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NEW 2026年4月施行:オンライン診療施設への派遣禁止が派遣会社に与える影響と対応策   2026.03.16

■ はじめに|医療DX時代の新たな規制

2026年4月、派遣業界に新たな規制が加わります。厚生労働省が発表した「オンライン診療受診施設における医療関係業務への労働者派遣禁止」です。一見、限定的な規制に思えますが、医療業界のデジタル化が急速に進む中で、派遣会社にとって見逃せない重要な法改正となります。

 

本記事では、派遣特化型社会保険労務士の視点から、この法改正の背景、派遣会社への具体的な影響、そして今すぐ取るべき対応策について詳しく解説します。

 

■ オンライン診療とは?市場規模と今後の展望

オンライン診療とは、スマートフォンやパソコンを通じて、患者が医師の診察を受けられる医療サービスです。新型コロナウイルス感染症の流行を契機に急速に普及し、2023年には市場規模が約300億円に達しました。

 

今後、高齢化社会の進展、地方の医師不足、患者の利便性向上といった背景から、2030年には市場規模が1,000億円を超えるとの予測もあります。まさに「医療DX」の中核を担う分野といえるでしょう。

 

■ 法改正の内容|何が禁止されるのか?

今回の法改正により、2026年4月から「オンライン診療受診施設」が医療法に正式に規定されます。それに伴い、労働者派遣法の規制対象も拡大されます。

 

**具体的な禁止内容**

• オンライン診療受診施設における医療関係業務への労働者派遣

• 対象業務:看護師、准看護師、薬剤師、医療事務などの医療関係業務

• 施行日:2026年4月1日

 

従来、労働者派遣法では病院や診療所などへの医療関係業務の派遣が原則禁止されていました(一部例外を除く)。今回の改正は、オンライン診療という新しい医療提供形態にも同様の規制を適用するものです。

 

■ なぜ禁止されるのか?規制の背景

医療関係業務への派遣が制限される理由は、主に以下の3点です。

 

**1. 医療の質と安全性の確保**

医療行為は、患者の生命・健康に直結します。派遣労働者が頻繁に交代すると、医療の継続性や質の確保が困難になるリスクがあります。

 

**2. 指揮命令系統の明確化**

医療現場では、迅速かつ正確な指示・判断が求められます。派遣という雇用形態では、指揮命令関係が複雑になり、緊急時の対応に支障をきたす恐れがあります。

 

**3. 労働者保護**

医療現場は、感染症リスクや精神的負担が大きい環境です。派遣労働者が不安定な雇用条件で働くことは、労働者保護の観点から望ましくないと考えられています。

 

オンライン診療も、診療行為である以上、同様のリスクと責任が伴います。だからこそ、今回の規制強化が行われるのです。

 

■ 派遣会社への具体的な影響

この法改正により、派遣会社にはどのような影響があるのでしょうか。

 

**影響1:既存契約の見直しが必須**

現在、オンライン診療施設に派遣している場合、2026年3月末までに契約を終了するか、業務内容を変更する必要があります。

 

**影響2:新規営業の制約**

今後拡大が見込まれるオンライン診療市場において、医療関係業務の派遣という選択肢が取れなくなります。

 

**影響3:コンプライアンスリスクの増大**

「知らなかった」では済まされません。法改正を知らずに派遣を継続した場合、行政処分の対象となります。

 

**影響4:派遣先企業との関係**

派遣先がオンライン診療施設の場合、適切な情報提供と代替案の提示が求められます。対応を誤ると、信頼関係が損なわれる可能性があります。

 

■ 派遣会社が今すぐ取るべき5つの対応策

 

**対応策1:全契約の総点検**

まず、現在の派遣契約を全件チェックしてください。派遣先が「オンライン診療受診施設」に該当するか、医療関係業務の派遣があるかを確認します。

 

**対応策2:派遣先企業への早期情報提供**

該当する契約がある場合、派遣先企業に対して法改正の内容を丁寧に説明し、2026年3月末での契約終了または業務内容変更を提案します。早めの対応が、信頼関係の維持につながります。

 

**対応策3:派遣スタッフへの配慮**

影響を受ける派遣スタッフには、代替の派遣先を紹介するなど、丁寧なフォローが必要です。派遣スタッフの不安を軽減することが、定着率向上にもつながります。

 

**対応策4:社内研修の実施**

営業担当者、コーディネーターなど、関係者全員に法改正の内容を周知徹底します。「知らなかった」による法令違反を防ぐためです。

 

