「派遣会社との契約」。 

就業条件明示書は「派遣先での労働条件」。 

 

この区別を明確に理解し、記載内容を丁寧に確認することで、多くのトラブルは事前に防ぐことができます。

 

疑問がある場合は、派遣会社の担当者だけでなく、社会保険労務士などの専門家に早めに相談することも大切です。 

正確な知識を持ち、安心して働ける環境を整えていきましょう。

【派遣会社が必ず押さえるべき「労働者派遣契約書の必須記載事項」最新版ガイド】   2025.11.26

労働者派遣事業に携わる皆さまにとって、「労働者派遣契約書」は事業運営の根幹ともいえる書類です。 

派遣元と派遣先の役割を明確にし、派遣スタッフの保護と適正な取引関係を担保するため、法令で細かく記載事項が定められています。

 

しかし実務では、契約書そのものよりも「現場とのズレ」によってトラブルが発生しているケースが非常に多いのが現実です。 

社労士として実際に派遣会社を支援してきた経験からも、契約内容が曖昧だったり、更新のたびにコピーペーストで細部が整っていなかったり、現場で業務が変更されているのに契約書が追いついていないといった状況がしばしば見られます。

 

この記事では、派遣会社の方が「最低限ここだけは押さえておきたい」という視点で、労働者派遣契約書の必須記載事項と実務で気をつけるべきポイントを、できるだけ分かりやすく整理して解説します。 

法令対応だけでなく、トラブル防止や運用の安定化にも役立つ内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。

 

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## 1. 労働者派遣契約書とは?派遣事業の“土台”となる重要書類

 

労働者派遣契約書とは、派遣元と派遣先が派遣労働者を受け入れるにあたり締結する契約で、労働者派遣法に基づく必須文書です。

 

ここで注意したいのは、これは派遣スタッフ本人と締結する「雇用契約書」とは別物であるという点。 

派遣契約書は、派遣元・派遣先の責任と役割分担を明確化するための書類であり、業務内容や指揮命令系統、派遣期間、派遣料金、安全衛生措置など、多くの事項を記載することが義務付けられています。

 

この契約内容が曖昧だと、 

・偽装請負と判断される 

・責任の押し付け合いが起こる 

・トラブル発生時に迅速な対応ができない 

など、実務上大きなリスクになります。

 

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## 2. まずは押さえたい「必須記載事項」の全体像

 

労働者派遣契約書には、法律で定められた必須記載事項が多数存在します。主な項目は次の通りです。

 

・派遣労働者が従事する業務内容 

・派遣期間(開始日・終了日) 

・派遣料金の額および計算方法 

・派遣先が講じる安全衛生措置 

・派遣元・派遣先の苦情処理体制 

・機密保持に関する事項 

・派遣元責任者・派遣先責任者の選任 

・派遣先が講じる教育訓練の内容 

 

多く感じるかもしれませんが、それぞれにきちんと意味があります。 

これらを漏れなく記載し、かつ現場の実態に合っているかどうかを確認することが、派遣トラブルを防ぎ、行政指導を避ける基本になります。

 

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## 3. 最重要ポイント①:業務内容・指揮命令系統の明確化

 

派遣契約書で最も重要な項目の一つが「業務内容と指揮命令系統」です。

 

業務内容の記載が曖昧だと、 

・本来の業務と違う業務をさせてしまう 

・派遣先が本来行ってはならない指揮命令を行う 

・実質的に請負と変わらない状態になる 

と判断され、偽装請負などの重大な法令違反に発展する可能性があります。

 

社労士として現場支援をしていると、次のような状況がしばしば発生しています。 

・「書類作成など」という抽象的すぎる業務記載 

・現場で業務内容が変更されても契約が更新されていない 

・派遣先が指示してよい範囲が整理されていない 

 

これらは派遣会社にとってリスクが大きいため、業務内容は可能な限り具体化することが重要です。

 

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## 4. 最重要ポイント②:派遣期間と期間制限(3年ルール)の取り扱い

 

派遣期間は「開始日」と「終了日」を必ず明記します。

 

そのうえで特に注意が必要なのが「同一組織単位での受け入れ期間(原則3年)」です。 

この3年ルールは、派遣先の部署単位で適用されるため、組織変更や配置変更があると誤った判断につながりやすく、行政指導でも非常に多いポイントです。

 

よくあるのは、 

・同じ部署なのに名称だけ変わったことで“別組織”と勘違いする 

・更新のタイミングで期間制限を再計算していない 

といったケースです。

 

期間制限違反は法令上の重大な違反に該当します。 

派遣会社としては、契約更新時に必ず受け入れ単位を確認し、適切な説明と記録を残すことが求められます。

 

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## 5. 最重要ポイント③:派遣料金と計算方法、労使協定方式との整合性

 

派遣料金については、単に金額を書くのではなく「計算方法まで書く」ことが法令上求められています。

 

また、派遣元が労使協定方式を採用している場合は、 

・労使協定に基づいた賃金設定 

・マージン率公開との整合性 

を意識する必要があります。

 

派遣料金は派遣会社の経営の根幹を支える部分ですが、同時に派遣労働者の処遇改善にも直結します。 

料金の透明性と説明責任は、近年ますます重視されるポイントです。

 

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## 6. 安全衛生措置・教育訓練は“契約書に盛り込む時代”

 

派遣スタッフの安全衛生管理は、派遣元・派遣先双方の責任領域が絡むため、トラブルが起こりやすい領域です。

 

代表的な混乱例は、次のとおりです。 

・労災が発生した時、誰がどこまで対応するのか不明確 

・派遣先の安全教育を受けておらず、業務で事故が発生 

・派遣元に情報が共有されず、再発防止策が取れない 

 

これを防ぐためにも、 

「派遣先が講じる安全衛生措置」 

「派遣元と派遣先それぞれの対応範囲」 

を契約書に明記することが重要です。

 

派遣労働者を受け入れる職場の環境が変化しやすい業種(製造・物流など)では特に注意が必要です。

 

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## 7. 苦情処理体制の明確化でトラブルを最小化

 

派遣元・派遣先のどちらが苦情処理を行うのか、そのフローも必須記載事項の一つです。

 

「まず誰に伝えるべきなのか」 

「どちらの責任で対応するのか」 

「報告・記録はどのように行うか」

 

これらが曖昧だと、派遣スタッフが適切に相談できず、不満が蓄積した状態で退職や紛争に発展することがあります。

 

契約書で仕組みを明確にすることで、対応の早期化・可視化につながり、結果としてトラブル防止につながります。

 

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## 8. 契約と現場の“ズレ”を防ぐためのチェックポイント

 

契約書自体が正しくても、現場運用と一致していなければ意味がありません。

 

社労士として現場を見ていると、次のようなズレがよく見られます。 

・現場で業務内容が追加されている 

・配置換えによって受入組織単位が変わっている 

・指揮命令を行う担当者が変わったのに契約書が更新されていない 

・派遣料金の計算基礎が実態と異なる 

 

こうしたズレは、行政監査の際に必ず指摘されるポイントです。 

定期的な契約見直しと、派遣先との情報共有が不可欠です。

 

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## 9. 派遣会社が社労士に相談すべきタイミングとは?

 

次のようなケースでは、専門家に相談することでトラブル予防につながります。

 

・法改正があったが、自社契約が対応できているか不安 

・複数の派遣先で運用方法がバラバラ 

・契約更新のたびに内容がズレていないか確認したい 

・初めて新しい職種や業務を派遣する 

・労働局から行政指導を受けたことがある 

 

派遣事業は法的ルールが多く複雑なので、定期的な点検があるだけで安心して運営できます。

 

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## 10. まとめ:派遣契約書は「作れば終わり」ではなく「運用が命」

 

労働者派遣契約書は、派遣元・派遣先・派遣スタッフ全員を守るための重要な書類です。

 

・必須記載事項を漏れなく整理する 

・実態と契約内容が一致しているか確認する 

・更新のたびに内容を見直す 

・不明点があれば早めに専門家に相談する 

 

このサイクルを丁寧に行うことで、派遣会社としての信頼性が高まり、安定した運営につながります。

 

派遣事業は複雑な部分もありますが、ポイントさえ押さえれば必ずうまく回ります。 

この記事が、現場運用と法令遵守のバランスをとる際の参考になれば幸いです。

 

ご相談の際は、当ホームページのお問合せ・相談フォームから、お気軽にお声がけください。

初回のご相談は無料です。

 

【参考リンク】

厚生労働省「労働者派遣事業に係る契約書・通知書・台帳関係様式例」

https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/riyousha_mokuteki_menu/mokuteki_naiyou/haken_part/youshikirei.html

日本全国の派遣会社で増える36協定トラブル|社労士が教える正しい届出・運用方法   2025.11.25

## 日本全国の派遣会社で増える「36協定トラブル」 

――その背景と共通する課題とは?

