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NEW 完全失業者数169万人に減少!派遣会社が採用戦略で意識すべきこと   2025.09.02

### 1. 労働力調査2025年7月分の最新結果を整理する

総務省が発表した「労働力調査(基本集計)」2025年7月分の結果は、労働市場が引き続き改善していることを示しました。 

今回のデータで特に目を引くのは「完全失業率」が2.3%に低下した点です。これは6か月連続で減少しており、前年同月比では19万人の失業者減となります。 

 

また、就業者数は6850万人に達し、前年同月より55万人増加。36か月連続の増加です。景気が回復基調にあり、企業の採用活動が積極化していることを裏付ける数字といえるでしょう。 

 

一方で、この「良いニュース」が派遣会社にとっては必ずしも歓迎できる状況ばかりではありません。なぜなら「完全失業率の低下=採用市場に出てくる人材の減少」を意味し、求人を出しても人が集まりにくい状況が一層強まるからです。 

 

ここからは、この数字が派遣ビジネスにどんな影響を与えるのか、そして派遣会社がどんな採用戦略をとるべきなのかを掘り下げていきます。 

 

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### 2. 完全失業率2.3%が意味する現実

完全失業率とは「働く意思と能力はあるが、仕事についていない人の割合」です。 

これが2.3%という数字まで下がるということは、裏を返せば「仕事を探している人自体が少なくなっている」ということ。 

 

派遣会社にとって、この状況は大きな逆風です。 

以前であれば、ハローワークや求人広告を通じて一定数の応募が見込めましたが、現在は同じ方法を取っても思ったほど人が集まらないケースが増えています。 

 

さらに深刻なのは「即戦力層が正社員市場に吸い込まれる」ことです。景気が良くなれば、企業は直接雇用を積極化します。そのため、本来派遣スタッフとして登録していた人が、正社員や契約社員の選択肢を優先するようになるのです。  

 

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### 3. 就業者数増加と派遣市場の関係

就業者数が36か月連続で増加しているということは、日本全体で「働いている人」が確実に増えていることを意味します。 

ただしその中身を見ると、正社員やフルタイム勤務を選ぶ人が多く、派遣や短時間労働を選ぶ人は相対的に減少傾向にあります。 

 

これは派遣会社にとって二重の意味で影響します。 

1つ目は「人材の供給源が縮小すること」。 

2つ目は「派遣会社が取り扱う職種や働き方の見直しが必要になること」です。 

 

たとえば、従来の一般事務や製造ラインの派遣ニーズは依然として強いですが、そこで働きたい人材が少なくなっている。逆に、リモートワークや副業的な短期派遣のニーズが増えてきており、マッチングの難易度が高まっています。 

 

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### 4. 完全失業者数減少がもたらす課題

完全失業者数は169万人まで減少しました。 

数字だけ見れば「良いこと」ですが、派遣会社の立場で考えると「登録者候補の母集団が減った」となります。 

 

これまでは失業状態にある人が派遣会社へ登録し、その後派遣先で働き始める流れが一般的でした。ところが失業者が減ると、この流れそのものが縮小してしまいます。 

 

さらに、正社員採用が活発化すると「派遣登録よりも直接雇用を希望する人」が増えます。その結果、派遣会社は「求人案件はあるのにスタッフが足りない」という状況に直面しやすくなるのです。 

 

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### 5. 採用戦略をどう転換するか

では派遣会社はこの状況でどのような戦略を取ればよいのでしょうか。 

従来型の「求人広告中心の採用」だけでは限界が見えています。 

 

具体的には以下のような方向転換が求められます。 

 

- **採用チャネルの多様化** 

SNSや動画配信を使った発信、既存スタッフからの紹介制度など、従来と異なる入り口を広げること。 

 

- **柔軟な働き方の提示** 

短時間勤務や週3日勤務など、生活と両立しやすい働き方を前面に出すことで、主婦層やシニア層の応募を増やす。 

 

- **働きやすさの見える化** 

派遣先の環境やサポート体制を透明に発信し、「安心して働ける」というイメージを醸成する。 

 

人材獲得競争が激化している今、派遣会社が「選ばれる存在」になることが最大のテーマです。 

 

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### 6. 定着率を高めることの重要性

採用が難しくなる中で、今いるスタッフを大切にすることがこれまで以上に重要になります。 

離職率が高ければ、いくら新規採用を増やしても人材不足は解決できません。 

 

定着率を高めるためには、単なる仕事紹介にとどまらず「キャリアや生活全体をサポートする姿勢」が必要です。 

 

たとえば、 

- 定期的なフォロー面談 

- 相談しやすい窓口の設置 

- トラブルが起きた際の迅速な対応 

 

これらを実践することで、「この派遣会社なら安心して働ける」と感じてもらえるようになります。 

 

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### 7. 教育・研修による差別化

人材が集まりにくいときこそ、派遣会社の「育てる力」が強みになります。 

派遣先企業が即戦力を求めていても、未経験者が多い今の採用市場では対応が難しいこともあります。 

 

そのため、派遣会社が研修や教育を用意し、未経験者を戦力化する仕組みを作ることが重要です。 

 

具体的には、 

- 事務職向けのPCスキル研修 

- 製造業向けの安全教育や資格取得支援 

- サービス業向けの接客マナー講座 

 

こうしたプログラムは派遣スタッフの満足度を高めるだけでなく、派遣先からの信頼を獲得する大きな要素にもなります。 

 

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### 8. 派遣先企業との協力体制を強化する

人材不足の時代、派遣会社単独で採用課題を解決するのは困難です。派遣先企業と連携し、条件面や職場環境を改善していく必要があります。 

 

たとえば、 

- 時給水準を市場相場に合わせる提案 

- 柔軟な勤務シフトの導入 

- 労働環境の改善に向けた助言 

 

派遣先企業にとっても「人が集まらない」ことは経営リスクです。派遣会社が積極的に解決策を示すことで、長期的な信頼関係を築けるでしょう。 

 

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### 9. 今後の雇用トレンドと派遣ビジネスの可能性

今回の調査結果は「人材不足がさらに深刻化する」ことを示しています。 

しかし同時に、働き方の多様化という大きな潮流も進んでいます。 

 

副業やダブルワーク、短時間労働、リモート派遣など、従来のフルタイム勤務とは異なる働き方を希望する層が増えているのです。 

派遣会社がこうした層にアプローチできれば、逆に大きなチャンスとなります。 

 

また、外国人労働者やシニア人材の活用も、今後は重要なテーマになるでしょう。法律や制度を踏まえた適切な運用が求められますが、これも派遣会社の専門性が活かせる分野です。 

 

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### 10. 社労士の視点からのまとめと提言

派遣会社にとって、今回の労働力調査が示す数字は「採用難の加速」という厳しい現実を突き付けています。 

しかし、これは同時に「差別化のチャンス」でもあります。 

 

採用戦略の転換、スタッフの定着支援、教育研修の充実、派遣先企業との協力強化。 

これらを組み合わせることで、厳しい市場環境の中でも安定した人材供給を実現できるでしょう。 

 