**対応策5:専門家への相談**

不明点や判断に迷う事例があれば、派遣業務に詳しい社会保険労務士に相談することをおすすめします。

 

■ 法令遵守を「強み」に変える視点

今回の法改正は、一見すると派遣会社にとって制約に思えます。しかし、視点を変えれば「法令遵守を徹底している信頼できる派遣会社」として差別化を図る好機でもあります。

 

派遣業界は今、12年ぶりの倒産ラッシュに見舞われています。その背景には、法令遵守の軽視、差別化戦略の欠如といった課題があります。

 

こうした厳しい環境だからこそ、「当社は法令を完璧に遵守しています。安心してお任せください」というメッセージを発信できる派遣会社が、選ばれる時代になっているのです。

 

■ まとめ|法改正を成長の機会に

2026年4月から施行される「オンライン診療受診施設への派遣禁止」は、派遣会社にとって重要な法改正です。

 

• 全契約の総点検

• 派遣先・派遣スタッフへの早期対応

• 社内研修による周知徹底

• 専門家の活用

 

これらの対応を確実に行うことで、法令違反リスクを回避し、派遣先企業からの信頼をさらに高めることができます。

 

派遣業界は今、大きな転換期にあります。法令遵守を「面倒なコスト」ではなく「競争力の源泉」と捉え、真摯に取り組む派遣会社こそが、生き残り、成長していくのです。

 

ご不明点やご相談がございましたら、派遣業務に精通した専門家にお気軽にお声がけください。

 

【参考】

労働新聞「オンライン診療 派遣禁止対象に 厚労省」

https://www.rodo.co.jp/news/214433/

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  • 介護事業者様向け「介護労働環境向上奨励金セミナー」 3回
  • 新規採用をお考えの事業者様向け
    「元ハローワーク職員が教える!求人助成金セミナー」
  • 飲食店様向け「元ハローワーク職員が教える!求人助成金セミナー」

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講演実績

日本経営開発協会様 御紹介
市川港開発協議会様 主催 研修

「マイナンバー通知開始!
今知りたいマイナンバー制度の傾向と対策」

【参加者様からのお声】

  • 非常に分かりやすく、90分飽きさせることのない素晴らしいものだった。
  • 非常に役に立ち、興味が持てる内容だった。
  • 普段は講義に集中するのは難儀なのだが、話のスピード、声のトーン、間、どれを取っても感心するばかりだった。
  • マイナンバーが今後いろいろな問題を引き起こす可能性があることがよくわかり、大変勉強になった。早期に確実な運用体制を社内に確立させなければと思った。

一般社団法人 港湾労働安定協会 様 主催
雇用管理者研修「職場のメンタルヘルスに関して(会社を守る職場のメンタルヘルス対策)」

【参加者様からのお声】

  • メンタルヘルス対策は今後も重要になってくると思うので、このような研修会を増やして貰いたい。
  • 社会保険労務士による内容を次回もお願いしたい。
  • メンタルヘルス関係で初めて面白い(役に立つ)情報が聞けたと思います。
  • 大変に良い研修ですので、これからも続けて貰えるとありがたいです。
  • 中間管理職として守るべきというか、部下に対してどのような人事労務管理をすればよいのか、中小企業向けに別途講習会をやってほしいと思った。
  • 株式会社LEC 様 主催
    「介護雇用管理研修」業務委託登録講師
  • 株式会社フィールドプランニング 様 主催
    「派遣元・派遣先・職業紹介責任者講習」業務委託主任講師
  • 神奈川韓国商工会議所様 主催
    経営者セミナー「お役立ち助成金講座
    (雇用の確保と5年ルールへの対応策)」
  • 日本経営開発協会様 御紹介
    株式会社根布工業様 主催
    安全大会「入ってないと、どうなっちゃうの?社会保険のこわ~いお話」
泉文美 講師紹介ページ

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「働き方改革!派遣社員が選べるふたつの雇用とは」

「近代中小企業」2月号

「近代中小企業」2月号

「近代中小企業」2月号に記事を執筆しました。

「元ハローワーク職員が教える!ハローワーク求人&助成金活用法」

「SR」 9月号

SR 9月号

ハローワークを始め、社会保険事務所(現:年金事務所)、労働基準監督署でも勤務経験を持ち、「お役所の裏事情に詳しい社労士」として定評のある我がみなとみらい人事コンサルティング代表。

ハローワークでの勤務経験を買われ、日本法令様出版の「SR 9月号」に記事を執筆しました。

(第27号 2012年8月6日発売)

元職員が指南する!ハローワークの効果的な利用の仕方

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