 

近年、日本全国の派遣会社で「36協定(時間外・休日労働に関する協定)」に関する相談が急増しています。 

私自身、全国対応の社会保険労務士として日々さまざまな地域の派遣会社を支援していますが、地域差に関係なく、扱う課題は驚くほど共通しています。

 

特に派遣業界では、複数の派遣先を抱え、勤務形態も多岐にわたるため、他の業界以上に労働時間管理が複雑になりやすいという特徴があります。 

この複雑さが、36協定の作成・締結・運用のどこかでほころびを生み、気付かないうちに「法令違反の状態になっていた」というケースが全国的に増えているのです。

 

本記事では、日本全国の派遣会社で実際に起きているトラブルを踏まえながら、「36協定届」を正しく作成・運用するためのポイントを社会保険労務士の視点からわかりやすく解説していきます。

 

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## 1. 派遣会社が36協定でつまずきやすい理由 

### ― 労働時間管理の難しさと業界特性

 

派遣会社が36協定で問題を起こしやすい背景には、次の三つの理由があります。

 

### ① 派遣先が複数にまたがるため、労働時間が見えにくい 

一人の派遣社員が「午前はA社、午後はB社」と複数の現場を移動することは珍しくありません。 

しかし、この労働時間を派遣元が一元管理できていないケースが非常に多いのです。

 

### ② 派遣先からの勤務実績報告が遅れがち 

派遣先によって報告方法もスピードもバラバラのため、締め日に間に合わず、結果的に時間外労働の把握が遅れることがあります。

 

### ③ 現場ごとの繁忙期のズレが大きい 

派遣業界特有の課題として、「繁忙期が現場ごとに異なる」という点があります。 

そのため、特別条項を安易に導入しても、実態に合わず、後々トラブルに発展しやすいのです。

 

こうした業界特性が、36協定の作成と運用におけるリスクを高めているといえます。

 

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## 2. まず押さえるべき「36協定届」の基本構造 

### ― 書類作成そのものより“中身の整合性”が重要

 

36協定届は、ただ書類を作成すれば終わりというものではありません。 

「就業実態」「派遣先の要求」「社内規程」と整合していなければ、むしろリスクが増大します。

 

押さえるべき基本ポイントは次の通りです。

 

### ● 労働者代表の適正な選出 

派遣社員も含め、全従業員の中から民主的な手続きで選ばなければなりません。 

全国的に見ても、「事務員が指名した」「管理職が勝手に選んだ」といった誤ったケースは非常に多いです。

 

### ● 時間外労働の上限設定 

・1日の時間外 

・1か月の時間外 

・1年の時間外 

・休日労働の有無 

これらを正しい基準に従って設定する必要があります。

 

### ● 特別条項の扱い 

派遣会社が最もつまずきやすい項目です。 

特に、「発動条件」「理由書の保管」「適用回数」などを曖昧なまま導入してしまうと、後で監督署から指摘されるケースが全国で多発しています。

 

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## 3. 全国の派遣会社で実際に起きた代表的トラブル 

社会保険労務士として相談を受けた中から、全国で特に多い事例を紹介します。

 

### ◆ ケース1:複数派遣先の労働時間の合算漏れ 

A社とB社に同日勤務していたのに、各現場の労働時間が別々に管理されていたため、月の時間外が把握できていなかったケース。 

結果、36協定の範囲を大幅に超えていた事例があります。

 

**→ 対策:労働時間の“一元管理システム”の導入が最優先**

 

### ◆ ケース2:特別条項が実態とズレていた 

「繁忙期はだいたい12月頃」という曖昧な理由で特別条項を導入したものの、実際の繁忙期は現場ごとに毎月発生。 

監督署調査で理由書不備を指摘され、改善指導となった例があります。

 

**→ 対策:発動基準を「現場別」に明確化し、理由書を適切に保管**

 

### ◆ ケース3:労働者代表の選出が無効 

管理職が独断で「この人でいいよね」と決めてしまい、後日それが無効と判断され、協定自体が否認された事例。

 

**→ 対策:派遣社員を含めた“民主的な投票手続き”が必須**

 

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## 4. 派遣先との契約内容と36協定内容の不一致 

### ― 日本全国で頻発する「盲点」

 

派遣先からのシフト要望に合わせて働かせているのに、36協定がその勤務実態と合っていないというケースが全国的に非常に多いです。

 

### ● よくある不一致パターン 

・派遣先の要望で連続勤務が増えている 

・派遣先の繁忙期に合わせて残業が偏っている 

・協定上は「休日労働なし」なのに、現場では休日稼働が常態化している

 

こうした不一致が長期化すると、監督署からの指導につながるだけでなく、派遣先との信頼関係にも影響します。

 

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## 5. 協定期限切れは全国の派遣会社で“最も多いミス” 

全国の派遣会社で最も多いのは、実はとてもシンプルな「期限切れ」です。

 

36協定は1年ごとに更新が必要ですが、 

「担当者の退職」 

「業務の引き継ぎ漏れ」 

「現場対応で手一杯になり失念」 

といった理由で、期限切れ期間が数か月続く例も珍しくありません。

 

### ● 対策 

・更新月をシステムで自動管理 

・担当者を複数名にする 

・社労士と連携して年次ルーチン化

 

期限切れは最も防げるミスであるにも関わらず、全国的に多発しているのが現状です。

 

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## 6. 日本全国の派遣会社で共通する「周知の難しさ」 

36協定は作成して終わりではなく、労働者への周知が義務です。 

しかし派遣社員は全国各地に点在しているため、周知が不十分になりがちです。

 

### ● 効果的な周知方法 

・社内ポータルでの共有 

・電子メール配信 

・チャットツールでの告知 

・派遣先の休憩室への掲示依頼 

・就業規則とセットで電子閲覧可能にする

 

周知が不十分だと、協定自体の有効性にも影響するため、特に注意が必要です。

 

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## 7. 36協定届の整備がもたらす“3つの大きなメリット”

 

### ① 労務リスクが大幅に軽減 

監督署調査が入っても、正しく整備されているだけで会社の評価が全く違います。

 

### ② 派遣先からの信頼が向上 

「労務管理がしっかりしている派遣会社」は、派遣先から見ても安心して依頼できる存在になります。

 

### ③ 労働者の満足度アップ 

労働時間が曖昧だと不満は必ず増えます。 

ルールが整備され、明確であるだけで安心感がまったく違います。

 

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## 8. 全国対応の社労士ができる支援内容 

派遣会社の36協定は、他業種と比べても非常に専門性が高い領域です。 

全国対応の社会保険労務士は次のような支援を行うことができます。

 

・労働者代表選出のサポート 

・36協定の最適な内容の設計 

・特別条項の運用基準づくり 

・派遣先との契約内容との整合性チェック 

・労働時間管理の仕組み改善 

・更新時期の管理と年次スケジュール化

 

全国の派遣会社から寄せられる相談は年々増加しており、専門家のサポートはもはや“必須”と言える状況です。

 

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## 9. まとめ 

日本全国の派遣会社で増えている36協定トラブルの多くは、 

複雑な業界特性」と「手続きの見落とし」が原因です。

 

しかし、正しい手続きと適切な運用ルールさえ整えてしまえば、36協定は派遣会社の“強い味方”になります。

 

・労務リスクの大幅削減 

・派遣先からの信頼向上 

・労働者の安心につながる体制づくり 

 

これらを実現するためにも、36協定は形式ではなく“実態に合わせた設計”が不可欠です。

 

もし 

「自社の36協定が本当に正しいのかわからない」 

「労働時間管理が複雑で不安」 

という気持ちが少しでもあれば、早めに専門家へ相談されることをおすすめします。

 

全国対応の社会保険労務士として、貴社の労務管理体制をしっかりサポートいたします。

 

ご相談の際は、当ホームページのお問合せ・相談フォームから、お気軽にお声がけください。

初回のご相談は無料です。

派遣会社がいま見直すべき労務管理ポイント3選|全国で増えるトラブル事例つき   2025.11.24

## はじめに:全国の派遣会社で“同じ種類のトラブル”が増えている理由

 

近年、日本全国で派遣業界の環境が大きく変化しています。 

派遣先企業のニーズは細分化し、労働力不足により派遣会社への依存度は高まる一方、 

法令遵守への目線は年々厳しくなっています。

 

私は社会保険労務士として全国の派遣会社の労務管理や制度運用をサポートしていますが、 

地域が違っても「起きているトラブルの種類がほぼ同じ」という現象が続いています。

 

なぜか? 