社労士として現場を見てきた経験から言えるのは、単に「採用」だけに目を向けるのではなく、「働きやすさ」と「安心感」を提供することが、派遣会社の未来を左右するということです。 

 

完全失業率が低下し、人材不足が当たり前の時代に突入しています。 

だからこそ、派遣会社が「人を大切にする姿勢」を打ち出すことで、スタッフからも企業からも選ばれる存在になれるのではないでしょうか。 

 

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【まとめ】 

完全失業率の低下は、派遣会社にとって採用環境がより厳しくなることを意味します。 

しかし、発想を転換し、新しい人材層へのアプローチや定着率向上の工夫を重ねることで、むしろ競争優位を築くチャンスでもあります。 

 

数字に一喜一憂するのではなく、その裏にある現実を正しく読み解き、戦略を立て直すこと。 

これが、これからの派遣会社に求められる姿勢だと考えます。 

 

お問合せ・相談フォームから、お気軽にお声がけください。初回の相談は無料です。

 

※参照)総務省統計局「労働力調査(基本集計) 2025年(令和7年)7月分結果」

https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/index.html 

NEW 派遣会社が注意すべき「マージン率等の情報提供」とは?作成時のポイント解説   2025.09.01

派遣会社の皆さま

 

9月もブログを公開しました。実務のお役に立つ内容ですので、ご覧いただけましたら幸いです。

https://jinzai-biz.com/employment_labor/10674/

 

また、下記に「マージン率等の情報提供」のポイントについて、ご説明いたします。

 

### 1. マージン率等の情報提供とは?【基礎知識】 

派遣会社が毎年対応しなければならない業務のひとつに「マージン率等の情報提供」があります。 

これは、派遣労働者や取引先企業が、派遣会社の状況を適切に把握できるようにするための情報公開制度です。 

 

ここでいう「マージン率」とは、派遣料金(派遣先から受け取る金額)のうち、派遣労働者に支払われる賃金を除いた部分の割合を指します。 

この部分には、派遣会社の利益だけでなく、社会保険料の会社負担分、教育訓練費、福利厚生費など、派遣社員をサポートするために必要なコストが含まれています。 

 

つまり、マージン率は単に「どれだけ利益を取っているか」を示す数字ではなく、会社の仕組みやサービスの充実度を反映するものでもあります。 

そのため、数値だけが一人歩きしないよう、正しい理解を前提に公開することが非常に重要です。 

 

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### 2. 法改正で義務化された背景【派遣法のポイント】 

マージン率等の情報公開が義務化されたのは、平成24年の労働者派遣法改正によるものです。 

当時、派遣会社と労働者の間で情報の非対称性が問題視されており、派遣労働者が自分に合った派遣会社を選びやすくするため、情報公開が求められるようになりました。 

 

さらに令和3年4月からは、公開義務がより厳格化されました。これまでは事業所の備え付け資料での閲覧対応も認められていましたが、今では「インターネットを通じて常時確認できる状態」にすることが原則となっています。 

 

これにより、派遣労働者や派遣先企業が気軽に情報を入手できる環境が整えられ、透明性が大きく向上しました。 

派遣会社としては「ホームページに載せるのを忘れていた」という言い訳は通用しなくなっており、対応を怠ると行政指導や監査で指摘を受けるリスクがある点に注意が必要です。 

 

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### 3. マージン率の正しい意味とは?【誤解されやすい点】 

マージン率を「派遣会社の取り分」と誤解している方は多くいます。 

しかし、実際には以下のような項目が含まれています。 

 

- 社会保険料(会社負担分) 

- 雇用保険料、労災保険料 

- 派遣社員の教育訓練費 

- 福利厚生費(健康診断など) 

- 管理運営費(営業活動、人件費、事務所維持費など) 

- そして最終的に会社の利益 

 

このように、派遣会社が健全に事業を運営し、派遣社員を安心して働かせるためのコストが多く含まれています。 

マージン率が20%と聞くと「会社が2割も利益を取っている」と誤解されがちですが、実際に純粋な利益として残るのはごく一部というのが現実です。 

 

したがって、派遣会社としては、公開する際に「マージン率の意味」を丁寧に説明することが重要です。 

単に数字を載せるだけではなく、その背景を理解してもらう工夫をしなければ、誤解を招きやすい情報公開になってしまいます。 

 

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### 4. 低いマージン率=優良会社ではない理由 

派遣先企業や求職者の中には「マージン率が低い会社の方が良心的だ」と考える人もいます。 

しかし、実際にはマージン率の低さと会社の良し悪しは必ずしも一致しません。 

 

例えば、マージン率が低いからといって、教育訓練が十分に行われていない可能性もありますし、社会保険の手厚さに欠ける場合もあります。 

一方で、マージン率がやや高い会社でも、しっかりと研修制度を整え、安定した雇用管理を行っているところも多いのです。 

 

大切なのは「マージン率の数字」そのものではなく、その会社がどのように派遣社員を支えているのかという総合的な視点です。 

派遣会社は、公開の際にこの点をしっかり説明し、「数字だけでは判断できない」というメッセージを伝えることが信頼につながります。 

 

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### 5. 公開義務の範囲【何を載せなければならないか】 

派遣会社が公開しなければならないのは、マージン率だけではありません。 

具体的には以下のような情報が対象となります。 

 

- マージン率 

- 教育訓練の内容と実施人数 

- キャリアコンサルティングの実施状況 

- 派遣労働者数や派遣先数 

- 平均的な派遣料金・賃金 

 

これらをきちんと整理して公開することが求められています。 

特に教育訓練やキャリア形成に関する情報は、派遣労働者にとって非常に重要な判断材料となります。 

 

公開範囲を十分に理解していないと「一部の情報が抜けていた」という事態に陥り、行政からの指導につながることがあります。 

必ず厚生労働省の指針を確認し、必要な項目を網羅して公開しましょう。 

 

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### 6. 公開方法の注意点【ホームページと人材サービス総合サイト】 

公開方法については、次の2点を押さえる必要があります。 

 

① 自社ホームページに掲載する 

→ 自社サイトの「会社情報」や「派遣事業に関する情報公開」ページに、PDFなどで掲載する方法が一般的です。 

 

② 厚生労働省「人材サービス総合サイト」に入力する 

→ 令和3年からは、厚労省が運営する「人材サービス総合サイト」への入力も推奨されています。 

ここに情報を掲載することで、求職者や企業が横並びで比較しやすくなり、信頼性の向上につながります。 

 

両方に対応しておくことで、行政的な要件を満たすだけでなく、利用者へのアピールにもなります。 

 

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### 7. 情報提供でよくあるトラブル事例 

実務の現場では、次のようなトラブルがよく見られます。 

 

- マージン率の計算方法を誤っていた 

- 公開内容の更新を忘れていた 

- 教育訓練の記載が不十分だった 

- ホームページにリンク切れが発生していた 

- 公開はしていたが、分かりにくい場所に掲載していた 

 

こうした不備は、労働局の調査で指摘されるだけでなく、派遣先企業から「コンプライアンス意識が低い」と判断される恐れもあります。 

毎年の更新をルーチン化し、複数の担当者でチェックする仕組みを整えることが重要です。 

 

