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【令和7年版】派遣会社が賃上げと人材育成を両立できる「業務改善助成金」解説   2025.10.10

### はじめに:派遣業界に求められる“持続可能な賃上げ”

 

令和7年に入り、派遣業界を取り巻く環境は大きく変化しています。 

人材不足の加速、採用コストの上昇、そしてクライアント企業からの「スキルの高い人材を」という要望。 

 

こうした中で、派遣会社にとって避けて通れないテーマが**「賃上げ」と「人材育成」**です。 

 

しかし、現実的には次のような課題を抱える会社が多いのではないでしょうか。

 

- 時給アップの原資をどう確保するか 

- 教育研修にかけるコスト負担が重い 

- 労務管理・人材マッチングに手間がかかり生産性が上がらない 

 

こうした悩みをサポートするために、厚生労働省が令和7年9月に**「業務改善助成金」**を拡充しました。 

本記事では、この助成金の仕組みと、派遣会社がどのように活用できるのかを、社会保険労務士の視点で詳しく解説します。

 

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### 1. 「業務改善助成金」とは?──賃上げと生産性向上を同時に支援

 

「業務改善助成金」は、事業場内最低賃金を一定額以上引き上げ、 

そのうえで**生産性向上に資する設備投資や人材育成を行った企業に対し、費用の一部を助成**する制度です。 

 

つまり、「賃上げ+改善投資」を行う企業を支援する仕組み。 

賃上げのみならず、企業が中長期的に“生産性を上げながら持続的な賃上げを実現する”ことを目的としています。

 

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### 2. 令和7年度の拡充ポイント

 

今回の拡充(令和7年9月改定)では、次の3点が大きく見直されました。

 

1. **助成率・上限額の引き上げ** 

   小規模事業者を中心に、助成率が最大90%に引き上げ。 

   上限額も従来より高く設定されています。

 

2. **対象範囲の拡大** 

   生産性向上に寄与する「外部コンサルティング費用」や「教育訓練費用」も対象として明確化。 

   派遣業でも利用しやすくなりました。

 

3. **申請手続きの簡素化** 

   電子申請やテンプレート化された様式が導入され、事務負担が軽減。 

 

これにより、「申請が面倒そう」と感じていた中小企業・派遣会社も、活用しやすくなっています。

 

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### 3. 助成対象となる具体的な取組内容

 

派遣会社の場合、業務改善助成金の対象になる取組は多岐にわたります。 

以下のようなケースが代表的です。

 

- **人材育成・教育訓練費** 

  派遣スタッフや営業担当へのスキルアップ研修、キャリア形成支援、コンプライアンス研修など。

 

- **外部コンサルティング費用** 

  業務プロセス改善、人事制度設計、派遣先との契約見直しなどを目的とした専門家への依頼費。

 

- **システム導入・IT投資** 

  勤怠管理システム、マッチング支援ツール、労務管理クラウドなど、生産性を高めるシステム導入。

 

- **設備投資** 

  オフィス機器やデジタル化に関連する備品導入(※業務効率化に関連していることが条件)。

 

いずれも「業務の効率化」「人への投資」「労働環境の改善」に資する内容であれば対象になります。

 

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### 4. 助成金の支給までの流れ

 

助成金は「申請前に賃上げ・投資計画を立てる」ことが前提です。 

以下の流れで手続きを進めます。

 

1️⃣ **計画の策定** 

賃上げ額、対象従業員、投資内容、費用見積もりを明確にします。 

 

2️⃣ **申請書の提出** 

都道府県労働局へ申請。交付決定通知を受け取るまで実施はできません。 

 

3️⃣ **事業の実施** 

計画通りに賃上げと投資を行います。 

 

4️⃣ **実績報告と支給申請** 

報告書類を提出後、審査を経て助成金が支給されます。 

 

※ポイントは「計画前に動かない」こと。 

すでに導入済み・実施済みの投資は対象外です。

 

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### 5. 助成金額と助成率の目安

 

助成金の金額は、 

「生産性向上のための投資額 × 助成率(最大90%)」または「上限額」のいずれか低い方となります。

 

令和7年度の一般的な上限は以下のとおりです。

 

| 引上げ額 | 上限額(中小企業) | 助成率 |

|------------|----------------|-----------|

| 30円以上 | 50万円〜200万円 | 4/5〜9/10 |

| 60円以上 | 200万円〜400万円 | 4/5〜9/10 |

| 90円以上 | 300万円〜600万円 | 4/5〜9/10 |

 

つまり、**中小の派遣会社でも最大600万円近くの助成が可能**です。

 