それは、**制度の複雑化と、派遣会社側の実務負担が急増していること**が背景にあります。

 

特に以下の3つは、全国どのエリアでも相談が増えている“共通ポイント”。 

本記事では、この3つのポイントを中心に、全国で実際に起きたケースとともに、 

派遣会社が今日から見直せる実践的な対策をまとめて解説します。

 

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## 労務管理ポイント1:全国で増える「労使協定方式」の混乱

 

### ◆ 労使協定方式は“複雑で落とし穴が多い”

派遣労働者の賃金決定方式として多くの企業が採用する“労使協定方式”。 

しかし実際には次のような課題が数多く発生しています。

 

- 協定の更新漏れ 

- 職種区分の誤り 

- 基準値の誤採用 

- 協定の内容を社内で共有していない 

- 派遣先との契約と整合していない

 

これらはどれも、年に一度か二度の更新でしか触れないため、 

担当者が変わると途端に抜け漏れが起きるという共通点があります。

 

### ◆ 全国で実際に起きたトラブル事例

・**北海道の派遣会社** 

事業統合のタイミングで協定書を引き継がず、 

協定の有効期限切れが1年以上放置されていたことが行政指導で発覚。

 

・**関東の派遣会社** 

職種の区分を誤って適用しており、実際より低い水準で賃金を設定。 

遡及対応により大きなコストが発生。

 

・**中部地方の派遣会社** 

協定の内容と派遣先への通知書の内容が一致しておらず、派遣先から是正要請。

 

これらは地域に関係なく全国で起こり得る問題です。

 

### ◆ 社労士の視点から:何をどう見直すべきか?

労使協定方式は、**「更新」ではなく「検証」**が必要です。 

具体的には以下を必ず確認してください。

 

- 協定の有効期限 

- 職種区分の妥当性 

- 賃金の算出根拠 

- 記録の保存状況 

- 協定内容と通知書の整合性

 

毎年“ただ更新しているだけ”の運用は、最も危険です。

 

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## 労務管理ポイント2:同一労働同一賃金の説明不足

 

### ◆ 全国で共通して増えている“説明トラブル”

同一労働同一賃金は、派遣会社にとって避けては通れないテーマ。 

しかし、多くの派遣会社で次の点が課題になっています。

 

- 派遣先が変わったのに説明内容が更新されていない 

- 書面はあるが、説明した証拠(記録)がない 

- 担当者交代で説明内容が引き継がれていない 

- 労使協定の内容を十分に理解しないまま説明している

 

### ◆ 全国で実際にあったケース

・**大阪の派遣会社** 

担当者が変わった際に説明記録の引き継ぎができておらず、 

派遣労働者から「説明を受けていない」と申告が入り調査対象に。

 

・**九州の派遣会社** 

派遣先変更時の説明が不足し、待遇差の有無の説明で誤解を招きトラブルに。

 

説明は「言った・言わない」ではなく、**記録があるかどうか**が重要です。

 

### ◆ 説明トラブルを防ぐための実務対策

- 説明書は「テンプレ化」し、担当者が変わっても標準化 

- 派遣先変更時は必ず説明の“再実施” 

- 「説明した記録」を電子保存(日時・担当者・内容) 

- 労使協定方式の内容を社内で再共有し、説明の精度を上げる

 

説明に関するトラブルは、ほぼ全て**事前の仕組みづくりで防げます**。

 

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## 労務管理ポイント3:派遣元管理台帳・契約書の整合性不足

 

### ◆ 再編期に特に多いのが「古いルールのまま運用されていた問題」

派遣元管理台帳、就業条件明示書、派遣先への通知書、契約書類。 

これらの記載内容がバラバラになっている企業が全国で増えています。

 

特に以下のような問題が頻発:

 

- 契約書の更新が台帳と連動していない 

- 通知書と労使協定の内容にズレ 

- 古いテンプレートを使い続けていた 

- 統合・事業承継で複数の運用ルールが混在

 

### ◆ 全国のケース

・**中四国地方の派遣会社** 

複数拠点が別テンプレートを使用しており、行政調査で整合性のズレが判明。

 

・**東北地方の派遣会社** 

台帳の更新漏れが数十件発覚し、派遣先との契約内容とも不一致。

 

・**関西の派遣会社** 

派遣先への通知内容が古く、労使協定と矛盾していたため再提出を求められた。

 

台帳や契約書類のズレは、会社規模や地域に関係なく全国で発生しています。

 

### ◆ 社労士が推奨する“整備の順番”

1. **まずは台帳を最新化** 

基礎が整っていないと他が合いません。 

2. **通知書と契約書の整合性を確認** 

最もズレやすいポイントです。 

3. **テンプレートを一本化** 

全国拠点でも統一できる形が理想。 

4. **定期的な棚卸し(少なくとも年1回)** 

派遣会社は“書類が時間差で古くなる”ビジネスだからこそ必須。

 

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## 派遣会社が今すぐできる「労務管理セルフチェック」

 

今日から取り組めるチェック項目をまとめました。

 

- 協定書の期限が切れていないか 

- 協定内容を正しく理解しているか 

- 説明記録を残しているか 

- 台帳と契約書にズレがないか 

- 担当者交代時の引き継ぎは形式化しているか 

- 全国の拠点でテンプレートが統一されているか 

- 年1回の棚卸しを実施しているか 

 

これらをクリアするだけで、多くのトラブルは未然に防げます。

 

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## 全国の派遣会社に共通する課題と、社労士として感じること

 

全国の派遣会社から相談を受けて強く感じるのは、 

「自社の運用は“独自ルール”が積み重なっていく」ということ。

 

派遣業務はスピード感が求められ、現場裁量で動くことも多いため、 

時間が経つほど“会社の公式ルール”と“実際の運用”がズレていきます。

 

その小さなズレが積み重なると、 

・協定の誤運用 

・説明不足 

・台帳と契約書の整合性欠如 

といった全国共通のトラブルにつながります。

 

だからこそ、再編が進む今、 

**労務管理の棚卸し=会社の強さをつくる作業** 

と言えます。

 

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## まとめ:全国で同じトラブルが起きている今こそ、見直しのタイミング

 

派遣会社の労務管理は複雑ですが、 

ポイントを絞れば確実に整えられる領域です。

 

特に次の3点は、全国の企業がつまずきやすい部分:

 

1. 労使協定方式の誤運用 

2. 同一労働同一賃金の説明不足 

3. 台帳・契約書の整合性欠如 

 

逆に言えば、ここを整えることができれば、 

派遣会社としての信頼性は格段に高まります。

 

「うちの会社だと何から手を付ければいい?」 

「この運用のままで行政調査に耐えられる?」 

 

そんな疑問があれば、ぜひ気軽にご相談ください。 

全国対応で、地域特性に合わせた実務的なアドバイスをお伝えしています。

 

ご相談の際は、当ホームページのお問合せ・相談フォームから、お気軽にお声がけください。

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「派遣法対応も安心!顧問社労士が教える実務ポイント」   2025.11.21

## はじめに:派遣会社の労務管理は複雑

 

派遣会社の経営者や人事担当者にとって、労務管理は一筋縄ではいきません。派遣元・派遣先・派遣スタッフの三者関係、36協定、有給管理、教育訓練など、対応すべき法令や手続きは多岐にわたります。

 

さらに、派遣法や同一労働同一賃金への対応など、制度改正も頻繁に行われるため、日常の管理業務だけでは追いつかないことも少なくありません。

 

このような背景から、「顧問社労士に依頼するとどこまで支援してもらえるのか?」という疑問を抱える派遣会社は少なくありません。顧問社労士は単なる給与計算や書類作成の専門家ではなく、法令遵守を支え、日常の労務リスクを最小化する戦略的パートナーです。

 

本記事では、派遣会社における顧問社労士の具体的な支援内容と実務で押さえておくべきポイントを解説します。

 

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## 顧問社労士の役割とは

 

顧問社労士は、派遣会社が抱えるさまざまな労務課題をトータルで支援します。具体的には以下の役割があります。

 

