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求められるLGBTQ+従業員支援の取り組み。その意外な効果とは?   2023.07.28

法案の提出から7年を経て、2023年6月に「LGBT理解増進法」が成立しました。内容については様々な議論は続いていますが、まずはそういった議論が広く行われるようになったことは大きな転機と言えるかもしれません。

 

このような中、企業では性的マイノリティ(LGBTQ+)当事者を支援するために、今現在はどのような対応を行っているのでしょうか。

 

調査からわかった、その取り組みの実情と現れている効果についてお伝えします。




◾️性的マイノリティ当事者は5.3%。周囲は助けてくれるが、会社の取り組みはまだ。

 

アデコ株式会社は、正社員として働く20代から50代の会社員2,000人(各年代男女250人ずつ)を対象にインターネットで、LGBTQ+(性的マイノリティ)とジェンダー・ギャップに関する意識調査を行いました。

 

それによると、「自身を性的マイノリティであると考えている」と回答したのは全体の5.3%。つまり少なくとも20人に1人は性的マイノリティ当事者であることがわかりました。

 

そのうち、カミングアウト(公言)している人は26.7%とまだ少数。

ただ、職場において「性自認や性的志向に関する悩みについて相談できる相手がいる」と回答した人は59.1%にのぼりました。

 

自分が当事者であることは公言はしていないものの、周囲で悩みを相談できる相手がいる人も半数以上ということがわかります。

 

しかし、会社として取り組みが実施されているかどうかというと、自分の務める職場で性的マイノリティのための制度導入や理解促進のための取り組みが実施されているところはわずか18.5%にとどまりました。

 

 

◾️「LGBTQ+従業員を支援する取り組み」は大企業で約4割、中小企業で2割以下

では、実際企業としての取り組みはどれくらい進んでいるのでしょうか。

Indeed Japan株式会社は「LGBTQ+当事者の従業員への取り組みに関する調査」を行っています。回答を得たのは、全国の20~50代までの会社・団体の経営者・役員、会社員 62,325名(うち人事に携わる人500名)でした。

 

それによると、LGBTQ+の人に対する取り組みを行っているのは、大企業(1,000名以上)では39%、中小企業(2~999名)は18%にとどまっていました。

 

具体的な施策としては「面接や応募者とのやりとりにおいて、LGBTQ+当事者への差別的な発言をしないようにしている」が40.8%、「企業サイトにLGBTQ+当事者の従業員への取り組みの有無を掲載している」は23.0%、「求人票にLGBTQ+当事者の従業員に関する制度や福利厚生の内容を記載している」は20.4%でした。

 

企業としては、様々な立場の社員への施策対応を迫られている中で、まずは「女性」(63.6%)や「子どもをもつ人」(60.4%)「障がいのある人」(49.9%)そして「外国籍の人」(40.4%)に対して優先順位は向けられているようです。

 

その中で、今現在「LGBTQ+」に対する取り組み実施は24.2%と、最下位。法案が成立し、今後LGBTQ+当事者の従業員への施策への取り組みが充実していって欲しいものです。

 

 

 

◾取り組みは、当事者以外も働きやすい企業文化につながる効果も


取り組みを実施している企業では、その効果は現れやすく、「SOGI(性自認・性的指向)ハラスメントが減少した」(27.4%)との回答が多く、結果「LGBTQ+当事者の従業員平均勤続年数が長い/伸びている」というところが7割に達しています。

 

また、施策を導入していない企業との比較でいうと「ダイバーシティ(多様性)が担保されている」が約2倍、次いで、「お互いを認め合う/尊重し合う風土がある」が約1.6倍となっています。

 

LGBTQ+当事者の従業員に対する取り組みを行う企業では、ダイバーシティのある企業文化が醸成され、結果、当事者のみならず誰もが働きやすい環境づくりにつながっていると言えそうです。

 

従業員の職場環境に対する満足度が上がることで、採用や人材活用の面での効果も期待できます。

 

「LGBT理解増進法」は、今現在は罰則を伴わない理念法のため、後回しになりがちではあります。ただ、その趣旨を理解して社内環境を整えていくことで、採用や人材活用面でのメリットは大きいと考えられます。

 

みなとみらい人事コンサルティングでは、人事・労務に関わる最新情報を元に、貴社の状況に合わせたご相談に応じています。

また、法令に則した具体的な社内での施策、従業員への対応について、アドバイスが可能です。

お問合せ・相談フォームから、お気軽にお声がけください。初回の相談は無料です。



ご参考:

■アデコ株式会社『LGBTQ+(性的マイノリティ)とジェンダー・ギャップに関する意識調査』

(2023年6月)

https://www.adeccogroup.jp/pressroom/2023/0628



■Indeed Japan株式会社『LGBTQ+当事者の従業員への取り組みに関する調査』

(2023年6月)

https://jp.indeed.com/press/releases/20230622-2(プレスリリース)

https://d341ezm4iqaae0.cloudfront.net/press/sites/2/2023/06/21185051/%E3%80%90%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%80%91%E4%BC%81%E6%A5%AD%E3%81%AELGBTQ%E5%BD%93%E4%BA%8B%E8%80%85%E3%81%AE%E5%BE%93%E6%A5%AD%E5%93%A1%E3%81%B8%E3%81%AE%E5%8F%96%E3%82%8A%E7%B5%84%E3%81%BF%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E8%AA%BF%E6%9F%BB.pdf(調査資料詳細)




(文責:コラム担当/金田千和)




 


 

 

 


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「SR」 9月号

SR 9月号

ハローワークを始め、社会保険事務所(現:年金事務所)、労働基準監督署でも勤務経験を持ち、「お役所の裏事情に詳しい社労士」として定評のある我がみなとみらい人事コンサルティング代表。

ハローワークでの勤務経験を買われ、日本法令様出版の「SR 9月号」に記事を執筆しました。

(第27号 2012年8月6日発売)

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