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### 8. 派遣先・労働者からの信頼につながる工夫 

情報公開は「義務だからやる」だけでは不十分です。 

派遣会社の信頼を高めるためには、以下の工夫が効果的です。 

 

- 公開ページに「マージン率の意味」を説明する補足文をつける 

- 図解やグラフで分かりやすく表現する 

- 教育訓練の内容を具体的に示し、社員の成長支援をアピールする 

- 更新日を明記し、常に最新情報であることを伝える 

 

これらを意識することで、「きちんとした会社だ」と感じてもらいやすくなり、派遣先や求職者からの信頼を得られます。 

 

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### 9. 実務で気をつけたいチェックポイント 

実際に情報提供を行う担当者が押さえるべきチェックポイントは次のとおりです。 

 

- マージン率を正しく計算しているか 

- 公開が義務付けられている全項目を網羅しているか 

- 年度ごとの更新作業を忘れずに実施しているか 

- 公開方法(自社HP+人材サービス総合サイト)の両方に対応しているか 

- 閲覧者が理解しやすい形式で掲載しているか 

 

このチェックリストをもとに作業フローを作成すれば、担当者が変わっても安定した対応が可能になります。 

 

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### 10. まとめと社労士の活用ポイント 

「マージン率等の情報提供」は、派遣会社にとって毎年必ず取り組むべき重要な業務です。 

数字だけを公開するのではなく、その意味を正しく伝え、教育訓練やキャリア形成の取り組みをセットで示すことが信頼につながります。 

 

一方で、実務上は計算方法の誤りや更新漏れといったトラブルも少なくありません。 

こうしたリスクを回避するためには、専門家である社会保険労務士に相談することも有効です。 

 

情報公開は「義務対応」であると同時に、「信頼を見える化するチャンス」でもあります。 

派遣会社の魅力を正しく伝え、労働者や派遣先から選ばれる存在になるために、ぜひ丁寧な取り組みを意識していただければと思います。 

 

もしご相談がありましたら、お問合せ・相談フォームから、お気軽にお声がけください。初回の相談は無料です。

NEW 雇止めトラブルを防ぐ!派遣会社のための無期転換・3年ルール対応策   2025.08.29

1. **導入:派遣会社が直面する「雇止め」と「無期転換」の課題** 

近年、派遣会社を取り巻く環境は大きく変化しています。特に「雇止め」と「無期転換ルール」は、労働契約法や派遣法の改正により、派遣会社が避けて通れない重要課題となっています。派遣社員を雇用する際、「期間満了だから契約終了」と単純に考えてしまうと、後に「不当な雇止め」と判断されるリスクが高まります。実際に、契約更新を期待できる状況での雇止めは違法とされ、訴訟に発展するケースも増えています。

 

一方で、2013年に施行された「無期転換ルール」により、同一の使用者との有期契約が通算5年を超えると、労働者からの申込みで無期雇用に転換する権利が発生します。これを避けようとした更新拒否も「脱法的な雇止め」として問題視されやすくなりました。さらに2024年4月以降は、契約書に「更新上限」や「無期転換後の労働条件」を明示することが義務づけられ、派遣会社の契約管理はより複雑になっています。

 

派遣社員の雇用安定を尊重しつつ、法的リスクを避けるためには、雇止めや無期転換のルールを正しく理解し、契約管理・運用を徹底することが欠かせません。派遣会社にとっては、信頼を守りながら安定的な事業運営を行うための大きな課題といえるでしょう。

 

2. **労働契約法改正と雇止め法理の明文化** 

2012年の労働契約法改正は、「雇止め」に関する法理を明文化した大きな転換点でした。それまで雇止めの有効性は判例法理で判断されていましたが、改正により労契法19条として条文化され、派遣会社を含む使用者側は一層慎重な対応を求められるようになりました。

 

具体的には、①期間の定めのある契約であっても、実質的に期間の定めがないと同視できる場合(実質無期型)、②契約の更新を合理的に期待できる状況がある場合(期待保護型)には、使用者が更新拒否するには合理的な理由と社会的相当性が必要とされています。

 

判例でも東芝柳町工場事件や日立メディコ事件などで雇止めの判断枠組みが示されており、これらを踏まえて改正法は「雇止め法理」を明確に位置づけました。その結果、「契約期間が満了すれば当然に終了」といった従来の認識は通用しにくくなり、更新可否を判断する際には労働者の勤務態度、能力、会社側の指導体制、他の社員との公平性など多面的な事情を考慮しなければなりません。

 

派遣会社にとっては、この明文化により「更新しない」という判断のハードルが高くなったことを意味します。適切な記録や教育指導の履歴を残さなければ、雇止めが無効とされるリスクがあるため、日常の労務管理の重要性が一層増しています。

 

3. **無期転換ルールの基本と2018年以降の実務影響** 

無期転換ルールは、2012年の労働契約法改正で導入され、2013年4月から施行されました。その仕組みは、同一の使用者との間で有期労働契約を繰り返し締結し、その通算契約期間が5年を超えた場合、労働者が申込みをすることで期間の定めのない労働契約(無期雇用)に転換できるというものです。実際に無期転換権が発生し始めたのは2018年4月であり、この時期から派遣会社を含む多くの企業で対応が急務となりました。

 

このルールにより、契約の度に「無期転換申込権があること」や「無期転換後の労働条件」を明示することが求められ、契約書や労働条件通知書の記載が複雑化しました。また、労働者が申込権を行使する直前に契約更新を拒否する、いわゆる「無期転換逃れ」の雇止めは不当とされ、訴訟に発展する例も見られます。これにより、派遣会社は契約管理を従来以上に厳密に行わなければならなくなりました。

 

さらに、クーリング期間(6か月以上空ければ通算しない)があるものの、実務上は空白期間を設けること自体が難しいケースも多く、制度を形式的に回避することは現実的ではありません。無期転換ルールは派遣社員の雇用安定を図る趣旨であるため、派遣会社としては制度を前向きに捉え、安定雇用と企業経営の両立を模索する姿勢が求められます。

 

4. **2024年4月からの労働条件明示義務の追加点** 

2024年4月から、労働基準法施行規則が改正され、有期労働契約を結ぶ際の「労働条件明示義務」が大幅に強化されました。派遣会社にとって特に重要なのは、これまで以上に契約更新や無期転換に関する情報を労働者に明確に伝える必要がある点です。

 

具体的には、

①契約更新の上限(期間や回数)の有無と内容、

②無期転換申込機会があること、

③無期転換後の労働条件、

これらを更新の度に明示する義務が追加されました。

 

これにより、派遣会社は「いつまで更新可能か」「無期転換を申し込むとどのような条件になるか」を契約書や労働条件通知書で具体的に示さなければなりません。従来のように曖昧な表現や口頭での説明では不十分であり、労働者に誤解を与えれば後のトラブルにつながります。また、更新上限を新たに設定したり短縮する場合には、その理由を事前に説明する義務も課せられています。

 