1. 労務管理全般の相談 

2. 労使協定や就業規則の作成・改訂 

3. 給与計算や勤怠管理の仕組み整備 

4. 行政監査対応のサポート 

5. 労務トラブルやスタッフからの相談対応 

 

給与計算だけでなく、リスク予防や法令遵守の観点からも関与することで、派遣会社の日常業務を効率化し、トラブルを未然に防ぐことができます。

 

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## 労使協定方式の運用サポート

 

派遣会社では、同一労働同一賃金への対応や労使協定方式の運用が求められます。顧問社労士は次のような支援を行います。

 

- 賃金水準の確認と調整 

- 労使協定書の作成と更新 

- 労使委員会運営のアドバイス 

- 協定に基づく賃金・手当の適正運用 

 

特に、派遣スタッフの契約更新や有期雇用の管理において、毎年の見直しや資料整備は欠かせません。顧問社労士の関与により、法令違反のリスクを大幅に減らせます。

 

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## 派遣法に基づく手続きと帳票整備

 

行政監査で必ず確認される帳票類の整備も、顧問社労士が行う重要な業務です。主なサポート内容は以下の通りです。

 

- 派遣元管理台帳の作成・更新 

- 就業条件明示書の整備 

- 教育訓練記録の管理 

- 労働者ごとの待遇決定の説明資料作成 

 

これらの帳票類は、派遣会社が法令遵守していることを証明する重要な資料です。整備が不十分な場合、行政指導や改善命令の対象となる可能性があります。

 

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## 労務トラブル防止のポイント

 

派遣スタッフの契約更新・終了対応、ハラスメント対応、健康管理など、日常業務におけるトラブル予防も顧問社労士の重要な役割です。具体的には次のような支援があります。

 

- 契約更新手続きの確認とアドバイス 

- 契約終了時の適切な対応方法の提案 

- スタッフからのハラスメント相談への対応策 

- 健康管理や休業手当の適切な運用 

 

顧問社労士が関与することで、日常業務の小さな見落としが将来的なトラブルにつながるリスクを大幅に低減できます。

 

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## 就業規則や契約書の整備

 

派遣会社特有の制度に対応するため、就業規則や契約書の整備も欠かせません。顧問社労士は以下の点に対応します。

 

- 無期転換ルールの明確化 

- 休業手当の支給ルール策定 

- 派遣スタッフ特有の規定整備 

- 契約書の法令遵守チェックと改訂 

 

これにより、法的リスクを減らし、スタッフとのトラブルを防ぐことができます。

 

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## 日常業務で注意すべきリスク

 

派遣会社では、スタッフの入退社や契約条件の変更が頻繁に発生します。その中で注意すべきリスクは以下の通りです。

 

- 契約更新手続きの遅れによる契約外稼働 

- 36協定の管理が派遣先任せになっている 

- 有給義務化への対応漏れ 

- 教育訓練の実施記録の不備 

- 労使協定の期限切れに気づかない 

 

顧問社労士は、こうしたリスクを日常的に確認し、仕組み化のアドバイスを行うことで、監査リスクを大幅に軽減します。

 

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## 行政監査・指導対応の支援

 

行政監査や指導対応も、顧問社労士の大切な役割です。具体的な支援内容は次の通りです。

 

- 監査前の資料準備 

- 監査立会いサポート 

- 改善報告書の作成 

- 行政からの質問への適切な対応策提示 

 

日常的な帳票管理や協定運営が整っていれば、監査もスムーズに対応可能です。

 

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## 顧問社労士を活用するメリット

 

顧問社労士と連携することで、派遣会社は次のようなメリットを得られます。

 

- 法令遵守の徹底 

- トラブルやクレームの未然防止 

- 業務効率化による人件費削減 

- 事業運営の安定化 

- スタッフとの信頼関係の向上 

 

特に、派遣法や同一労働同一賃金への対応は、顧問社労士の専門知識がないと対応が難しい分野です。

 

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## まとめ:早めの相談で安定運営を実現

 

派遣会社の労務管理は複雑で、制度改正も頻繁に行われます。顧問社労士に日常的に関与してもらうことで、労使協定や帳票整備、契約管理、行政対応など、法令遵守に直結する業務を安心して進められます。

 

労務面に不安がある場合は、早めに顧問社労士へ相談することが、トラブルゼロの職場運営と安定した事業成長の第一歩です。 

単なる書類作成だけでなく、経営を支えるパートナーとしての顧問社労士の価値をぜひ活用してください。

ご相談の際は、当ホームページのお問合せ・相談フォームから、お気軽にお声がけください。初回のご相談は無料です。

 

派遣会社で急増中の36協定トラブル:全国の是正勧告事例から学ぶポイント   2025.11.20

■ はじめに:いま、日本全国の派遣会社で起きている“36協定トラブル”

 

ここ数年、日本全国の派遣会社で「36協定の誤記入」が原因となる是正勧告が増えています。

 

働き方改革以降、労働基準監督署(以下:監督署)のチェック体制は以前と比べて大幅に厳格化。 

私自身、社会保険労務士として全国の派遣会社を支援する中で、こうした“ちょっとしたミス”がきっかけで調査が長期化したり、追加の書類提出を求められたりするケースが非常に増えていると感じています。

 

しかも、誤記入の多くは「わざとではなく、ただの勘違い」。 

しかし監督署から見れば、“形式的に正しくない=適正ではない”と判断されることもあり、結果として是正勧告の対象になってしまうのです。

 

本記事では、日本全国の派遣会社で実際に起きている誤記入のポイントや、監督署が注目している点、運用上の注意点をまとめて解説します。

 

忙しい現場でも実践できる“ミスを減らす運用のコツ”も併せて紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

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■ 日本全国で多発する「36協定誤記入」の重要ポイント 

### 1. 特別条項の記載漏れが圧倒的に多い

 

全国どの地域でも多いのが、 

・特別条項のチェック漏れ 

・特別条項の発動要件の誤記 

・延長できる回数が空欄 

といったミスです。

 

特別条項は書き慣れていないとどうしても理解が曖昧になりがちですが、監督署は特に細かくチェックします。

 

とくに「特別条項に関する記載と実際の運用の不一致」は重大な指摘対象。 

たとえば、「年6回まで」と書いているのに、実際にはそれ以上に適用していた場合などは、ほぼ確実に是正が入ります。

 

### 2. 労使代表の選出手続きの誤り

 

これも日本全国どこでも“毎年のように出る”誤記入ポイントです。

 

・労使代表の選出方法が正しくない 

・選出の証拠が残っていない 

・代表者の署名日が協定日より後になっている 

 

など、「形式」の部分でつまずくケースが多発しています。

 

特に派遣会社は事務所が複数あったり、スタッフが入れ替わりやすいことから、 

“毎年同じ代表者に署名してもらう” 

という形で固定化してしまい、後で問題になることがよくあります。

 

### 3. 派遣特有の「誰に適用するのか」で誤解が起きやすい

 

派遣スタッフが複数の派遣先で働くケースでは、 

「36協定の適用範囲」 

で誤記が起こりやすい傾向があります。

 

・派遣元単位で締結すべきところを派遣先単位で記入してしまう 

・対象者の範囲を曖昧に書いてしまう 

 

こうした“構造的な誤解”は全国的に非常に多いです。

 

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■ 日本全国で実際に起きているケーススタディ(社労士の現場から)

 

ここからは、全国の派遣会社で実際に起きた典型的なケースを紹介します。

 

### 【ケース1】 特別条項の「限度時間」を誤記して是正勧告 

ある派遣会社では、36協定の特別条項部分に「延長できる時間数」を記入し忘れて提出してしまいました。 

監督署から「内容が成立していない」と判断され、修正指導と追加報告が必要となりました。

 

### 【ケース2】 労使代表の選出手続きを省略してしまった 

派遣会社では毎年同じスタッフを労使代表としていたのですが、選出の証拠(選挙実施や案内通知)が残っておらず、監督署から「選出手続きのやり直し」を求められたケースがありました。

 

### 【ケース3】 派遣先ごとに36協定を作成してしまった 

地方の派遣会社では、派遣先の担当者に言われるまま「派遣先ごとに36協定を作成」してしまい、監督署調査で修正を求められました。 

派遣元での締結が必要であることを理解できていなかったことが原因です。

 

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■ 36協定誤記入による注意点と、よくある質問(FAQ)

 