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### 6. 賃上げの定義と注意点

 

業務改善助成金の「賃上げ」は、単に給与を上げることではありません。 

具体的には「事業場内最低賃金」を一定額以上引き上げることが条件です。 

 

たとえば、 

- 派遣スタッフの時給単価を引き上げる 

- 内勤社員の基本給を見直す 

- 契約更新時に新しい賃金規定を適用する 

 

といった形で「全社的に最低賃金を底上げ」することが求められます。 

 

一時的な手当やボーナスではなく、「恒常的な賃金の引上げ」がポイントです。

 

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### 7. 派遣会社が活用すべき理由

 

派遣業界では、他業種と比べて「教育訓練費」が助成対象になりやすい特徴があります。 

なぜなら、派遣スタッフのスキルアップが事業全体の生産性向上に直結するからです。

 

📌 例えばこんなケース:

 

- IT派遣スタッフにプログラミング基礎研修を導入 

- オフィス派遣スタッフにExcel・ビジネスマナー研修を実施 

- 営業担当に労務コンプライアンス研修を実施 

 

これらはいずれも助成対象に含まれる可能性があります。 

 

教育投資は「短期的な費用」ではなく「長期的な資産」。 

派遣会社こそ、人材育成を助成金で支える好機です。

 

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### 8. よくある誤解と落とし穴

 

助成金の相談を受けていると、次のような誤解が少なくありません。

 

❌ 「すでに導入したシステムも対象になる」 

→ 対象は**申請後に実施するもののみ**です。 

 

❌ 「個人研修も全部助成される」 

→ 助成対象は「全体の生産性向上につながる」研修。特定社員だけでは難しい場合も。 

 

❌ 「派遣スタッフが少ないから関係ない」 

→ 正社員・契約社員を含む「労働者」がいれば対象。少人数でも申請可能です。 

 

手続きや要件を誤解すると、せっかくのチャンスを逃してしまうこともあります。

 

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### 9. 成功するための実践ポイント

 

社労士として助成金活用を支援してきた経験から、 

成功する会社に共通する3つのポイントを挙げます。

 

1️⃣ **「目的」を明確にする** 

助成金を“もらうこと”が目的ではなく、“人材育成や業務効率化”という目的を明確に。 

 

2️⃣ **「経営と現場をつなぐ」** 

賃上げを経営判断として掲げ、現場の社員にも意義を共有する。 

 

3️⃣ **「継続的に改善を行う」** 

一度きりの投資ではなく、毎年の改善サイクルを仕組み化する。 

 

この3つを意識することで、助成金の効果は長期的な経営改善へとつながります。

 

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### 10. まとめ:賃上げを「コスト」ではなく「投資」に変える

 

派遣会社にとって、賃上げは避けて通れないテーマです。 

しかし、それを単なるコストとして捉えるのではなく、 

**「人材育成と生産性向上のための投資」**として位置づけることで、経営の質は確実に高まります。 

 

「業務改善助成金」は、その実現を後押しする強力な制度です。 

 

賃上げ、人材育成、システム投資――これらを一体として考え、 

国の支援を上手に取り入れることで、派遣業の競争力を次のステージへ引き上げましょう。

 

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📎 **参考リンク:** 

厚生労働省「業務改善助成金」 

👉 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/shienjigyou/03.html

 

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💡 **社労士としてのひとこと**

 

助成金の申請は「正確な計画づくり」が最も重要です。 

「自社の計画は対象になる?」「賃上げ額はどの程度が妥当?」 

そんな疑問をお持ちの派遣会社様は、ぜひ専門家に一度ご相談ください。 

 

私たち社会保険労務士は、制度を“現場で活かす”ための具体的な支援を行っています。 

当ホームページのお問合せ・相談フォームから、お気軽にお声がけください。

初回のご相談は無料です。

 

 

#業務改善助成金 #派遣会社 #人材育成 #賃上げ支援 #生産性向上 #社労士ブログ

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派遣会社向け社労士業務

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  1. 1) 派遣に関する役所への書類作成・提出代行
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  3. 3) 派遣事業報告書の書類作成・提出代行
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  5. 5) 派遣労働者の雇用契約に関連する書類作成
  6. 6) 労働局調査対応(資料準備、当日の同席)
  7. 7) 同一労働同一賃金対応の助言・書類作成
  8. 8) 教育訓練計画に関する助言・報告書書式提供
  9. 9) 「マージン率等の情報提供」の用紙作成
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セミナー、研修、講演開催

料金について

セミナー、研修、講演 【オンライン】
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【オフライン】
1時間あたり5万円