この改正は、派遣社員を含む有期労働者の雇用安定を強く意識したものです。派遣会社としては、契約書式の見直しや管理体制の整備が急務であり、実務担当者は常に最新の法改正に沿った対応を意識する必要があります。適切な明示は、リスク回避だけでなく労働者からの信頼を得ることにも直結します。

 

5. **雇止め判断に必要なチェックポイント** 

雇止めを検討する際には、「契約期間が終われば自動的に終了」と単純に判断するのは危険です。労働契約法19条では、実質的に無期雇用と同視できる場合や、契約更新を合理的に期待できる場合には、雇止めに合理的な理由と社会的相当性がなければ無効とされます。そのため、派遣会社としては、以下のチェックポイントを押さえておく必要があります。

 

第一に、労働者の能力不足や勤務態度が更新拒否の理由となる場合、その程度が著しいものであるかどうかが問われます。単に平均以下という理由では足りず、業務遂行に支障があるほどでなければなりません。第二に、改善の機会を与えたかどうかです。注意指導や研修、配置転換などを行い、それでも改善が見られなかったことを記録しておくことが重要です。第三に、他の労働者との公平性や会社側の対応の適切さも考慮されます。同じ成績の社員が複数いるのに一人だけ雇止めとする場合などは、不合理と判断されやすくなります。

 

これらの要素を総合的に確認し、記録を残しておくことで、万が一紛争に発展した際にも会社を守ることができます。雇止め判断は慎重に行い、透明性と一貫性を持たせることが派遣会社のリスク回避につながります。

 

6. **退職勧奨と雇止めの違い** 

「退職勧奨」と「雇止め」は混同されやすい概念ですが、法律上も実務上も大きな違いがあります。まず、雇止めは期間の定めのある労働契約が満了した際に、使用者が更新を拒否することで雇用関係を終了させるものです。一方、退職勧奨は、契約期間の有無にかかわらず、会社が労働者に対して「退職してはどうか」と働きかける行為であり、労働者本人の合意によって成り立ちます。つまり、雇止めは会社側の一方的判断が中心であるのに対し、退職勧奨は労働者の意思を尊重するプロセスが不可欠です。

 

注意すべきは、退職勧奨が行き過ぎると「強要」や「不当な圧力」とみなされるリスクがある点です。長時間の説得や威圧的な言動によって自由な意思決定を妨げれば、後に無効や損害賠償請求につながる可能性があります。逆に、適切に行えば、解雇や雇止めと比べて紛争リスクを低減できる柔軟な手段となります。

 

派遣会社にとっては、契約満了時の雇止めと退職勧奨を明確に区別し、状況に応じて適切に使い分けることが重要です。特に退職勧奨を行う際には、記録を残し、自由な意思を尊重したプロセスを徹底することで、不要なトラブルを防ぐことができます。

 

7. **派遣の3年ルールと無期転換の関係** 

派遣会社にとって「派遣の3年ルール」と「無期転換ルール」は、それぞれ独立した制度ですが、実務上は密接に関わっています。まず「3年ルール」とは、派遣労働者が同じ事業所や同じ部署で働ける期間に制限を設ける仕組みです。事業所単位では3年を超えて派遣社員を受け入れる場合に労働組合などへの意見聴取が必要となり、個人単位では同じ派遣社員が同一部署で3年を超えて就労することはできません。一方で「無期転換ルール」は、同一の使用者と有期契約を繰り返し5年を超えた場合、労働者からの申込みで無期雇用に転換する仕組みです。

 

ここで注意すべきは、派遣社員が派遣元(派遣会社)と契約している点です。つまり、派遣先で3年ルールにより配置転換が必要になっても、派遣元との契約期間が5年を超えれば無期転換の対象となります。このため派遣会社は、派遣先の受け入れ制限と派遣元での無期転換権発生の双方を同時に管理する必要があります。派遣先にとっても、契約終了を繰り返すことで「無期転換逃れ」と疑われるリスクがあり、対応を誤れば法的トラブルに発展しかねません。

 

派遣会社が安定した人材サービスを提供するには、この二つのルールを正しく理解し、派遣先との情報共有を徹底することが欠かせません。

 

8. **トラブル事例と最新判決の示唆** 

雇止めや無期転換をめぐるトラブルは近年増加しており、最新の判決も派遣会社や有期契約を扱う企業に重要な示唆を与えています。例えば、青山学院の非常勤講師が雇止めを争った訴訟では、講師側の請求は退けられたものの、裁判所は「更新への合理的期待」が一定程度認められるとの判断を示しました。これは、雇止めが直ちに違法とされるわけではない一方で、契約更新の経緯や労働者の期待が裁判で大きく考慮されることを示しています。

 

また、2018年以降の無期転換権の発生を前にした「駆け込み雇止め」についても、脱法的行為として無効とされるケースが見られます。特に更新を繰り返してきた労働者に対して、無期転換権が生じる直前に一方的に契約を打ち切る行為は、裁判所から厳しく判断されやすい傾向があります。

 

派遣会社にとっての教訓は明確です。契約書や就業規則に基づく形式的な対応だけでは不十分であり、実際の雇用実態や労働者の合理的期待を踏まえた判断が求められるということです。記録の管理や説明責任を果たすことはもちろん、更新や終了の判断を行う際には、社会的相当性が担保されているかを常に確認することが、トラブル回避の鍵となります。

 

9. **派遣会社が取るべき実務対応チェックリスト** 

派遣会社が雇止めや無期転換に関するトラブルを防ぐためには、日常的な実務対応を徹底することが欠かせません。以下は最低限押さえておきたいチェックリストです。

 

①契約書・労働条件通知書の整備です。更新の有無、更新基準、更新上限、無期転換後の労働条件を明示し、法改正に対応した様式を使用する必要があります。

②更新可否の判断基準を社内で明確化し、労働者にもフィードバックする仕組みを作ること。更新拒否を行う場合には合理的理由を文書化しておくことが重要です。

③能力不足や勤務態度を理由にする場合は、注意・指導・研修など改善の機会を与え、その記録を残すこと。

④派遣先との情報共有も欠かせません。派遣の3年ルールや無期転換ルールの発生時期を双方で把握し、誤解や行き違いを防ぐ体制を構築しましょう。

⑤契約終了や退職勧奨を行う場合には、労働者の自由意思を尊重し、説得や説明の過程を適切に記録すること。

 

これらを徹底することで、万一トラブルが生じても会社を守り、同時に労働者からの信頼を得ることができます。派遣会社にとっては、法令遵守と信頼性の確保が事業継続の基盤となるのです。

 

10. **まとめ:リスク回避と信頼獲得のために** 

雇止めや無期転換ルール、さらには派遣の3年ルールは、派遣会社にとって避けて通れない課題です。これらは単なる法律上の義務ではなく、派遣社員の雇用安定と派遣会社の信頼性を左右する重要な要素といえます。不当な雇止めや不透明な契約管理は、労働審判や裁判に発展するリスクを高めるだけでなく、取引先や派遣社員からの信頼を失う大きなダメージにつながります。

 

一方で、契約書や就業規則の整備、更新基準の明確化、適切な記録管理や説明責任を徹底すれば、法的リスクを大幅に低減できます。それだけでなく、派遣社員にとって「安心して働ける会社」として認識されることで、人材の定着や新規採用にも良い影響を与えます。つまり、法令遵守は単なる防御策ではなく、派遣会社にとって競争力の源泉となるのです。