全国の派遣会社から寄せられる質問の多くは、以下のようなものです。

 

### Q1. 書式を少し変えたらダメですか? 

A. 基本的に、厚労省の様式に従うのが安全です。 

独自様式でも可能ですが、記載漏れ・誤記のリスクが跳ね上がります。

 

### Q2. 特別条項は毎年つけたほうがいい? 

A. “毎年つける”というより、“必要な場合につける”ことが重要です。 

実態に合っていない特別条項は逆にリスクになります。

 

### Q3. 誤記入していた場合、すぐ修正すべき? 

A. はい。誤記を見つけたら、できるだけ早く届出のやり直しを行いましょう。 

監督署調査の前に対応しておけば、指摘の重みが全く変わります。

 

### Q4. 派遣スタッフにも36協定を案内すべき? 

A. 内容の周知は義務です。周知方法が曖昧だと是正対象になります。

 

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■ 日本全国での「適正管理のメリット」

 

36協定を“正しく作成し、正しく運用”すれば、派遣会社には大きなメリットが生まれます。

 

### 1. 監督署調査がスムーズに進む 

誤記入があると、調査は長期化します。 

逆にしっかり管理された36協定は、調査の短縮に直結します。

 

### 2. 労働時間管理の精度が上がる 

36協定は単なる書類ではなく、労働時間の上限をコントロールする重要なツール。 

正しく管理することで、残業の把握や健康管理も行いやすくなります。

 

### 3. 派遣先からの信頼が高まる 

派遣先企業は労務リスクを嫌います。 

36協定の整備・運用がしっかりしていると、「安心して任せられる会社」という評価につながります。

 

### 4. 全国どこでも通用する運用ルールになる 

労務管理は地域差が出にくい分野です。 

全国展開している派遣会社にとって、統一的なルールを作ることは大きな強みになります。

 

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■ まとめ:36協定の誤記入は“仕組み”で防げる

 

日本全国の派遣会社で増加している36協定の誤記入問題。 

その多くは、 

「知識不足ではなく、運用の仕組み不足」 

によって起きています。

 

・労使代表の選出手続き 

・特別条項の記載 

・対象範囲の明記 

・周知方法 

 

これらを1つずつ仕組み化すれば、誤記入のリスクは大幅に低減できます。

 

私自身、全国の派遣会社を支援する中で、 

“たった一枚の協定書が企業運営全体の信用に大きく関わる” 

ことを何度も見てきました。

 

だからこそ、今のうちに見直しを行う価値があります。

 

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■ 社会保険労務士に相談するメリット(全国対応)

 

・全国の監督署の傾向を把握したアドバイスが受けられる 

・自社に合った36協定の作成・運用方法を整えられる 

・誤記入リスクを減らすチェック体制を構築できる 

・36協定以外の労務リスクもまとめて改善できる 

 

オンライン対応も可能なので、地域に関係なくサポートを提供できます。 

36協定の誤記入が気になる方は、一度専門家に相談していただくと安心です。

 

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初回のご相談は無料です。

労働者派遣法のポイント総まとめ|派遣期間・許可基準・同一労働同一賃金を徹底解説   2025.11.19

派遣会社の皆さまから、「派遣法の対応、最近ますます難しくなってきていませんか?」という声を聞く機会が増えています。

事業規模の大小に関わらず、労働者派遣法には多くの義務が定められており、しかも“守るべきポイントが年々細かくなっている”という実感をお持ちではないでしょうか。 

 

本記事では、社会保険労務士として数多くの派遣会社をサポートしてきた経験を踏まえ、派遣会社が必ず押さえるべき労働者派遣法の重要ポイントを体系的にまとめました。

 

特に、派遣期間のルール、許可基準、同一労働同一賃金は実務に直結する領域で、理解があいまいなまま運用すると法違反につながりやすい部分です。 

 

派遣事業の正しい運営は、派遣スタッフの保護だけでなく、企業としての信頼性や事業継続にも直結します。本記事を読みながら、自社の運用と照らし合わせて点検してみてください。

 

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■ 1. 労働者派遣法とは?派遣事業が複雑な理由 

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労働者派遣法(正式名称:労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律)は、派遣労働者の保護と派遣事業の適正運営を目的としています。

 

派遣の特徴は、以下のような“三者構造”にあります。

 

- 雇用契約を結ぶのは「派遣元」 

- 指揮命令を行うのは「派遣先」 

- 労働するのは「派遣労働者」 

 

雇用と指揮命令が一致しない働き方であるため、労務管理が複雑になりやすく、責任の所在が曖昧になりがちな部分を法律で明確化しているのが派遣法の大きな役割です。

 

特にトラブルが起きやすいのは「誰がどこまで管理すべきか」という役割分担の誤解です。例えば、時間管理や安全衛生、待遇説明など、派遣元・派遣先のどちらが担当するかを理解していないと、誤解や法違反につながります。

 

派遣会社としては、この三者の関係性を理解したうえで適正な運用を行うことが事業の安定に欠かせません。

 

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■ 2. 派遣事業の許可基準|意外と見落とされやすいポイント 

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派遣事業は許可制であり、許可取得のためには一定の基準を満たす必要があります。多くの派遣会社が「許可を取ること」に意識を向けがちですが、実は“運営基準に合っていなければ許可は維持できない”という点が重要です。

 

主な許可基準は以下の通りです。

 

### ● 資産要件 

・現金・預金など一定額以上の基準 

・負債の状況 

資産額が基準を下回ると、更新時に許可が下りないケースがあります。

 

### ● 事務所基準 

・独立した専用スペース 

・適切な設備や保管体制 

・帳簿・書類を保管できる環境

 

簡易オフィスやシェアオフィスの場合、基準を満たさない可能性があるため注意が必要です。

 

### ● 専任の管理者 

派遣元責任者講習を受講した専任者の配置が必須です。

 

### ● 運営基準 

許可取得後に特に重要なのが次のポイントです。

 

- 派遣スタッフへの教育訓練 

- キャリア形成支援 

- 労使協定の整備 

- 個別契約書・就業条件明示書の適正化 

- 派遣先への通知義務 

- 労務管理の記録保存 

 

派遣元責任者が忙しく、記録が追いついていない会社は意外と多いですが、記録の不足は行政指導の対象となるため、実務フローの整理が必要です。

 

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■ 3. 教育訓練とキャリア形成支援|“形だけ”は通用しない時代 

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以前は「教育訓練を計画に入れておけば良い」という認識も見られましたが、現在は運営基準が厳格化しており、

 

・実施した内容 

・実施日 

・受講者 

・教材や資料 

 

などの記録が求められます。

 

また、派遣スタッフが“受けたことになっている”だけでは不十分で、本人が確実に受講し、記録に残すことが必要です。 

 

ここが曖昧だと、監査時に「教育訓練の実施が不適切」と判断され、改善指導につながることがあります。キャリア形成支援についても同様で、派遣スタッフのスキル向上をどのように支援しているかを明確に示す必要があります。

 

労使協定方式を採用する場合にも、教育訓練の体系化は極めて重要です。

 

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■ 4. 派遣期間の上限「3年ルール」|誤解の多い運用ポイント 

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派遣法の中でも誤解が多いのが「派遣期間の制限」です。 

原則として、同じ“組織単位”で就業できるのは最長3年とされています。

 

ここで重要なのは、「組織単位」の範囲を派遣先が正しく設定しているか、そして派遣元もその情報を把握しているかという点です。

 

たとえば、「営業課」「総務課」などが組織単位になりますが、派遣先によって定義が異なるため、双方で認識を合わせなければなりません。

 

◆ よくあるトラブル例 

- 派遣先が期間管理しておらず、気づいたら3年超過 

- 派遣元が契約更新時に期間を確認していなかった 

- 組織単位の範囲が曖昧で、人事異動扱いの判断が誤っていた 

 

派遣期間の超過は重大な法違反となるため、派遣元・派遣先の双方が管理責任を共有することが不可欠です。必要に応じて、無期雇用派遣への転換や直接雇用の検討が求められます。

 

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■ 5. 同一労働同一賃金|待遇決定の“実務ハードル” 

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2020年の法改正以降、「同一労働同一賃金」は派遣会社にとって最重要テーマとなりました。 

派遣労働者の待遇は、以下のいずれかで決定します。

 

1. **派遣先均衡・均等待遇方式** 

2. **労使協定方式**

 

