派遣先均等・均衡方式と労使協定方式の違いを徹底解説|同一労働同一賃金で失敗しない選び方
2026.01.30
はじめに
「派遣先均等・均衡方式と労使協定方式の違いが分からない」「同一労働同一賃金への対応でどちらを選ぶべき?」と悩む派遣会社や人事担当者は少なくありません。
2020年4月施行の労働者派遣法改正により、派遣労働者の待遇確保は企業にとって重要な法令遵守ポイントとなりました。特にこの2つの方式は、派遣事業運営の根幹に関わるため、正しく理解していないと行政指導や是正勧告のリスクもあります。
本記事では、派遣先均等・均衡方式と労使協定方式の違いについて、制度の概要・実務対応・注意点まで分かりやすく解説します。
結論:派遣先均等・均衡方式と労使協定方式の違いは「比較基準」
派遣先均等・均衡方式と労使協定方式の最大の違いは、派遣労働者の賃金や待遇を「誰と比べて決めるか」にあります。
派遣先均等・均衡方式は、派遣先企業の正社員など通常の労働者と比較して待遇を決定します。
一方、労使協定方式は、派遣元と労働者代表との労使協定に基づき、統計データを用いた一定水準以上の賃金を確保する方式です。
派遣先均等・均衡方式の特徴とポイント
派遣先均等・均衡方式とは、派遣労働者の待遇を「派遣先で同一または類似の業務に従事する通常の労働者」と均等・均衡にする仕組みです。
基本給、賞与、各種手当、福利厚生、教育訓練などが比較対象となり、不合理な待遇差は禁止されています。
この方式では、派遣先企業が自社の賃金制度や待遇情報を派遣元へ提供する義務があり、派遣元はその情報を基に待遇を決定します。
派遣先との連携が不可欠であり、情報提供が不十分だと法令違反につながる点が実務上の大きな注意点です。
労使協定方式の特徴とポイント
労使協定方式は、派遣元事業主と過半数労働組合または労働者代表が締結する労使協定に基づいて、派遣労働者の待遇を決定する方式です。
賃金は、厚生労働省が公表する「同種の業務に従事する一般労働者の平均的な賃金水準」以上とする必要があります。
※賃金構造基本統計調査及び職業安定業務統計のいずれかを参照
さらに、昇給方法、退職金の取扱い、教育訓練、福利厚生なども協定で明確に定めなければなりません。
派遣先の賃金情報に直接依存しないため、実務負担が比較的軽く、多くの派遣会社が労使協定方式を採用しています。
よくある誤解と注意点
「労使協定方式なら派遣先より待遇が低くても問題ない」という誤解は非常に多いですが、これは誤りです。
労使協定方式でも、統計に基づく一定以上の賃金水準と、待遇改善の仕組みが求められます。
また、「派遣先均等・均衡方式の方が必ず派遣労働者に有利」とも限らず、派遣先の賃金体系次第では労使協定方式の方が安定するケースもあります。
実務で失敗しないためのポイント
派遣先均等・均衡方式では、派遣先からの情報提供体制の整備と記録保存が重要です。
労使協定方式では、協定の有効期間管理、毎年の賃金見直し、派遣労働者への説明義務を怠らないことが求められます。
いずれの方式でも、待遇決定の根拠を明確にし、書面で説明できる体制が不可欠です。
士業によるサポート内容
社会保険労務士は、労使協定方式における労使協定書の作成・更新、賃金規程や就業規則の整備を支援できます。
また、派遣先均等・均衡方式を選択する場合でも、派遣先との情報提供スキーム構築や説明義務対応について実務的な助言が可能です。
法改正対応や行政調査に不安がある場合、専門家のサポートを受けることでリスクを最小限に抑えられます。
まとめ
派遣先均等・均衡方式と労使協定方式の違いを正しく理解することは、派遣事業の安定運営に直結します。
自社の実情に合った方式を選択し、法令に沿った運用を行うためにも、早めに専門家へ相談することが重要です。
初回のご相談は無料です。お気軽にホームページのお問合せよりご連絡ください。
<関連リンク>
厚生労働省「派遣労働者の同一労働同一賃金について」
公式ページ: 派遣労働者の同一労働同一賃金について - 厚生労働省
令和8年度労使協定書のイメージや賃金比較ツールが1月28日に厚生労働省より公表されていますので、来年度の労使協定書作成のため参照ください。
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などなど、多くのお客様に喜ばれております。
セミナーについて
当事務所セミナー会場(27Fスカイラウンジ)で、当事務所が独自にテーマを設定し、お申し込み頂いた、複数の会社様にご参加頂くものです。
セミナー開催実績例
- 介護事業者様向け「改正介護保険法セミナー」
- 介護事業者様向け「介護労働環境向上奨励金セミナー」 3回
- 新規採用をお考えの事業者様向け
「元ハローワーク職員が教える!求人助成金セミナー」 - 飲食店様向け「元ハローワーク職員が教える!求人助成金セミナー」
講演について
当事務所代表が会社様や、ご同業者の集まりに訪問し、ご依頼されたテーマ(一般的な課題)について原稿を作成し、講演するものです。
講演実績
日本経営開発協会様 御紹介
市川港開発協議会様 主催 研修
「マイナンバー通知開始!