 

まとめますと、リスク回避と信頼獲得は表裏一体です。派遣会社は日々の契約運用に丁寧さと透明性を加えることで、トラブルを未然に防ぎ、同時に労働者や派遣先企業からの信頼を築いていけます。そのためにも、専門家の知見を活かしながら体制を整えることが、今後ますます重要になるでしょう。

 

いつでもお気軽に当事務所までご連絡いただければ幸いです。

お問合せ・相談フォームから、お気軽にお声がけください。初回の相談は無料です。

 

※関連ニュース

「青山学院「雇い止め」訴訟で高等部の非常勤講師が敗訴も…「不当判決だが前進」評価 更新契約への“合理的期待”認められる」

https://news.yahoo.co.jp/articles/a48c93c61ed92bd58d7db9944bb7aa1fa84253ff

令和8年度の労使協定方式|派遣会社が知っておくべき賃金水準と実務対応   2025.08.27

## 1. 導入:令和8年度に向けた重要な制度変更

 

令和7年8月25日、厚生労働省から「令和8年度に適用される同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準」が公表されました。 

さらに、「労使協定方式における独自統計の協議」についても発表されています。 

 

これは、派遣会社にとっては見逃せない重要な情報です。なぜなら、派遣労働者の待遇決定に直結する「労使協定方式」において、この賃金水準が基準となるからです。 

 

この記事では、社会保険労務士の立場から、令和8年度の最新情報をもとに派遣会社が実務で注意すべきポイントを整理し、対応の方向性を提案します。 

 

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## 2. 労働者派遣法における2つの待遇決定方式とは

 

労働者派遣法では、派遣労働者の待遇決定において以下のいずれかを必ず採用することが求められています。 

 

① **派遣先均等・均衡方式** 

派遣先の通常の労働者と均等・均衡な待遇を確保する方式です。 

たとえば、派遣先企業の正社員と同様の基本給や手当、福利厚生を基準とする形です。 

 

② **労使協定方式** 

派遣元である派遣会社と、過半数労働組合または労働者代表との間で労使協定を締結し、その協定に基づき待遇を決める方式です。 

ただし、この場合には「同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準」と同等以上であることが条件となります。 

 

つまり、労使協定方式を採用する場合には、厚労省が公表する賃金水準を下回る設定は認められません。 

 

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## 3. 労使協定方式の基本ルール

 

労使協定方式の大きな特徴は「全国一律の賃金水準」を基準とすることです。 

 

例えば「事務職」や「販売職」など職種ごとに設定される平均的な賃金水準があり、それと同等以上の給与水準を確保する必要があります。 

派遣会社が自由に数字を決められるわけではなく、公表された水準を最低ラインとして、労使協定を結ぶことが条件です。 

 

また、協定には以下の内容を盛り込む必要があります。 

- 対象となる派遣労働者の範囲 

- 賃金水準の根拠(公表数値) 

- 賞与や退職金をどう扱うか 

- 教育訓練の方針 

 

単なる給与額の取り決めにとどまらず、派遣労働者の処遇全般に関わる包括的な協定となります。 

 

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## 4. 厚労省が公表した令和8年度の賃金水準

 

今回発表されたのは「令和8年度に適用される一般労働者の賃金水準」です。 

これは、毎年更新されるもので、最新の統計をもとに局長通達という形で公表されます。 

 

この数値は職種ごとに細かく設定されています。例えば、事務系、技術系、販売系などに分かれ、それぞれの平均賃金が示されています。 

 

派遣会社が労使協定方式を採用する場合には、この賃金水準を必ず参照し、給与設計に反映させる必要があります。 

もしもこの水準を下回る設定をしてしまうと、法令違反となり行政指導や改善命令の対象になるリスクがあります。 

 

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## 5. 公表された独自統計の協議とは?

 

「独自統計の協議」というのは、労使協定方式において例外的に厚労省の統計以外のデータを基準とするケースを指します。 

 

例えば、業界団体が独自に行った調査や、特定の職種に特化した統計が存在する場合、労使協定でその数値を採用できるかどうかを厚労省と協議することになります。 

 

令和8年度に向けても、この「独自統計」が使えるかどうかの指針が示されており、業界ごとに検討が進められています。 

派遣会社としては、自社の派遣労働者が従事する職種に応じて、厚労省公表数値と独自統計のどちらを採用するか判断が求められます。 

 

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## 6. 労使協定方式を選ぶメリットとデメリット

 

労使協定方式には、次のようなメリットとデメリットがあります。 

 

**メリット** 

- 全国一律の基準があるため、数値が明確で分かりやすい 

- 派遣先の給与水準をすべて調べる必要がなく、実務がシンプル 

- 派遣先企業との交渉負担が軽減される 

 

**デメリット** 

- 公表された水準が予想以上に高い場合、利益率が圧迫される 

- 協定対象の範囲設定を誤ると、後で是正が必要になる 

- 派遣労働者の期待とのギャップが生じる可能性 

 

つまり「実務の分かりやすさ」と「コスト増加リスク」が表裏一体であると言えます。 

 

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## 7. 派遣先均等・均衡方式と比較した実務上の違い

 

一方、派遣先均等・均衡方式を選ぶとどうなるでしょうか。 

 

こちらは派遣先の正社員や契約社員の待遇を調べ、それと均等・均衡な条件を整える必要があります。 

 

**派遣先均等・均衡方式の特徴** 

- 派遣先の給与規程や手当制度を細かく確認する必要がある 

- 派遣先の協力が不可欠で、情報開示を求める場面が多い 

- 派遣先ごとに条件が変わるため、実務負担は大きくなる 

 

ただし、派遣先が積極的に情報提供してくれる場合には「自社に合わせた柔軟な設定」ができるというメリットがあります。 

 

つまり、派遣先との関係性や規模感によってどちらの方式を選ぶべきかが変わるということです。 

 

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## 8. 派遣会社が実務で注意すべきポイント

 

令和8年度に向け、派遣会社が注意すべきポイントは以下の通りです。 

 

1. 公表された賃金水準を確認し、現行の給与水準との差を把握する 

2. 労使協定方式を選ぶか、均等・均衡方式を選ぶかを再検討する 

3. 労働者代表の選任や協定締結の手続きを適正に進める 

4. 賃金だけでなく教育訓練や福利厚生の扱いについても整理する 

5. 派遣先との関係性を考慮し、必要に応じて交渉を行う 

 

特に、給与水準の改定によりコストが増える場合は「派遣料金の見直し」を派遣先に提案する必要があります。 

 

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## 9. 社会保険労務士が提案する最適な選び方

 

社会保険労務士として感じるのは「方式選択に絶対の正解はない」ということです。 

 

- 大手派遣会社で派遣先が多岐にわたる場合は、労使協定方式で統一する方が管理しやすいケースが多いです。 

- 一方、派遣先が少数かつ密接な関係を築いている場合は、均等・均衡方式を選んだ方がコスト面で有利になる場合もあります。 

 