### ● 均衡・均等待遇方式 

派遣先の正社員の待遇と比較し、 

・仕事内容 

・責任の程度 

・能力 

・成果 

などから、合理的な待遇差であることを説明する必要があります。 

比較対象の選定や説明資料の作成が難しく、多くの会社が労使協定方式を選んでいます。

 

### ● 労使協定方式 

派遣元で労使協定を結び、 

・賃金水準 

・職務評価方法 

・教育訓練 

などを定めます。

 

こちらは運用しやすい反面、賃金テーブルを定期的に見直す必要がある点に注意が必要です。 

 

いずれにしても、待遇に関する説明義務は厳格化されており、派遣スタッフの不信感を生みやすい領域なため、丁寧でわかりやすい運用が欠かせません。

 

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■ 6. 派遣契約書の実務ポイント|リスクを避けるための必須項目 

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派遣契約書は、派遣元・派遣先の関係を明確にし、責任の所在を整理する重要な文書です。 

ところが、実務ではこの契約書の不備が原因でトラブルが発生するケースが少なくありません。

 

契約書に必ず明記すべき内容は、以下のような項目です。

 

- 業務内容 

- 派遣期間 

- 派遣料金 

- 指揮命令権の範囲 

- 労働時間や休憩 

- 労働条件の明示方法 

- 安全衛生管理上の配慮 

 

業務内容が曖昧だと、派遣先が業務範囲を広げてしまい“実質的な職種変更”になる場合があります。また、残業命令や休日出勤の可否も契約書で定めておかないと、後のトラブルにつながります。

 

社労士が契約書の整備を支援する場面も多く、派遣会社は運用に合った契約内容を定期的に見直すことが重要です。

 

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■ 7. 労務管理の実務|派遣元と派遣先の役割分担の明確化 

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派遣スタッフの労務管理は、派遣元と派遣先の協力が不可欠です。特に以下の項目は、どちらが担当するかを事前に確認する必要があります。

 

- 時間管理 

- 残業命令 

- 休業補償 

- 健康診断 

- ハラスメント対応 

- 安全衛生教育 

 

このあたりの認識が曖昧だと、責任の押し付け合いが起き、結果的にスタッフの不利益につながります。 

社労士としても、双方の担当範囲を文書で明確化し、実務レベルで共有することを強く推奨しています。

 

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■ 8. 行政処分を防ぐためのコンプライアンス体制 

======================

 

派遣法違反は、企業にとって重大なダメージとなります。

 

- 改善命令 

- 指導 

- 事業停止命令 

- 許可取消 

 

といった行政処分が発生する可能性があり、ブランドイメージや取引にも影響します。

 

これを防ぐには、

 

・内部監査の仕組み 

・チェックリストの運用 

・責任者の教育 

・記録の適正管理 

・法改正情報のキャッチアップ 

 

といった組織的な取り組みが必要です。

 

====================== 

■ 9. 専門家と連携するメリット 

======================

 

派遣法は毎年のように改正が行われ、扱う内容も幅広いため、自社だけで完全に対応するのは簡単ではありません。 

社労士は労務管理・待遇制度、許可更新・新規取得や契約書といった法律文書が得意分野です。

 

双方の専門家と連携することで、 

・リスクの早期発見 

・運用の標準化 

・スタッフ満足度の向上 

が期待できます。

 

====================== 

■ 10. まとめ|派遣法は“運用の質”がすべて 

======================

 

労働者派遣法は、派遣会社にとって最重要の法律です。 

しかし、認識すべきポイントが多く、しかも実務運用が難しいのが現実です。

 

だからこそ、 

「知っているつもり」ではなく 

「運用できている状態」 

を目指す必要があります。

 

本記事が、皆さまの事業運営や社内の仕組みづくりの一助になれば幸いです。 

もし、自社の運用について「これで合っているのか不安」という点があれば、お気軽にご相談ください。社会保険労務士として、現場の実情に寄り添った形でサポートいたします。

ご相談の際は、当ホームページのお問合せ・相談フォームから、お気軽にお声がけください。初回のご相談は無料です。

知らないと損する通勤手当の非課税枠改正。派遣会社が押さえるべき10の視点   2025.11.17

※本記事は派遣会社(経営者・管理者・人事労務担当者)向けに、2025年秋に見込まれる「マイカー通勤手当の非課税枠引き上げ」を、実務視点で徹底解説しています。

 

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## 1. マイカー通勤手当の非課税枠とは?【基礎知識】

 

まずは基本の整理から始めます。

 

「通勤手当」とは、従業員が通勤のために必要となる費用を補う目的で会社が支給する手当です。 

所得税法では、一定額までは“課税されないお金”として扱われています。これがいわゆる「非課税枠」。

 

特にマイカー通勤については、国税庁が「片道距離」に応じて非課税限度額を細かく定めており、 

たとえば4〜6kmであれば〇〇円、10〜15kmなら〇〇円…といった具合です。

 

この非課税枠を超えて支給した分は給与として課税されるため、スタッフの手取りや会社の源泉徴収額にも影響します。

 

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## 2. なぜ2025年に「非課税枠引き上げ」が話題になっているのか

 

2025年2月、政府が「2025年秋にもマイカー通勤手当の非課税枠を引き上げる方向で検討」という報道がありました。 

背景には、ガソリン代や自動車維持費の高騰など、通勤コストの上昇があります。

 

そして同年8月、人事院が公務員の給与勧告において「通勤手当の非課税枠引き上げ」を提案。 

まだ最終決定ではありませんが、改正が現実味を帯びてきました。

 

派遣スタッフの多くがマイカー通勤である地域では、特に注目すべき動きと言えます。

 

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## 3. 現行の通勤手当の非課税限度額【距離区分と基準】

 

現行制度では、片道距離に応じて非課税枠が設定されています。

 

たとえば、

 

・4kmの場合:4,200円 

・10kmの場合:6,500円 

・15kmの場合:11,300円 

 

といった具合です(※詳細は国税庁の基準に準拠)。

 

地方の派遣会社の場合、10〜20kmという距離帯のスタッフが非常に多いため、この区分の改正が実務に直結します。

 

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## 4. 非課税枠が引き上げられた場合の具体的な変更点

 

人事院勧告では、片道10km以上の区分について非課税枠が200〜7,100円引き上げられる見込みとされています。

 

例:片道15km 

現行 → 11,300円 

改正後 → 17,000円(想定)

 

これはかなり大きな上昇幅です。 

特に遠距離通勤者にとっては、手取りへ直接響く改正となります。

 

一方、10km未満については現状維持が想定されています。

 

---

 

## 5. 手取り収入はどう増える?【非課税枠アップの影響】

 

非課税枠が広がると、手取りが増える理由は主に2つ。

 

1. **所得税・住民税が減る** 

非課税枠を超える分だけ課税されていたスタッフは、課税額が減るため手取りが増えます。

 

2. **支給額そのものが増える可能性** 

会社によっては「非課税枠まで支給する」というルールになっており、枠が広がる=支給額が増えるケースがあります。

 

ただし、支給額が増える場合、給与収入が増えるため社会保険料が増える可能性もあります。 

「手取りが増える=一律に良い」とは限らない点には注意が必要です。

 

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## 6. 派遣会社にとって実務上のインパクト

 

派遣会社が最も注意すべきポイントは、次の4つです。

 

● **支給ルール(就業規則・契約書)の見直し** 

「非課税枠まで支給」と明記しているかどうかで運用が変わります。

 

● **派遣先との調整** 

派遣料金に通勤手当を含めるのか、別途支給なのかで対応が異なります。

 

● **給与計算システムの対応** 

距離区分が変更されれば、計算式やマスター設定の変更が必要です。

 

● **スタッフへの説明責任** 

「なぜ増えるのか」「自分はいくら変わるのか」といった問い合わせが必ず増えます。

 

制度変更は“現場混乱”が起きやすく、ここでの対応力が派遣会社の評価に直結します。

 

---

 

## 7. 支給額を増やす義務はあるのか?【誤解の多いポイント】

 

スタッフからよく聞かれる質問が、

 

「非課税枠が上がるなら、通勤手当も上がりますよね?」

 

というもの。

 

結論としては、 **非課税枠が上がっても、支給額を増やす義務はありません。**

 

あくまで、非課税枠は「税金をかけない限度額」であり、「企業が支給すべき金額」ではないからです。

 

増額が必要かどうかは、

 

・就業規則 

・派遣先の支給ルール 

・派遣契約の条件 

 

によって決まります。

 

勘違いが起こりやすい領域なので、早めに説明文を準備しておくのがおすすめです。

 