今知りたいマイナンバー制度の傾向と対策」
【参加者様からのお声】
- 非常に分かりやすく、90分飽きさせることのない素晴らしいものだった。
- 非常に役に立ち、興味が持てる内容だった。
- 普段は講義に集中するのは難儀なのだが、話のスピード、声のトーン、間、どれを取っても感心するばかりだった。
- マイナンバーが今後いろいろな問題を引き起こす可能性があることがよくわかり、大変勉強になった。早期に確実な運用体制を社内に確立させなければと思った。
一般社団法人 港湾労働安定協会 様 主催
雇用管理者研修「職場のメンタルヘルスに関して(会社を守る職場のメンタルヘルス対策)」
【参加者様からのお声】
- メンタルヘルス対策は今後も重要になってくると思うので、このような研修会を増やして貰いたい。
- 社会保険労務士による内容を次回もお願いしたい。
- メンタルヘルス関係で初めて面白い(役に立つ)情報が聞けたと思います。
- 大変に良い研修ですので、これからも続けて貰えるとありがたいです。
- 中間管理職として守るべきというか、部下に対してどのような人事労務管理をすればよいのか、中小企業向けに別途講習会をやってほしいと思った。
- 株式会社LEC 様 主催
「介護雇用管理研修」業務委託登録講師 - 株式会社フィールドプランニング 様 主催
「派遣元・派遣先・職業紹介責任者講習」業務委託主任講師 - 神奈川韓国商工会議所様 主催
経営者セミナー「お役立ち助成金講座
(雇用の確保と5年ルールへの対応策)」 - 日本経営開発協会様 御紹介
株式会社根布工業様 主催
安全大会「入ってないと、どうなっちゃうの?社会保険のこわ~いお話」
泉文美 講師紹介ページ
研修について
当事務所代表が、会社様のご依頼に基づき、会社様の具体的な人事労務に関わる内容(個別事案)について、オーダーメイドのプログラムを作成し、社員の皆様に研修するものです。
研修のご依頼例
- 就業規則を変更したので、わかりやすい説明会を開いてほしい
- 給与規定を見直したので、従業員に説明をしてほしい
- 従業員向けの、接客マナー、敬語などのレッスン会をしてほしい
執筆のご依頼
雑誌・メルマガ、HPコラムなど、ご希望に沿ったテーマで記事を執筆いたします。
掲載履歴
HP記事執筆
ハッケン!リクナビ派遣に「働き改革!派遣社員が選べるふたつの雇用とは」と題する記事を執筆しました。
「近代中小企業」2月号
「近代中小企業」2月号に記事を執筆しました。
「元ハローワーク職員が教える!ハローワーク求人&助成金活用法」
「SR」 9月号
ハローワークを始め、社会保険事務所(現:年金事務所)、労働基準監督署でも勤務経験を持ち、「お役所の裏事情に詳しい社労士」として定評のある我がみなとみらい人事コンサルティング代表。
ハローワークでの勤務経験を買われ、日本法令様出版の「SR 9月号」に記事を執筆しました。
(第27号 2012年8月6日発売)