重要なのは、 

「会社の利益を守りつつ、派遣社員が納得できる待遇を整えること」 

そして、そのために **派遣先との関係構築を怠らないこと** です。 

 

当事務所では、各社の状況に合わせてシミュレーションを行い、最適な方式を選ぶお手伝いをしています。 

 

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## 10. まとめ:令和8年度を見据えた準備と次のアクション

 

令和8年度に適用される新しい賃金水準が公表されたことで、派遣会社は早めの準備が求められます。 

 

- 公表された数値を確認し、自社の給与水準と照らし合わせる 

- 労使協定方式か均等・均衡方式かを改めて検討する 

- 必要に応じて労使協定の更新や派遣先との交渉を進める 

 

派遣労働市場は制度変更に大きく左右されるため、「出遅れないこと」が最大のリスク管理になります。 

 

📌 令和8年度に向けた待遇設計に不安を感じる方へ 

当事務所では、1時間の無料相談を承っています。数字の解説から実務への落とし込みまで、現場に即したアドバイスをご提供いたします。 

 

安心して派遣社員に働いてもらうことが、結果的に派遣会社の信頼と利益を守ることにつながります。 

ぜひ早めに動き出しましょう。 

 

お問合せ・相談フォームから、お気軽にお声がけください。初回の相談は無料です。

 

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🔗 参考リンク 

令和8年度適用「同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準」 

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000077386_00001.html 

 

「労使協定方式における独自統計の協議」 

https://www.mhlw.go.jp/content/001547255.pdf 

派遣会社・人材紹介会社が知っておくべき「公正採用選考人権啓発推進員制度」とは?   2025.08.25

### 1. 公正採用選考人権啓発推進員制度とは?

「公正採用選考人権啓発推進員制度」は、すべての人が職業選択の自由を公平に享受できるよう、企業において採用の場で差別をなくし、公正な選考を行うために導入された制度です。 

派遣会社・職業紹介事業者にとっては規模にかかわらず導入が求められており、人材ビジネスを営む上で避けて通れない仕組みです。

 

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### 2. 制度が導入された背景

憲法で保障されている「職業選択の自由」。 

しかし、現実の採用現場では、出身地や家庭環境など、能力や適性とは無関係な要素で判断される事例も過去にはありました。 

こうした不当な差別を排除し、応募者全員に平等な機会を提供するために、この制度が生まれました。

 

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### 3. 推進員の設置基準

通常は以下の事業所に設置が求められます。 

- 従業員50名以上の事業所 

- 差別事案が発生した事業所 

 

ただし派遣会社や職業紹介事業者は例外。 

労働力の需給調整を担う重要な役割を果たしているため、【規模に関わらず必ず設置】が求められます。

 

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### 4. 派遣会社・職業紹介事業者にとっての特別な位置づけ

派遣会社・職業紹介事業者は、多くの求職者にとって「働き方の入口」となる存在です。 

採用過程の公平性は、求職者の信頼に直結します。 

だからこそ、派遣会社・職業紹介事業者には他業種以上に制度遵守が求められているのです。

 

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### 5. 推進員の主な役割

推進員は「採用の公正性を守る番人」といえます。 

具体的には次のような役割があります。 

- 採用基準や方法に偏りがないか点検 

- 採用選考の中心的役割を担う 

- ハローワークとの窓口業務 

- 自主的な研修や改善の計画・推進 

 

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### 6. 推進員制度の実務対応

推進員を新たに選任した場合や人事異動などで交代した場合は、必ずハローワークに「選任状況報告」を提出する必要があります。 

様式は厚労省の特設サイトからダウンロード可能です。 

👉 https://kouseisaiyou.mhlw.go.jp/index.html

 

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### 7. 派遣会社・職業紹介事業者におけるリスク管理

もし制度に対応しない、あるいは形骸化させてしまった場合、法的な問題だけでなく「求職者からの信頼低下」という大きなリスクを抱えます。 

結果として優秀な人材が集まりにくくなる恐れもあるのです。

 

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### 8. 制度を「義務」から「強み」へ

「やらなければならない」から「信頼を獲得できる」取り組みへ。 

制度を積極的に活用することで、派遣会社のブランド力を高めることができます。 

公正な採用プロセスは、企業価値を高める“投資”でもあります。

 

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### 9. 実務上の工夫ポイント

- 推進員研修を定期的に受け、最新情報を社内に展開する 

- 採用担当者向けのチェックリストを整備する 

- 派遣先企業にも「公正採用」の考え方を共有する 

 

こうした工夫で、制度が実務に根づきます。

 

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### 10. まとめと今後の展望

派遣会社にとって「公正採用選考人権啓発推進員制度」は単なる義務ではなく、信頼される人材サービスを提供するための基盤です。 

これからの派遣業界では、制度をいかに実効性のある形で活用できるかが競争力の差となって表れてくるでしょう。  

まずは制度を正しく理解し、実務に落とし込み、自社の強みに変えていきましょう。 

 

ご不明な点がございましたら、いつでもお気軽に当事務所までご連絡いただければ幸いです。

お問合せ・相談フォームから、お気軽にお声がけください。初回の相談は無料です。

派遣社員における「通勤手当」と「出張手当」の正しい区別とは?   2025.08.22

派遣社員の給与計算において、意外と混同されやすいのが「通勤手当」と「出張手当(旅費交通費)」です。 

先日もお客様からご質問をいただき、改めてご説明する機会がありました。 

ここでは、派遣会社の皆さまに向けて、実務で押さえておきたいポイントを整理します。 

 

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## 通勤手当とは?法定外福利の一種

通勤手当は、従業員が自宅から勤務先へ通勤する際にかかる費用を補填するために支給されるものです。 

法律で必ず支給しなければならないものではなく、企業が任意で制度化する「法定外福利」に位置づけられます。 

 

支給ルールは会社ごとに異なり、 

- 実費を全額支給するケース 

- 上限額を設定するケース(例:月1万円まで) 

- 公共交通機関のみを対象とするケース 

などがあります。 

 

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## 通勤手当の非課税ルール

通勤手当は一定の金額までは所得税がかかりません。 

国税庁が定める「非課税限度額」の範囲内であれば、従業員が税負担なく受け取ることができます。 

 

例えば、電車・バス通勤、自家用車通勤など、交通手段ごとに非課税の上限額は異なります。 

制度を設計する際は、最新の非課税基準を必ず確認することが重要です。 

 

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## 出張手当(旅費交通費)とは?