---

 

## 8. 年末調整で必要となる手続きと注意点

 

国税庁はすでに「改正が行われる場合は年末調整に影響する可能性がある」と発信しています。

 

具体的には、

 

● 年末調整ソフトのアップデート 

● 非課税限度額の判定基準の変更 

● 支給履歴の整理 

● 給与支払報告書の数字調整 

 

などが発生する可能性があります。

 

特に派遣会社ではスタッフ人数が多く、勤務形態も多様なため、年末調整の負荷は大きいのが実情。 

直前対応にならないよう、早めに下準備しておくことが重要です。

 

---

 

## 9. 派遣スタッフ・派遣先への説明はどう行うべきか

 

制度改正は、情報を正しく伝えられるかどうかでトラブルが大きく変わります。

 

● スタッフ向け 

「非課税枠が変わる」「支給額が変わるとは限らない」「手取りにどう響くか」 

など、誤解を防ぐための事前告知が有効です。

 

● 派遣先向け 

「通勤手当の扱いをどうするか」「派遣料金へ影響するのか」などを整理し、 

必要な場合は契約更新時に確認しておくことが重要です。

 

“言った・言わない問題”を防ぐためにも、文書での案内を推奨します。

 

---

 

## 10. 最後に:制度変更は“信頼構築のチャンス”

 

制度変更は、どうしても「対応が大変」「また業務が増える」という印象を持たれがちです。 

しかし、私はむしろ逆に、派遣会社が“価値を示すチャンス”だと考えています。

 

・スタッフにとって安心できる説明 

・派遣先にとって頼りになる情報提供 

・内部の運用を整えることで業務の透明性が向上 

 

こうした積み重ねが、派遣会社の信用を確実に高めていきます。

 

実務対応で迷うことがあれば、当ホームページのお問合せ・相談フォームから、どうぞ気軽にご相談ください。

初回のご相談は無料です。

 

制度を正しく理解し、派遣現場が安心して働ける環境づくりを一緒に進めていきましょう。

 

---

【参照記事】

https://news.yahoo.co.jp/articles/0795c6794c762d2d9b85f7e99403921791ec526e?page=2

 

【参照】

国税庁 「No.2585 マイカー・自転車通勤者の通勤手当」

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2585.htm

 

人事院 「報告文・勧告文」

https://www.jinji.go.jp/seisaku/kankoku/archive/r7/r7_top.html

無期雇用派遣とは?2025年最新調査で見えた“安定雇用”の実態と課題   2025.11.12

### はじめに:派遣の「安定雇用」はどこまで進んでいるのか 

 

「派遣社員=不安定な雇用」といったイメージは、少しずつ変わり始めています。 

その象徴的な動きが「無期雇用派遣(常用型派遣)」です。 

 

エン・ジャパン株式会社が2025年に発表した最新の調査によると、 

無期雇用派遣の経験者はまだ10%にとどまるものの、2年間で4ポイント上昇しました。 

さらに、経験者の77%が「無期雇用派遣で働いて良かった」と回答しており、 

満足度の高い働き方として注目を集めています。 

 

一方で、認知度はまだ39%と限定的。 

多くの人が「名前は聞いたことがあるけれど、仕組みはよくわからない」と答えています。 

 

この記事では、社会保険労務士の立場から、 

無期雇用派遣の仕組み・メリット・課題、そして派遣会社が取るべき対応策について、 

最新データをもとに詳しく解説します。 

 

---

 

### 第1章:そもそも「無期雇用派遣」とは? 

 

「無期雇用派遣(常用型派遣)」とは、派遣会社と“期間の定めのない”雇用契約を結び、 

派遣先で働く形態を指します。 

 

一般的な派遣(登録型派遣)では、派遣先の契約が終了すると雇用も終了しますが、 

無期雇用派遣では、派遣先での業務が終わっても雇用関係自体は継続します。 

 

つまり、派遣会社の「社員」として継続的に雇用されるのが特徴です。 

 

もう少し具体的に整理すると、次のようになります。 

 

| 比較項目 | 一般派遣(登録型) | 無期雇用派遣(常用型) |

|-----------|------------------|------------------|

| 雇用期間 | 有期契約 | 無期契約 |

| 派遣先契約終了時 | 雇用も終了 | 雇用継続 |

| 雇用主 | 派遣会社 | 派遣会社 |

| 雇用の安定性 | 低い | 高い |

| 働き方の自由度 | 高い | やや低い |

 

無期雇用派遣は、一般派遣よりも「安定性」が高く、 

正社員と同じように長期的なキャリア形成が可能な点が特徴です。 

 

---

 

### 第2章:2025年最新調査で見えた実態 

 

エン・ジャパンの「無期雇用派遣に関する意識調査(2025)」では、 

1,381名の派遣社員を対象にアンケートが行われました。 

主な結果は以下の通りです。 

 

#### 1. 認知度は39%で横ばい 

「名称も意味も知っている」と回答した人は39%。 

2024年の調査と変わらず、まだ6割の人は理解が十分ではありません。 

 

#### 2. 経験者は10%、しかし満足度は高い 

無期雇用派遣を経験した人は10%にとどまりましたが、 

そのうち77%が「働いて良かった」と回答しています。 

 

満足の理由としては、 

- 契約更新の不安がなくなった 

- 休暇条件が正社員と同等になった 

- 同じ職場で長く働ける 

といった安定面での安心感が大きいようです。 

 

#### 3. 未経験者の関心は高い 

「働いてみたい」「興味がある」と回答した人は76%。 

有期契約の不安を感じる人が多いことが背景にあります。 

 

#### 4. 人気の派遣形態は「紹介予定派遣」 

最も魅力的と感じる派遣形態は「紹介予定派遣」(43%)。 

続いて「一般派遣」(31%)、「無期雇用派遣」(26%)でした。 

 

つまり、正社員登用への道筋を描ける形態が最も支持を集めています。 

 

---

 

### 第3章:派遣会社にとってのメリットとリスク 

 

派遣会社から見た無期雇用派遣には、 

「人材の安定確保」という大きなメリットがあります。 

 

無期雇用であれば、優秀なスタッフを長期的に抱えられ、 

派遣先からの信頼やリピート契約にもつながります。 

 

しかし同時に、明確な“リスク”も存在します。 

 

1. **待機期間中のコスト負担** 

派遣先が決まらない期間も、給与や社会保険料を支払う必要があります。 

 

2. **派遣先マッチングの難しさ** 

無期社員を抱えている以上、継続的に派遣先を確保する責任が発生します。 

 

3. **契約管理・評価制度の複雑化** 

一般派遣と無期雇用派遣では雇用管理の仕組みが異なり、 

規程や評価制度の整備が求められます。 

 

特に「待機期間中の賃金」をどう設計するかは、 

派遣会社の経営に直結する重要なポイントです。 

 

---

 

### 第4章:無期転換ルールと派遣会社の対応 

 

「無期雇用派遣」の広がりの背景には、 

労働契約法で定められた「無期転換ルール」があります。 

 

同じ会社で有期契約を5年以上繰り返すと、 

労働者が申し込むことで「無期契約」に転換できる制度です。 

 

このルールは派遣社員にも適用されるため、 

派遣会社としては“転換を申し込まれる可能性”を常に想定しておく必要があります。 

 

無期転換申込に備え、 

・就業規則に「無期転換後の労働条件」を明記する 

・無期転換後の派遣契約の運用ルールを整理する 

・派遣先と調整できる人事制度を整える 

といった事前準備が欠かせません。 

 

---

 

### 第5章:現場で起こりやすいトラブル事例 

 

実際に、無期雇用派遣を導入した企業では、 

以下のようなトラブルが報告されています。 

 

- 待機期間中の給与を「ゼロ」に設定し、労基署から是正指導を受けた 

- 無期転換後の待遇差が不透明で、社員から不満が出た 

- 派遣先が見つからず、無期社員を持て余してしまった 

 

これらはすべて、制度設計段階での“ルール不備”に起因します。 

「無期雇用=安定」ではありますが、 

裏を返せば「派遣会社が雇用責任を負う」形態です。 

 

だからこそ、制度導入時には 

社労士など専門家のアドバイスを受けながら、 

労使双方にとって納得感のある仕組みを作ることが求められます。 

 

---

 

### 第6章:無期雇用派遣を成功させるための5つのポイント 

 

1. **待機期間中の賃金ルールを明確にする** 

例:基本給の○%を支給、または一定の待機日数後に休職扱いにするなど。 

 