講演内容、業種、出席者数に関わらず、すべて定額の時間単価とさせて頂きます。業界きっての画期的な明朗会計です。 

「予め料金が分かっているので、安心して申し込めます」

 「料金交渉が不要で助かります」

 「時間単価は一定なので、研修時間数を調整すればいいから、予算との折り合いも簡単にできます」

 などなど、多くのお客様に喜ばれております。

セミナーについて

当事務所セミナー会場(27Fスカイラウンジ)で、当事務所が独自にテーマを設定し、お申し込み頂いた、複数の会社様にご参加頂くものです。

セミナー開催実績例
  • 介護事業者様向け「改正介護保険法セミナー」
  • 介護事業者様向け「介護労働環境向上奨励金セミナー」 3回
  • 新規採用をお考えの事業者様向け
    「元ハローワーク職員が教える!求人助成金セミナー」
  • 飲食店様向け「元ハローワーク職員が教える!求人助成金セミナー」

講演について

当事務所代表が会社様や、ご同業者の集まりに訪問し、ご依頼されたテーマ(一般的な課題)について原稿を作成し、講演するものです。

講演実績

日本経営開発協会様 御紹介
市川港開発協議会様 主催 研修

「マイナンバー通知開始!
今知りたいマイナンバー制度の傾向と対策」

【参加者様からのお声】

  • 非常に分かりやすく、90分飽きさせることのない素晴らしいものだった。
  • 非常に役に立ち、興味が持てる内容だった。
  • 普段は講義に集中するのは難儀なのだが、話のスピード、声のトーン、間、どれを取っても感心するばかりだった。
  • マイナンバーが今後いろいろな問題を引き起こす可能性があることがよくわかり、大変勉強になった。早期に確実な運用体制を社内に確立させなければと思った。

一般社団法人 港湾労働安定協会 様 主催
雇用管理者研修「職場のメンタルヘルスに関して(会社を守る職場のメンタルヘルス対策)」

【参加者様からのお声】

  • メンタルヘルス対策は今後も重要になってくると思うので、このような研修会を増やして貰いたい。
  • 社会保険労務士による内容を次回もお願いしたい。
  • メンタルヘルス関係で初めて面白い(役に立つ)情報が聞けたと思います。
  • 大変に良い研修ですので、これからも続けて貰えるとありがたいです。
  • 中間管理職として守るべきというか、部下に対してどのような人事労務管理をすればよいのか、中小企業向けに別途講習会をやってほしいと思った。
  • 株式会社LEC 様 主催
    「介護雇用管理研修」業務委託登録講師
  • 株式会社フィールドプランニング 様 主催
    「派遣元・派遣先・職業紹介責任者講習」業務委託主任講師
  • 神奈川韓国商工会議所様 主催
    経営者セミナー「お役立ち助成金講座
    (雇用の確保と5年ルールへの対応策)」
  • 日本経営開発協会様 御紹介
    株式会社根布工業様 主催
    安全大会「入ってないと、どうなっちゃうの?社会保険のこわ~いお話」
泉文美 講師紹介ページ

講演会の講師紹介・講師派遣なら講演依頼.com

研修について

当事務所代表が、会社様のご依頼に基づき、会社様の具体的な人事労務に関わる内容(個別事案)について、オーダーメイドのプログラムを作成し、社員の皆様に研修するものです。

研修のご依頼例

  • 就業規則を変更したので、わかりやすい説明会を開いてほしい
  • 給与規定を見直したので、従業員に説明をしてほしい
  • 従業員向けの、接客マナー、敬語などのレッスン会をしてほしい

執筆のご依頼

雑誌・メルマガ、HPコラムなど、ご希望に沿ったテーマで記事を執筆いたします。

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ハッケン!リクナビ派遣に「働き改革!派遣社員が選べるふたつの雇用とは」と題する記事を執筆しました。

「働き方改革!派遣社員が選べるふたつの雇用とは」

「近代中小企業」2月号

「近代中小企業」2月号

「近代中小企業」2月号に記事を執筆しました。

「元ハローワーク職員が教える!ハローワーク求人&助成金活用法」

「SR」 9月号

SR 9月号

ハローワークを始め、社会保険事務所(現:年金事務所)、労働基準監督署でも勤務経験を持ち、「お役所の裏事情に詳しい社労士」として定評のある我がみなとみらい人事コンサルティング代表。

ハローワークでの勤務経験を買われ、日本法令様出版の「SR 9月号」に記事を執筆しました。

(第27号 2012年8月6日発売)

元職員が指南する!ハローワークの効果的な利用の仕方

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