一方で出張手当は、従業員が業務上の必要に応じて移動や宿泊を行った場合に支払う費用です。 

経費として計上されるもので、給与とは性質が異なります。 

 

【旅費交通費に含まれる例】 

- 電車・バス・新幹線・飛行機などの交通費 

- レンタカー代、ガソリン代、有料道路通行料、駐車場代 

- 出張時の宿泊費 

- 転勤時の引越し交通費 

 

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## 派遣社員の場合の区別ポイント

派遣労働者に関しては、次のように整理するとわかりやすいです。 

 

- **自宅から派遣先の通常勤務先までの費用 → 通勤手当** 

- **通常勤務先から臨時勤務先までの費用 → 出張手当** 

 

このように、日常の通勤と業務に伴う臨時的な移動とで性質が異なります。 

 

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## 出張費は派遣先が負担できるケースも

派遣社員が業務上出張する場合、出張費用は「派遣元」ではなく「派遣先」が負担することも可能です。 

労働局のガイドラインでも、派遣契約書に明記すれば派遣先が出張費を負担することは認められています。 

 

契約段階で派遣元・派遣先双方が合意し、書面に定めることが大切です。 

 

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## 間違えやすい処理とリスク

実務では次のような間違いが見られます。 

- 通勤手当を課税対象として処理してしまう 

- 契約書に出張費の負担先が明記されていない 

- 実務上の取り扱いと契約書の定めが食い違っている 

 

これらは税務リスクやトラブルにつながるため、注意が必要です。 

 

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## 派遣会社が行うべきチェックリスト

- 就業規則や給与規程に通勤手当のルールが明記されているか 

- 非課税限度額を最新基準で運用しているか 

- 出張費の取り扱いが契約書に定められているか 

- 実務の運用と契約内容が一致しているか 

 

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## まとめ:派遣スタッフの安心と信頼を守るために

通勤手当は「福利厚生」、出張手当は「業務経費」と区別することで、処理はシンプルになります。 

正しく取り扱うことは、スタッフの安心感につながるだけでなく、派遣先企業からの信頼を高めることにもつながります。 

 

「自社のルールは正しいだろうか?」「契約書の内容と運用が一致しているだろうか?」 

もしご不安があれば、社会保険労務士としてご相談をお受けしています。 

 

派遣スタッフが安心して働ける環境づくりに、ぜひお役立てください。 

お問合せ・相談フォームから、お気軽にお声がけください。初回の相談は無料です。

 

参考:国税庁|No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2582.htm

参考:国税庁|通勤手当の非課税限度額の引上げについて

https://www.nta.go.jp/users/gensen/tsukin/index2.htm

参考:国税庁|No.2585 マイカー・自転車通勤者の通勤手当

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2585.htm

参考:国税庁|No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2582.htm

参考:東京労働局|よく聞かれるご質問集(派遣先・請負発注事業主の方へ)

https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/roudousha_haken/004.html

2026年度「労使協定方式」の一般賃金水準が公表予定|派遣会社が押さえるべきポイント   2025.08.20

📌 派遣会社の皆さまへ 

厚生労働省より、2026年度の「労使協定方式」における一般賃金水準が労政審で説明されました。 

正式な通達は8月中に出される予定です。(参考:[アドバンスニュース](https://www.advance-news.co.jp/news/2025/08/post-4910.html

 

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### 改定ポイントまとめ

- 基準データ:2024年度「ハローワーク統計」「賃金構造基本統計」 

- 通勤手当:時給換算で73円 → 79円に(+6円) 

- 学歴計初任給調整率:12.5%(前年より0.1P減) 

- 退職金割合:5%(変更なし) 

- 賞与指数:0.02(変更なし) 

- 全体水準:昨年度より上昇(ハローワーク統計+41円、賃構統計+122円) 

 

👉 つまり「労使協定方式」を選択している派遣会社は、この新基準以上の水準で労使協定を結ぶ必要があります。

 

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### 単純な人件費増加にとどまらない改定

一見すると「水準が上がった=人件費増加」と考えがちですが、実際には以下のような点に注意が必要です。 

- 職種ごとの変動があり、上がる職種もあれば下がる職種もある 

- 賃金以外の手当・賞与との整合性を取る必要がある 

- 同一労働同一賃金の観点で、派遣先との待遇差を説明する責任がある 

 

このため、改定は「数字の更新」にとどまらず、派遣先や派遣労働者との関係性にも直結します。

 

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### 社会保険労務士の視点

派遣会社の皆さまからは、 

「労使協定方式を選んだが、毎年の改定対応が大変」という声をよく伺います。 

 

確かに基準額の変動は避けられませんが、事前にシミュレーションしておくことで慌てずに対応できます。 

特に賞与や退職金の取り扱いは説明が難しいため、 **文書整備** や **社員への説明準備** が重要です。

 

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### まとめと対応のすすめ

2026年度の水準は全体的に上昇傾向にあります。 

派遣元としては「基準に追随する」だけでなく、派遣先企業・派遣労働者の双方に納得してもらえる制度設計が鍵になります。 

 

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### ご相談のご案内

「具体的にどう対応すべきか不安」という方は、早めにご相談いただくのがおすすめです。 

**初回1時間の無料打ち合わせ** を承っておりますので、お気軽にご連絡ください。 

お問合せ・相談フォームから、お気軽にお声がけください。初回の相談は無料です。

 

今年度のうちに労使協定を準備しておけば、2026年度のスタートを安心して迎えられます。

外国人派遣スタッフの在留資格「技人国」― 入管庁が実態調査を本格化。派遣会社に求められる対応とは?   2025.08.18

一定の専門知識を持つ外国人が働くための在留資格「技術・人文知識・国際業務」(通称:技人国)。  ITや翻訳、設計などの分野で多く活用され、派遣会社にとってもニーズの高い資格です。  


しかし近年、この「技人国」を巡るトラブルが増加しており、出入国在留管理庁が実態調査を本格化することになりました。  

主な問題としては――  ・派遣先で本来認められていない「単純作業」に従事している  ・資格外活動、賃金未払いなど労務トラブルが発生している  

特に注意すべきは、2024年末時点で「技人国」で働く外国人は約41万人、そのうち約1割が派遣会社経由だという点です。今後は規制や調査が強化される流れにあるため、派遣会社にとって対応が急務になります。  

◆社会保険労務士の視点から

外国人派遣スタッフを受け入れる際には、次の点に注意が必要です。 

- 派遣先の業務内容が在留資格と合致しているか?  

- 労働条件通知書や契約書に不備はないか?

- 勤務時間、残業、賃金支払いなどの労務管理が適正に行われているか?  

トラブル発生後の対応は難しく、入管庁からの調査や是正指導が入れば会社の信用にも大きな影響を及ぼします。だからこそ、事前のチェック体制づくりが何より大切です。  

外国人材の活用は派遣会社にとって大きなビジネスチャンスである一方、法令違反やトラブルのリスクを抱えています。今後の制度改正の動向を注視しつつ、安心して外国人材を受け入れられる仕組みを整えていきましょう。  

「うちの契約内容、大丈夫かな?」と感じたら、ぜひ早めに専門家へご相談ください。  

――――――  当事務所では、外国人派遣スタッフの受け入れに必要な契約や労務管理体制のチェックをサポートしています。  初回のご相談は無料です。お気軽にホームページのお問い合わせフォームよりご連絡ください。  