2. **派遣先契約の更新サイクルを見直す** 

無期社員を長期的に受け入れる派遣先を優先的に確保する。 

 

3. **キャリアパスと評価制度を整備する** 

無期社員としてのモチベーションを維持するために、 

昇給・スキル評価の仕組みを可視化する。 

 

4. **労務管理体制を分けて設計する** 

登録型派遣と同じルールで運用するとトラブルのもと。 

勤務時間・福利厚生などのルールを分けておくことが重要です。 

 

5. **無期転換希望者への丁寧な説明を行う** 

「無期=正社員」ではないことを明確に説明し、誤解を防ぐ。 

 

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### 第7章:派遣スタッフから見た「無期雇用派遣」の魅力 

 

調査のコメントを見ると、無期雇用派遣を肯定的に捉える声が多く見られます。 

 

> 「契約更新のたびに不安を感じていたが、それがなくなった」(30代女性) 

> 「休暇制度が正社員と同じになり、働きやすくなった」(40代女性) 

> 「専門職として長く働ける安心感がある」(40代男性) 

 

一方で、「仕事内容を選びにくい」「正社員との違いが曖昧」などの声もあり、 

安定と自由のバランスをどう取るかが、今後の課題といえるでしょう。 

 

---

 

### 第8章:社労士の視点から見た今後の展望 

 

無期雇用派遣は、単なる雇用形態の変化ではなく、 

「派遣業界の構造転換」を促す仕組みだと感じます。 

 

労働市場では“安定を求める働き方”が増加傾向にあり、 

企業側にも「派遣社員を長期戦力として活用する」動きが見られます。 

 

ただし、この流れを健全に進めるためには、 

派遣会社が法的責任と経営リスクの両方を適切に管理する必要があります。 

 

就業規則、賃金設計、待機管理、派遣先契約。 

どれか一つでも欠けると、制度が形骸化し、トラブルを招きます。 

 

---

 

### 第9章:派遣会社が今、取り組むべき3つのアクション 

 

1. **現状の契約・規程を棚卸しする** 

無期転換ルールや待機時対応など、現行制度の適法性を確認。 

 

2. **無期雇用派遣モデルの設計を行う** 

経営状況や派遣先との関係性に応じて、自社に合った制度を作る。 

 

3. **社員・派遣先への説明体制を整える** 

誤解や不満が生じやすい部分こそ、コミュニケーションで防ぐ。 

 

---

 

### 第10章:まとめ ― 安定雇用と柔軟性の両立へ 

 

2025年の調査結果が示すように、 

無期雇用派遣はまだ広がりきってはいませんが、確実に定着しつつあります。 

 

労働者にとっては「安心して働ける環境」を、 

派遣会社にとっては「人材定着と信頼向上」をもたらす制度です。 

 

しかし、導入には法的・経営的な慎重さが必要です。 

雇用を安定させつつ、事業の柔軟性を保つには、 

制度設計段階からの専門的なサポートが不可欠です。 

 

---

 

### おわりに 

 

「無期雇用派遣を導入してみたいが、コストやリスクが心配」 

「無期転換の申込が来たが、対応に不安がある」 

 

そんな派遣会社さまからのご相談をよくいただきます。 

 

社会保険労務士として、制度設計・規程整備・運用サポートを通じて、 

安心して導入できる“現実的な無期雇用派遣モデル”を一緒に作っていくことができます。 

 

無期雇用派遣は、単なる雇用形態の選択ではなく、 

「人と企業をつなぐ新しい安定の形」。 

2025年以降の派遣ビジネスを考えるうえで、 

避けて通れないテーマになりそうです。 

 

【参照記事】

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001071.000000725.html

 

#無期雇用派遣 #派遣会社 #社会保険労務士 #働き方改革 #人事労務 #人材ビジネス #安定雇用

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セミナー、研修、講演開催

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セミナー、研修、講演 【オンライン】
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講演内容、業種、出席者数に関わらず、すべて定額の時間単価とさせて頂きます。業界きっての画期的な明朗会計です。 

「予め料金が分かっているので、安心して申し込めます」

 「料金交渉が不要で助かります」

 「時間単価は一定なので、研修時間数を調整すればいいから、予算との折り合いも簡単にできます」

 などなど、多くのお客様に喜ばれております。

セミナーについて

当事務所セミナー会場(27Fスカイラウンジ)で、当事務所が独自にテーマを設定し、お申し込み頂いた、複数の会社様にご参加頂くものです。

セミナー開催実績例
  • 介護事業者様向け「改正介護保険法セミナー」
  • 介護事業者様向け「介護労働環境向上奨励金セミナー」 3回
  • 新規採用をお考えの事業者様向け
    「元ハローワーク職員が教える!求人助成金セミナー」
  • 飲食店様向け「元ハローワーク職員が教える!求人助成金セミナー」

講演について

当事務所代表が会社様や、ご同業者の集まりに訪問し、ご依頼されたテーマ(一般的な課題)について原稿を作成し、講演するものです。

講演実績

日本経営開発協会様 御紹介
市川港開発協議会様 主催 研修

「マイナンバー通知開始!
今知りたいマイナンバー制度の傾向と対策」

【参加者様からのお声】

  • 非常に分かりやすく、90分飽きさせることのない素晴らしいものだった。
  • 非常に役に立ち、興味が持てる内容だった。
  • 普段は講義に集中するのは難儀なのだが、話のスピード、声のトーン、間、どれを取っても感心するばかりだった。
  • マイナンバーが今後いろいろな問題を引き起こす可能性があることがよくわかり、大変勉強になった。早期に確実な運用体制を社内に確立させなければと思った。

一般社団法人 港湾労働安定協会 様 主催
雇用管理者研修「職場のメンタルヘルスに関して(会社を守る職場のメンタルヘルス対策)」

【参加者様からのお声】

  • メンタルヘルス対策は今後も重要になってくると思うので、このような研修会を増やして貰いたい。
  • 社会保険労務士による内容を次回もお願いしたい。
  • メンタルヘルス関係で初めて面白い(役に立つ)情報が聞けたと思います。
  • 大変に良い研修ですので、これからも続けて貰えるとありがたいです。
  • 中間管理職として守るべきというか、部下に対してどのような人事労務管理をすればよいのか、中小企業向けに別途講習会をやってほしいと思った。
  • 株式会社LEC 様 主催
    「介護雇用管理研修」業務委託登録講師
  • 株式会社フィールドプランニング 様 主催
    「派遣元・派遣先・職業紹介責任者講習」業務委託主任講師
  • 神奈川韓国商工会議所様 主催
    経営者セミナー「お役立ち助成金講座
    (雇用の確保と5年ルールへの対応策)」
  • 日本経営開発協会様 御紹介
    株式会社根布工業様 主催
    安全大会「入ってないと、どうなっちゃうの?社会保険のこわ~いお話」
泉文美 講師紹介ページ

講演会の講師紹介・講師派遣なら講演依頼.com

研修について

当事務所代表が、会社様のご依頼に基づき、会社様の具体的な人事労務に関わる内容(個別事案)について、オーダーメイドのプログラムを作成し、社員の皆様に研修するものです。

研修のご依頼例

  • 就業規則を変更したので、わかりやすい説明会を開いてほしい
  • 給与規定を見直したので、従業員に説明をしてほしい
  • 従業員向けの、接客マナー、敬語などのレッスン会をしてほしい

執筆のご依頼

雑誌・メルマガ、HPコラムなど、ご希望に沿ったテーマで記事を執筆いたします。

掲載履歴

HP記事執筆

ハッケン!リクナビ派遣に「働き改革!派遣社員が選べるふたつの雇用とは」と題する記事を執筆しました。

「働き方改革!派遣社員が選べるふたつの雇用とは」

「近代中小企業」2月号

「近代中小企業」2月号

「近代中小企業」2月号に記事を執筆しました。

「元ハローワーク職員が教える!ハローワーク求人&助成金活用法」

「SR」 9月号

SR 9月号

ハローワークを始め、社会保険事務所(現:年金事務所)、労働基準監督署でも勤務経験を持ち、「お役所の裏事情に詳しい社労士」として定評のある我がみなとみらい人事コンサルティング代表。

ハローワークでの勤務経験を買われ、日本法令様出版の「SR 9月号」に記事を執筆しました。

(第27号 2012年8月6日発売)

元職員が指南する!ハローワークの効果的な利用の仕方

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