#派遣会社 #外国人材 #技人国 #在留資格 #入管庁調査 #労務管理 #社会保険労務士

記事の詳細はこちら↓

https://news.yahoo.co.jp/articles/8941d07b19bad22d048a09decb2e8fe93f650a5a

2026年度スタート予定:学校支援派遣に法人税減税 ― 派遣会社に広がる新たなビジネスチャンス   2025.08.15

文部科学省は2026年度から、企業が社員を教育現場へ派遣する際に、法人税の減税を受けられる新制度を導入する方向で動いています。  

https://news.yahoo.co.jp/articles/10e539dbabf10896bd4a1b365536999b872ee648


対象となるのは、工業高校の非常勤講師や、公立中学校の部活動指導者など。就業時間中に学校で活動した分の給与相当額の一部を、法人税から控除できる仕組みが検討されています。 

 
この制度の背景には、教員の働き方改革や部活動の地域移行、さらに次世代の高度人材育成といった社会的課題があります。求人倍率20倍という工業高校の現場に、産業界のノウハウや経験を直接届けることは、教育の質の向上にもつながります。  


派遣会社にとっては、この動きは単なる人材派遣ではなく、社会的意義の高い事業展開の可能性を示しています。  


例えば――  ・製造業やIT企業の技術者を教育現場へ派遣  ・地域のスポーツ指導経験者を部活動外部コーチとして派遣  ・派遣期間中の人件費の一部が税額控除の対象となる可能性  


これにより、派遣先の多様化や、社会的貢献度の高い案件の創出が期待されます。  
一方で、新制度を活用するには、労務管理や契約形態の見直しが必要となります。就業時間の扱い、派遣法の適用範囲、教育現場での安全管理など、検討すべき課題も少なくありません。  

しかし、制度が整えば「社会課題解決に直結するビジネス」として派遣会社の存在感を高める大きなチャンスになります。  
2026年度の制度開始に向けて、今から情報収集を行い、自社に合ったモデルケースを準備しておくことが重要です。 

 
当事務所では、派遣会社向けに制度活用に必要な労務管理や契約設計についてのご相談を承っております。 

 制度を上手に活かし、社会貢献と企業メリットを両立させる仕組みづくりをご検討ください。  
#派遣会社 #学校支援 #法人税減税 #人材派遣 #働き方改革 #部活動地域移行 #人材育成

 

派遣に関するコラム記事掲載について(2025年8月人材ビジネスナビ)   2025.08.01

ユニテックシステム株式会社様の運営する「人材ビジネスナビ」において、当代表が執筆した2025年8月分のコラムが掲載されましたので、ご報告いたします。

テーマ)「マージン率等の情報提供」を作成しよう

下記よりご覧いただけますと幸いです。

https://jinzai-biz.com/employment_labor/10573/

 

これからも派遣事業にかかわる方へ、有益な情報を毎月発信してまいります。

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セミナー、研修、講演開催

料金について

セミナー、研修、講演 1時間10万円定額制

講演内容、業種、出席者数に関わらず、すべて定額の時間単価とさせて頂きます。業界きっての画期的な明朗会計です。 

「予め料金が分かっているので、安心して申し込めます」

 「料金交渉が不要で助かります」

 「時間単価は一定なので、研修時間数を調整すればいいから、予算との折り合いも簡単にできます」

 などなど、多くのお客様に喜ばれております。

セミナーについて

当事務所セミナー会場(27Fスカイラウンジ)で、当事務所が独自にテーマを設定し、お申し込み頂いた、複数の会社様にご参加頂くものです。

セミナー開催実績例
  • 介護事業者様向け「改正介護保険法セミナー」
  • 介護事業者様向け「介護労働環境向上奨励金セミナー」 3回
  • 新規採用をお考えの事業者様向け
    「元ハローワーク職員が教える!求人助成金セミナー」
  • 飲食店様向け「元ハローワーク職員が教える!求人助成金セミナー」

講演について

当事務所代表が会社様や、ご同業者の集まりに訪問し、ご依頼されたテーマ(一般的な課題)について原稿を作成し、講演するものです。

講演実績

日本経営開発協会様 御紹介
市川港開発協議会様 主催 研修

「マイナンバー通知開始!
今知りたいマイナンバー制度の傾向と対策」

【参加者様からのお声】

  • 非常に分かりやすく、90分飽きさせることのない素晴らしいものだった。
  • 非常に役に立ち、興味が持てる内容だった。
  • 普段は講義に集中するのは難儀なのだが、話のスピード、声のトーン、間、どれを取っても感心するばかりだった。
  • マイナンバーが今後いろいろな問題を引き起こす可能性があることがよくわかり、大変勉強になった。早期に確実な運用体制を社内に確立させなければと思った。

一般社団法人 港湾労働安定協会 様 主催
雇用管理者研修「職場のメンタルヘルスに関して(会社を守る職場のメンタルヘルス対策)」

【参加者様からのお声】

  • メンタルヘルス対策は今後も重要になってくると思うので、このような研修会を増やして貰いたい。
  • 社会保険労務士による内容を次回もお願いしたい。
  • メンタルヘルス関係で初めて面白い(役に立つ)情報が聞けたと思います。
  • 大変に良い研修ですので、これからも続けて貰えるとありがたいです。
  • 中間管理職として守るべきというか、部下に対してどのような人事労務管理をすればよいのか、中小企業向けに別途講習会をやってほしいと思った。
  • 株式会社LEC 様 主催
    「介護雇用管理研修」業務委託登録講師
  • 株式会社フィールドプランニング 様 主催
    「派遣元・派遣先責任者講習」業務委託主任講師
  • 神奈川韓国商工会議所様 主催
    経営者セミナー「お役立ち助成金講座
    (雇用の確保と5年ルールへの対応策)」
  • 日本経営開発協会様 御紹介
    株式会社根布工業様 主催
    安全大会「入ってないと、どうなっちゃうの?社会保険のこわ~いお話」
泉文美 講師紹介ページ

講演会の講師紹介・講師派遣なら講演依頼.com

研修について

当事務所代表が、会社様のご依頼に基づき、会社様の具体的な人事労務に関わる内容(個別事案)について、オーダーメイドのプログラムを作成し、社員の皆様に研修するものです。

研修のご依頼例

  • 就業規則を変更したので、わかりやすい説明会を開いてほしい
  • 給与規定を見直したので、従業員に説明をしてほしい
  • 従業員向けの、接客マナー、敬語などのレッスン会をしてほしい

執筆のご依頼

雑誌・メルマガ、HPコラムなど、ご希望に沿ったテーマで記事を執筆いたします。

掲載履歴

HP記事執筆

ハッケン!リクナビ派遣に「働き改革!派遣社員が選べるふたつの雇用とは」と題する記事を執筆しました。

「働き方改革!派遣社員が選べるふたつの雇用とは」

「近代中小企業」2月号

「近代中小企業」2月号

「近代中小企業」2月号に記事を執筆しました。

「元ハローワーク職員が教える!ハローワーク求人&助成金活用法」

「SR」 9月号

SR 9月号

ハローワークを始め、社会保険事務所(現:年金事務所)、労働基準監督署でも勤務経験を持ち、「お役所の裏事情に詳しい社労士」として定評のある我がみなとみらい人事コンサルティング代表。

ハローワークでの勤務経験を買われ、日本法令様出版の「SR 9月号」に記事を執筆しました。

(第27号 2012年8月6日発売)

元職員が指南する!ハローワークの効果的な利用の仕方

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